【現代の知の巨人・出口治明 大阪・梅田講演会ダイジェスト最終回】 『ジハードと死』が教えてくれる 日本人が最も苦手とする 宗教という教養

9月21日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

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世界1200都市を訪れ、1万冊超を読破した“現代の知の巨人”、稀代の読書家として知られる出口治明APU(立命館アジア太平洋大学)学長。歴史への造詣が深いことから、京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では世界史の講義を受け持った。

その出口学長が、3年をかけて書き上げた大著がついに8月8日にリリースされた。聞けば、BC1000年前後に生まれた世界最古の宗教家・ゾロアスター、BC624年頃に生まれた世界最古の哲学者・タレスから現代のレヴィ=ストロースまで、哲学者・宗教家の肖像100点以上を用いて、世界史を背骨に、日本人が最も苦手とする「哲学と宗教」の全史を初めて体系的に解説したとか。

なぜ、今、哲学だけではなく、宗教を同時に学ぶ必要があるのか?

脳研究者で東京大学教授の池谷裕二氏が絶賛、小説家の宮部みゆき氏が推薦、原稿を読んだ某有名書店員が激賞する『哲学と宗教全史』が発売たちまち第3刷が決まり、全国に普及しているという。

8月10日、大阪・梅田に131名が集結。満員御礼で開催された出版記念講演会の模様をお届けする最終回。今回はどんな話が出てくるのだろうか。



今、一番注目を集めているイスラーム教



 宗教について言えば、今、一番注目を集めているのはイスラーム教だと思います。


 なぜかといえば、特にヨーロッパを中心にIS(イスラーム国)という集団が引き起こしたテロがイスラーム教と関連づけて語られることが大変多いからです。


「ジハード」という言葉も人口に膾炙(かいしゃ)するようになってきて、日本でも何人かのイスラームに詳しいといわれている学者が、「テロやジハードは本来イスラーム教に内在しているものである」という議論をするようになってきています。


 どんな宗教でも、宗教というのは本来過激な側面を持ってるのです。

 なぜかといえば、どんな宗教も世直しの側面を持っているからです。


宗教の定義


 宗教の一番簡単な定義は、いろんな人がいろんな定義をつけていますけれど、簡単に言えば、布教したいという気持ちを持つことが宗教の最も大事な条件です。


 自分だけが信じて、「ああ、よかった」というのは宗教じゃない。

 信じた人が、「これはええ、本当にええ。こんなええ教えは誰かに伝えないともう黙っておれへん」というのが宗教なので、宗教というのは布教する力なのです。


 そういう面では、足して2で割るような穏当なことを言っているようでは、「こんなすごい教えはあらへんで。誰かに教えなあかん」というエネルギーは生まれませんから、宗教ではないのです。





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