2040年「社会保障給付190兆円」が示唆する、日本の厳しすぎる財政事情

9月22日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

社会保障給付は増大するばかりです(写真はイメージです) Photo:PIXTA

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 皆さん、こんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。


 今年5月の経済財政諮問会議において、内閣府などが試算した2040年の社会保障給付の姿が示されました。将来の経済成長率などにいくつかの前提を置いた上での試算ではありますが、保守的な経済見通しを前提としたベースラインケースでは、年金、医療、介護、子育てなどの社会保障給付の総額は、2018年度の121兆円、対GDP比21.5%から、2025年度には150兆円程度、同22%弱、2040年度には190兆円程度、同24%程度にまで膨らむとのことです。高齢化により、医療給付が18年度の39兆円、対GDP比7.0%から2025年度の48兆円、同7.4%、介護給付が同期間に11兆円、1.9%から15兆円、同2.3%へと大幅に膨らむためです。


どうなる?日本の長期的な財政の全体像


 ここで懸念されるのは、こうした社会保障給付の増加により、日本の長期的な財政の全体像が果たしてどうなっていくかということです。そこで、2040年の社会保障の将来見通し(以下、社会保障試算)を基に、現状では2027年度までしか示されていない内閣府の中長期の経済財政に関する試算(以下、中長期試算)における財政見通しを延長推計し、2040年までの日本の財政の姿を展望しました。


 なお、両試算においては、経済の前提として、ベースラインケースと、経済再生に成功した場合の成長実現ケースの2つのシナリオに基づき見通しが作成されていますが、本レポートは、相対的に保守的な経済見通しを前提としたベースラインケースに基づいて議論を進めることにします。


 まず、推計を行う上で注意が必要なのが、社会保障試算と中長期試算の整合性です。社会保障試算では、2027年度までの経済前提に関して、中長期試算の前提を利用していることから、基本的に両者に齟齬はありません。しかしながら、肝となる社会保障関係費の見通しについては、社会保障試算では、社会保障の公費負担は国と地方の合算ベースの見通しのみ公表され、一般会計の社会保障関係費に対応する国の公費負担分の見通しが示されていません。もっとも、社会保障試算における公費負担を費目ごとに国と地方の負担率で大まかに按分し計算したところ、両者に大きな乖離は見当たりませんでした。中長期試算を社会保障試算で延長推計することに大きな問題はないと考えられます。





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