日本の特許制度の大欠陥、アイデアが世界中に流出する理由

8月14日(月)6時0分 ダイヤモンドオンライン

特許を取ってさえしまえば、自分のアイデアは安心だと思い込んでいないだろうか?(写真はイメージです)

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要約者レビュー


 今、日本の特許が危ない——。本書『レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い?』を読み終わるとそう危機感を抱く読者も少なくないだろう。過去には日本の技術力が世界一で、加工貿易を得意とし、高度成長期以降ずっと貿易黒字が続くという時代があった。しかしいつのまにか、日本のGDPは中国に抜かれて第3位となり、精密機器の加工もアジアの他国が担うようになってきた。そして現在、技術力を強みとした日本の名門企業が軒並み経営不振に陥っている。



 こうした事実を連日報道で目の当たりにしながらも、日本人はどこか「そうは言っても日本は技術大国だから」と考えている節がある。しかし本書を読めば、それはただの希望的観測でしかないのだと思い知らされる。我々一人ひとりに「知財コミュニケーション力」が圧倒的に欠如しているために、知らず知らず、本来競争力の源泉となっていた技術力を公開し、外国に無償提供してしまっているというのが日本の現状なのだ。


 あなたは特許さえ取ってしまえば、自分のアイデアは安全だと思ってはいないだろうか。実際のところ、特許申請されたアイデアは一定期間後、問答無用でインターネット上に公開される。著者は特許の落とし穴と、それにより弱体化してきた日本の現状を、なじみ深い事例とともにわかりやすく説明するとともに、特許や知財コミュニケーション力を戦略的に使って企業が成功する方法を紹介してくれる。特許・知財に関わる方だけでなく、あらゆる業種・職種のビジネスパーソンにぜひご一読いただきたい。 (和田 有紀子)


本書の要点


(1) 企業がこぞって新たなアイデアを数多く特許出願し、特許庁がインターネット上の公報を通じて全世界にアイデアを公開してきたことで、日本の技術が世界中に流出してしまった。

(2) アイデアは、人に見せた瞬間に新規性を失う。競争力を長く維持するためには、自分たちの競争力の源泉となっているアイデアをむやみに外に見せないようにし、知財コミュニケーション力を身に付けることが肝要である。

(3) 『伊右衛門』の成功の裏には「オープン・クローズ戦略」がある。




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