衝突実験で最高点、スバルXVが世界一安全なワケ

9月3日(日)12時0分 Forbes JAPAN

2012年に発売になって以来、スバルXVは、地上高が高く、燃費がよくて手頃な価格の4WDコンパクト・クロスオーバーとして、常に人気者だった。

そして、刷新された2017年型には、さらに新しいスパイスが加えられた。パワーが多少増強され、ハンドリング性能も向上し、最新のアイサイト安全技術が装備されたのだ。しかし、なんと言っても、世界で一番安全なクロスオーバーという事実こそが人気の理由と言えるだろう。
 
今年5月に発売された新XVの販売台数がすでに1万5000台を超えたということは、それがいかにユーザーを惹き付けているかを物語っている。基本的にスバル全体の月間販売目標が2200台だと知れば、この数字の意味がはっきりするはずだ。実際、このエッジィなクロスオーバーは、今スバルで最高に売れているモデルなのだ。
 
では、このクロスオーバーのどこがそんなに安全なのか? それは、今やスバルの代名詞となったアイサイトという安全技術と、同社がつい最近導入した基本構造「スバル・グローバル・プラットフォーム」(SGP)だ。

アイサイトとはツイン・カメラを使った衝突回避機能で、XVはアダプティブ・クルーズ・コントロール、自動ブレーキ、車線逸脱警告、車線キープ補助、死角モニタリング、後退時支援警報を搭載する。一方SGPは、万が一衝突を回避できなかった時、衝突時のエネルギーを吸収・消散して乗員を保護する構造だ。
 
通常JNCAPと呼ばれる、日本の新車アセスメント・プログラムが実施する時速64kmオフセット衝突実験の満点は208と設定されているが、最近のテストで、スバルXVは199.7という歴代最高のスコアを実現。つまりJNCAPの実験でもっとも安全だと証明されたクルマなのだ。これによって、同車は名誉ある日本の「衝突安全評価特別賞」を獲得した。
 
実は、この成績を受けてメディア向けに行われた特別な衝突実験に、僕も立ち会った。過去数年にわたって少なくとも6回は同様のテストを見てきたが、今回この目で見たからこそ、XVのシャシー剛性はこれまでに目撃した中で最高だと明言することができる。

このテストでXVを40パーセントのオフセット・バリアに衝突させた速度は、時速64キロ。日常的なスピードで衝突が起きたときに、どれほどのエネルギーが発生するのかを目の当たりにすると、その全容に眼を見晴らされる。そして考えさせられる──自分のクルマは安全なのか? AピラーやBピラーは、衝撃に耐えるだろうか、と。



JNCAPに準じたこのテストの結果を検証すると、衝撃的だった。実際、スバルの技術者もこの結果に勇気づけられたと話すが、目にしたのは、完全なAピラー、損傷のないBピラー。そして運転席のドアも問題なく開くことができた。ドアがちゃんと開けられ、逃げられるというのが重要なポイントだ。

さらに、運転席エアバッグ、サイド・エアバッグ、そしてカーテン、膝の描くエアバッグも完璧に作動し、ドライバー(運転者の等身大ダミー)を金属やステアリングホイールとの接触から防御していた。

この高い安全性は、アメリカでも賞賛を博している。同国ではクロストレックという名称で販売されているが、その感動的な衝撃安全性とアイサイトの安全技術が評価され、自動車アセスメントである米国道路安全保険協会(IIHS)の「最高安全賞」にも輝いた。
 
では、運転の感触はどうだろう? これまで以上にエッジの利いたゴツい外観のXVはサブフレームも堅固、改良させたサスペンションはどの路面でも対応できる乗り心地で、路面の凹凸も上手に吸収するゆとりがある。ステアリングはこれまでよりクィックで、ハンドルの手応えは軽いままだ。路面からのフィードバックはそんなにないが、それを気にするドライバーは多くはないだろう。



僕がお薦めしたいのは、改良された2Lの水平対抗エンジンの仕様だ。1.6Lもあるが、パワーが足りないので運転を楽しみたい人にはもの足りないだろう。2Lの方は従来の148馬力からわずかにあがって152馬力、トルクは変わらず最高で196Nmだ。スロットルの動きの再調整で、これまでのペダルがギクシャクするという不満は解消できた。

エンジンは、やはり少なくともあと20%パワーが増してもいいはずだが、パワー配分は最高回転数までスムースに加速できるようになった。ただ、首に衝撃を感じるような加速を期待してはいけない。これは速いクルマではないのだ。
 
非常に効率のいい4輪駆動システムにパワーを送るCVTには、人工的な7速変速機がついている。今回のCVTでは、従来のギアシフトに似せてラバーバンドを引っ張るような感触を低減しようと試みている。
 
最高回転数に近づくとCVTはウィーンという音を立てるが、その7速のCVTが中速トルクでのエンジン回転をベストに保ち、パワーが不足気味のエンジンを補っている。燃費は1Lで16kmとスバルにしてはかなりいい方だ。価格は267万円からということで、中型SUVの中ではリーズナブル。
 
多少パワー不足なのは許すとしよう。競争の厳しいコンパクト・クロスオーバーという市場で新XVが優勢なのは、乗り心地、オフロードでの実力と手頃な価格という魅力と、そして何より業界を牽引する世界一の安全技術を備えているのだから。

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