桐谷さんが「今はオルカンの買い時ではない」と考える理由
2024年9月17日(火)12時20分 All About
個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』の番組に出演。読者や視聴者から寄せられた投資や株主優待にまつわる質問に応えてくださいました。今回は、全世界株式(オール・カントリ)の買い時についてです。
Q. 人気のオルカンを買うことについて、どう思いますか?
「今、話題のオルカン(※)が気になります。長期保有を前提に購入を検討しているのですが、どう思いますか?」(hanaさん/44歳/女性)※先進国や新興国の株式(全世界株式/オール・カントリー)を主要な投資先とする投資信託。代表的な商品に「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などがある。
A. 「円安のときに購入するのは、少し考えた方が良いかもしれませんね」(桐谷さん)
円安でなければ、オルカンや米国株は非常に魅力的だと思います。ただ今は、円安なので少し考える必要があるかもしれません。私が10年前にテレビ番組のロケでアメリカに行ったときは、1ドル=103円くらいでしたが、今は1ドル=150円くらいになっています。
オルカンを購入する際には、円をドルに換える必要があります。そうすると現在、1ドルを買うのに150円くらいかかるので、今買うと非常に不利です。なぜなら、仮に円高に戻って100円になった場合、50%の利益が出ても、為替変動によってその利益がほとんど消えてしまう可能性があるからです。
オルカン自体は良い商品だと思いますので、買うのであれば円の価値が高くなってきたときの方が良いのではないでしょうか。もし円安の時期に買うのであれば、日本株の方が良いと思いますね。特に株主優待のある日本株は、配当と優待の両方がもらえますので、投資しない手はないと思いますよ。
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。
※紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から、一部抜粋して編集したものになります
(文:All About 編集部)