新世代リクライニングシート【ERGOSTER】開発ストーリー(自動車用スポーツシートのBRIDE)

2024年10月7日(月)10時12分 PR TIMES STORY

「BRIDE(ブリッド)」「edirb(エディルブ)」のブランドで、自動車用スポーツシートを中心に展開するスペシャルシートメーカーのブリッド株式会社です。

1981年に設立、自動車レース用シートの基盤を徹底的に追求し、現在では年間およそ1万2千脚を供給し、国内ではトップ、世界でも五指に入るスポーツシートメーカーとなりました。レース用シート以外にも乗用車・トラック用シート、ホーム・オフィス用チェアなど広い分野へ進出をはかっています。

2021年には40周年を迎えましたが、BRIDEはまだまだ進化し続けています。

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創業40周年を迎えたBRIDE — PR TIMES STORY —(2020年12月)

今回は、2024年1月に発表し、同年3月に発売した、BRIDEのリクライニングシート最新モデル【ERGOSTER(エルゴスター)】の開発ストーリーをご紹介します。ERGOSTERの開発を担当した、BRIDE大府デポの大田工場長にインタビューを行いました。

— ERGOSTER開発のきっかけ —

開発のきっかけは、BRIDEシートの売れ筋車種(シート交換率の高い車種=純正シートに満足していないユーザーが多い)の中でも、特にトヨタ・ハイエースに使えるシートを作りたかったことです。従来品のラインナップでは、満足のいくシートポジションが実現できておらず、座面が純正シートよりも高くなってしまうか、やむを得ず乗り心地を少し犠牲にした、極端に座面の薄い製品を取り付けるしかありませんでした。通常は、当社製シートを取り付けるためのベースとなる、車種別設計の「シートレール」を工夫して、シートポジションが最適になるよう開発するのですが、車両側の事情として、ハイエースをはじめとするキャブオーバー(座面の下にエンジンがある)タイプの場合、シートを取り付けるための床面が高い位置にあり、「車種汎用のシート本体+車種別シートレール」という、当社シート装着の構造上、どうしても交換後のシート位置が高くなってしまいます。そのため新型シートの開発が必要と判断してスタートしました。

— ERGOSTERの設計とは —

座面設計をギリギリまで薄くすることで、キャブオーバータイプの車両に取り付けても、理想のドライビングポジションになるよう近づけたかったのですが、座面の厚みはクッション性、乗り心地と相反する所なので、何度も厚みや形状を変えてテストを繰り返しました。また、座面の形状をフラットにする事で、これもキャブオーバータイプの特徴でもありますが、シートに乗り込む位置が高い車両での乗降性も良いものになるよう設計しました。座面をフラットにするために損なわれてしまう、身体を支えるホールド性を、上半身(肩と脇)で補うようにしました。車内スペースの制約があり、肩部分の寸法もあまり大きくできないので、車両内装に接触しないよう検証を繰り返しながら、身体をホールドできる形状に設計していきました。

このようにいろいろな制約の中で、デザイン面ではスポーツシートらしさ(格好良さ)を引き出すため、直線と曲線を組み合わせて、シャープな印象になるように形状を煮詰めていきました。

座り心地と耐久性の両立ができるように、内部のウレタンの硬度・密度を何パターンもテストして、最後は人の感覚で決めました。ウレタンが柔らかいと最初の印象は良いのですが、長く車を運転していると車両の揺れに対して身体が動く量が増えてしまい、それを防ぐために身体に余計な力が入って、それが疲れや痛みなどの悪い影響を与えると考えています。逆にウレタンが硬い場合は、振動・衝撃がダイレクトに伝わり、これも悪い影響を与えます。これらを軽減するために、適正なウレタンの硬度と密度、厚みのバランスが必要です。 さらに、シート全体が身体に触れる面積を増やす事で、部分的な負担集中が軽減され、より効果が現れるので、身体に触れる部分の形状にもこだわって作りこみました。

特にウレタンの形状にはこだわっていった結果、開発中にウレタン形成用の「型」の作り直しが余儀なくされて、実は、製品の発売時期が当初の予定よりも遅れてしまいました。

シートの表皮カバーのデザインでは、ショルダー部分のエッジを強調して、見た目の第一印象に残るようにしました。複雑な立体形状のシートを覆うカバーにはシワができやすいので、元になる型紙が重要なのですが、機能性・デザイン性・生産性のすべてが良いものになるよう、これも試作を繰り返しました。

シートとしての試作品ができあがって、ハイエースはもちろん、他の車種にも取り付けて検証を行なっていくのですが、その中でトヨタ・GR86に取り付けたところ、意外なほどにマッチングが良く、スポーツカーでもストリートなら十分に使える事が分かりました。これは想定外だったのですが、結果として、色々な車種で使う事ができるオールラウンダーのリクライニングシートができたと喜んでいます。

— ERGOSTERを進化させる —

ERGOSTERの発売後も、開発は続けています。BRIDEシートを長年ご愛用くださっている土屋圭市さんとのコラボレーションモデル「ERGOSTER 土屋圭市スペシャルエディションモデル」を9月に発売しました。当社では土屋圭市さんとのコラボモデルをシリーズ化していますが、このモデルにも「KEIICHI TSUCHIYA」「KING」「職人」という特別な刺繍が入っていて、グリーンのデザインアクセントが効いた格好良いモデルです。

他にもERGOSTERにはバリエーションを増やそうとしています。既存モデルのスウェード調生地は高級感があって品質の良いものですが、別バージョンとして「タフレザー」というPVCレザー表皮のものを開発しています。こちらは他のモデルでも好評の表皮バリエーションで、汚れやゴミの付着に対して手入れがしやすく、ペットを飼われている方や、アウトドア系のユーザーにも人気です。

さらに、カモフラージュ柄(迷彩柄)の「ERGOSTER GHOST(エルゴスター・ゴースト)」というモデルも開発しています。こちらは昨年登場した「GHOST」シリーズの追加モデルとなりますが、カモフラージュ柄の表皮は、今までに無かった、新たな挑戦のひとつです。

— お客様からの声に応える —

BRIDEでは、お客様からの声を大切にしています。当社のシートは、世界中の多種多様な車種に取り付けられ、プロドライバーがサーキットを走ることもあれば、お仕事用の車や、キャンピングカーでのドライブに使われたり、日本人・アジア人・欧米人など、様々な体格・体型のドライバーにお使いいただいています。シートが使われる環境はそれぞれ全く違いますので、本当にいろいろなご要望をいただきます。その中で、一つでも多くのご要望にお応えできるよう、これからも製品開発を行っていきたいと思います。

BRIDE Webサイト

https://bride-jp.com

BRIDE ERGOSTER

https://bride-jp.com/seat/ergoster/


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