セブン「9年ぶり前年割れ」の衝撃 「ペイ」ショックだけの影響か

8月25日(日)21時0分 J-CASTニュース

セブンペイ廃止後のキャッシュレス戦略は?

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コンビニエンスストア最大手のセブン−イレブン・ジャパンが自社サイトに掲示した2019年7月の売上高に関する指標を見て、業界関係者は息をのんだ。既存店売上高が6月に続いて2か月連続で前年同月を割り、さらにチェ−ン全店売上高も前年同月を下回っていたからだ。

全店売上高が前年割れとなるのは2010年3月以来で、実に9年4か月ぶり。コンビニの「王者」セブン−イレブンに何が起きているのか。




気象条件は3社とも同じだが...





既存店売上高とは小売業や飲食業の経営状況を把握するうえで注目される指標だ。同じ店舗の前年と今年の同じ月の売上高をチェ−ン全体でそれぞれ集計し、今年の増減率を算出する。純増となる新規店舗の売り上げが加わらないので、そのチェ−ンの実力や将来性を映し出すとも言われる。セブン−イレブンの2018年1月以降の月次既存店売上高を振り返ると、18年は10月を除いて前年を上回っていた。たばこ税の増税によってたばこの価格が上がった10月1日を前にして、9月に駆け込みで買い求める特殊要因があったためで、9月に5.1%増だった反動が10月に0.7%減として現れた。ファミリーマートとローソンも同様の動きがあった。




2019年になると、5月まで前年を上回っていたが、6月は1.3%減、7月は3.4%減と落ち込んだ。注目すべきは、6月にファミリーマートは1.3%増、ロ−ソンは1.0%増といずれもプラスだった点だ。関東甲信で6月中に梅雨が明けた18年に比べ、19年の6月は全国的に天候不順で気温も低く、コンビニの売り上げに影響を与えたが、気象条件は3社とも同じ。ファミリーマートとローソンは独自開発の総菜やスイ−ツがヒットしてプラスにしており、セブン−イレブンの落ち込みを天候のせいにはできない。




チェ−ン全店売上高でも





もっとも、7月は3大チェ−ンとも既存店売上高が前年割れした。長引いた梅雨が影響した模様だが、7月には全国のセブン−イレブンで1日に利用が始まったスマ−トフォン決済サ−ビス「セブンペイ」の不正利用が相次いで発覚。利用者がSNSで被害状況を発信し、マスメディアも連日のように報道して社会問題となったから、影響があったことは否めない。セブン−イレブンの7月の店舗数は前年同月より500店以上も多かったにもかかわらず、チェ−ン全店売上高でも前年割れしてしまった。当のセブン−イレブンは、セブンペイの不正利用が7月の売り上げに与えた影響について、各新聞社の取材に「測りようがない」と回答している。




かつてのセブン−イレブンは、コンビニのビジネスモデルを確立した鈴木敏文氏がトップに君臨して、高い水準の商品開発力と大量かつ集中的な出店で、既存店売上高は前年割れしても新店で補って全店売上高を増やしてきた。鈴木氏が「コンビニ業界は飽和していない」と言い放っていたゆえんだ。




しかし、国内の全コンビニ店舗数は5万5000にも達し、セブン−イレブンには24時間営業に対する加盟店の反発やセブンペイ廃止後のキャッシュレス戦略が見えないといった課題が山積している。鈴木氏という「カリスマ経営者」を追い出した現経営陣は、直面する数々の難題にどういう解を導き出すのか。コンビニ業界を先導してきたセブン−イレブンだからこその試練を迎えている。

J-CASTニュース

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