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ハリウッドも未踏の世界へ、グランツーリズモ・スポーツが目指す深層

Forbes JAPAN8月13日(日)12時0分
画像:ハリウッドも未踏の世界へ、グランツーリズモ・スポーツが目指す深層
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もはや、グランツーリズモの開発チームのやっていることは、革命だ──。

グランツーリズモ(以下GT)は、発売以来20年間で6つのバージョン計7600万枚以上が販売され、売り上げ約4000億円を生んだ驚異的なドライビング・シミュレーター・ゲームだ。しかし、来る 10月下旬に登場する「GTスポーツ」は、 その単なる新バージョンではない。

それは、ハリウッド映画を遥かに凌ぐ域に到達している。まるでSFシリーズ「ドクター・フー」のターディスか、映画「バック・トゥー・ザ・フュチャー」のデロリアンにも匹敵するタイムマシンだ。そして、2020年代初頭に優れたドライビング・ゲームがどうなるのかを、この「グランツーリズモ・スポーツ」は見せてくれる。

先日、東京にあるポリフォニー・デジタル本社で、GTスポーツのプレビューを体験して分かったのは、これほど先鋭的なゲームはいまだ存在していないということだった。GTが20年前にデビューして以来、僕はこれまで6つのバージョンと、他のドライビング・ゲームを体験してきた。それ以上に、GTこそ僕のレース道場でさえあった。

しかし、GTスポーツはそれらを完全に超越している。映像の深さ、コントラスト、鮮明なグラフィクス、リアリズム……そのどれにおいても。レース・サーキットは17カ所、28のレイアウトで、クルマの数は150を超える。

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ソニーのPS4に対応するゲームとして、GTのクリエーター、山内一典と彼のチームは映像テクノロジーをこれまでにないレベルに高めている。つまり4K、HDR、60FPS、ワイドカラーといった新しい技術によって実現したのは、この世界に存在する色、世界のレース・コースの乾いた状態と濡れた状態、朝から夜まで。そして登場するクルマの鮮明な色調には、感嘆するしかない。

1997年のGT誕生から20周年を迎える今、山内は、かつてなかったイノヴェーションとリアリズムを目指したと言う。では、この新作のどこがそんなに先鋭的なのか?

まず、現在のテレビとYoutubeビデオの映像の解像度は、標準的な1080pだが、GTスポーツの解像度はその倍の2160pで、いわゆる4K、ウルトラ・ハイ・ディフィニションだ。映像の深さとピクセルを正確に体験するためには、コントラストと明るさレベルがより高く、カラー・パレットがより豊富なHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)テレビが必要だ。

ともかく、いちばん肝心なのはコントラストなのだ。明暗と影の均差。つまり、GTスポーツは、より明るい白とどれだけ黒い黒を作れるか、に挑んだのだ。テレビの明るさは、ニット(1平方メートルあたり1カンデラ)という単位で計られる。現在、世界の一般家庭にある標準的なデジタルテレビは100ニットで、劇場の映画スクリーンはおよそ1000ニットだ。

しかし、山内がGTスポーツのダイナミック・レンジとして目指したのは、なんと映画の10倍も明るい1万ニットだった。 つまり、彼が作ろうとしているのは、ハリウッドの技術より何年も先の、超先鋭的な領域なのだ。当然、ゲームのリアリズムにも圧倒される。

GTスポーツの新しい特徴は、それ自体を単なるドライブ・シミュレーターから大きく飛躍させた。その特徴のひとつが、ミュージアム機能だ。ノスタルジックな自動車だけでなく、世界の歴史に興味があれば、この機能のライブラリーに何時間も浸ることができる。

例えば1893年を選ぶと、それはムンクの名画「叫び」が誕生した年であり、カール・ベンツが伝説的なヴィクトリアを生んだ年だと分かる。1969年に飛んでみると、ダットサン240Z(フェアレディZ)が発売になったのは、ニール・アームストロングが月面に降り立った年だと知る。スカイラインGT-RとマツダMX-5が登場したのは、ベルリンの壁が崩壊した1989年だった。

あるクルマが作られた時代の、社会や美術、建築はどうだったのか。人はすぐに思いやることはないが、 それぞれのクルマが誕生した時代の胎動さえも体感できるライブラリーを実現させた。もはや、ゲーム機器ではなく、学習ツールでさえある。

さらに、「スケイプス」というフィーチャーも魅力的だ。クルマの背景をチョイスして、精巧な画像をクリエイトすることができる。たとえば、ブガッティ・ヴェイロンをローマのコロセウムに置き、回転させたり照明を調整したり。またアストン・マーチン・ヴァンキッシュに、グランド・キャニオンの朝の光を降り注がせることも。想像力を凝らせば、自分だけの画像を生みだせる。

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とはいえ、やはりGTスポーツの最たる目的はレースを楽しむことだ。圧倒的なコントラストで深く鮮明な映像に加え、新しい発見は多彩なパーソナリティを持ったAIドライバーだ。レースが始まると、自分の周りに現れる他のドライバーたちの圧倒的なリアリティに驚かされる。コーナーでふくらみ過ぎたり、ブレーキを踏むポイントを外したり、接触や衝突を起こした時に体感するリアリティは、他に類を見ない。



まったく文句がないのか、って? 実は、GTスポーツはすでに予定から1年以上遅れての発売だ。しかも、これまでよりかなり複雑になっているので、搭載されたファンクションを理解するにはちょっと時間がかかるだろう。本社でのプレビューで近未来にタイムスリップした僕は、自宅のテレビを見たときにその時間差に驚き、GTスポーツのとんでもない進化に改めて圧倒された。


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データ提供元:アニメキャラクター事典「キャラペディア