リストラ企業の業績変化 明暗分かれた自動車業界3社

7月15日(月)16時0分 NEWSポストセブン

「コストカッター」のリストラでV字回復した日産(AFP=時事)

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 日本経済を不況が襲うたび、企業は“社員の血”を流して窮地を脱してきた。だが、そうしたリストラが奏功したかどうかについて、「長期的視点での検証」はなされていない。


 日本型企業の最大の特性でもあった「終身雇用」が揺らいでいる中で、今後“人減らし経営”はさらに加速していくものと見られている。


 そこで、本誌・週刊ポストは、企業の信用調査をもとにデータベース事業などを行なう東京商工リサーチの協力をもとに、リストラ実施企業の「業績変化」成績表(別掲)を作成。経済ジャーナリストの福田俊之氏に、各企業のリストラの「成功と失敗」を3段階で評価してもらった。その結果、明暗が分かれたのが自動車業界だ。


「『日産自動車』は、“コストカッター”として20年にわたって君臨し続けたカルロス・ゴーン前会長による経営の“負の側面”が顕在化しつつあります。


 死に体寸前から村山工場の閉鎖など大胆なリストラでV字回復を達成したまではよかったが、資本提携した仏ルノーとの結びつきが強くなりすぎ、企業としての独立性が保てなくなったり、拡大戦略を急ぎ過ぎたことがマイナスに働いている」(福田氏)


 その日産とアライアンスを組む「三菱自動車工業」は、2000年代前半のリコール隠蔽事件に端を発して業績が悪化し、リストラに踏み切った。


「“リーマンショックがもう1年早く起きていたら、会社は消滅していた”と言われたほどの状態でしたが、不安材料は着実に減りつつある。業績回復は道半ばですが、タイなどアジア地域で得意とするSUVに資源を集中させた戦略が奏功している」(同前)


 マツダについては、「利益率は低い」(同前)としながらも、次のように続けた。


「リストラによる選択と集中で限られた経営資源を、生産効率を高めるモノづくり革新と、ブランド力向上に振り分けた。それが内部留保の大幅な増加になっているとの批判はあるにしても、再び成長路線へと軌道修正できたケースとして評価できる」


※週刊ポスト2019年7月19・26日号

NEWSポストセブン

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