なぜヘイト投稿は放置される? Twitter社長に聞く「削除・凍結しない本当の理由」

8月7日(金)7時0分 文春オンライン

「木村さんが亡くなられたのは本当に残念な事件だったと、お悔やみ申し上げます。番組を制作されている方からこちらに相談があるなど、事前に何かアクションがあれば弊社としても対処の仕方があったと思いますが……我々も番組を制作する方々の立場ではないので何とも申し上げられないところです」


 こう語るのは、日本法人ツイッタージャパンの社長を務める笹本裕氏(55)だ。



©共同通信社


なぜ暴言やヘイトスピーチが放置されているのか?


 リアリティ番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が自ら命を絶ったのは今年5月のこと。木村さんはツイッターなどのSNSに寄せられる誹謗中傷に悩んでいたとされており、この事件を機に、社会ではツイッターの使用法についての議論が巻き起こった。


「文藝春秋」8月号では、国際ジャーナリストの山田敏弘氏が笹本氏にインタビュー。巨大化したプラットフォーム「ツイッター」をどのように管理しようとしているのか、本人に直撃した。


 ツイッターで少し検索をかけてみると、「死ね」「消えろ」などの暴言、人種差別などに絡んだヘイトスピーチを数多く見つけることが出来る。中にはツイッター社に通報された上で凍結されるアカウントもあるが、なぜ、放置されたままのものも存在するのだろうか。


「例えば、様々な目的でマイクを使って、街中でデモを行う団体がありますね。彼らはその発言によって逮捕されることはないですし、デモを止められるということもないと思います。それと同じでツイッター社としても、そのような内容の投稿を削除・凍結するということはできないのです。我々は“法律”ではないので、もちろん言葉の難しさはありますが、個人の主張は尊重しなければいけないと考えています」


 ただ、笹本氏自身がツイッターを使用するなかで、歯がゆく感じることもあるという。


「グローバルポリシーには違反していない」


「私は実名でツイッターを使っているのですが、毎日のように傷つくことがあります。その発言の多くはグローバルポリシーには違反していない。正直もっと厳しくしてくれてもいいのかなと思ってしまうことはあります……。ただ、私は日本法人の代表という立場ですが、こういった私個人の意見でポリシーを変えることは出来ません。


 責任転嫁をするつもりは全くないのですが、利用者がこれだけ多くなった今、ツイッターに日本社会の実情が投影されてしまっているという部分があることは、否めないと思っています。つまり、日本社会に内在するヘイトやレイシズムが、ツイッターで表面化しているのではないかと。ですから、社会全体で教育をおこなっていくことも非常に重要なのではないかと日々痛感しています。そういうコンプライアンスや教育についての議論が、ツイッター上で起きてもいいんじゃないでしょうか」


 他にも笹本氏が、アメリカ本社と日本法人の関係、アカウント凍結の基準、「検察庁法改正案」への抗議デモを始めとするツイッター上のデモについて語ったインタビュー「 ツイッター社長直撃『つぶやきの暴力』を考える 」の全文は、「文藝春秋」8月号及び「文藝春秋digital」に掲載されている。


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(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年8月号)

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