ネット動画に時代の変化、「超短編」が若者に大人気

10月8日(火)12時0分 JBpress

App Tik Tokのロゴ(picture alliance/アフロ)

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 米グーグルが、動画共有アプリの米新興企業の買収を検討中だと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。


中国SNSのウェイボも買収に興味示す

 米シリコンバレーに本拠地を置く企業で、写真・動画共有アプリ「Snapchat(スナップチャット)」を運営する米スナップやビジネス向けSNS(交流サイト)の米リンクトインの元幹部が設立した。ロサンゼルスやニューヨーク、東京にもオフィスを構えている。

 この企業は、今年(2019年)3月、「Firework(ファイアワーク)」と呼ぶ、30秒ほどの短い動画を投稿して楽しむアプリを公開した。同社によると、すでにユーザーは数百万人いるという。利用者はマウンテンバイクの腕前を披露したり、ギター演奏の技を解説したりする動画を公開して楽しんでいるという。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、このアプリは中国のバイトダンス(字節跳動科技)が手がける「TikTok(ティックトック)」と競合する。

 また、中国版ツイッターと呼ばれる新浪の交流サイト(SNS)「ウェイボ(微博)」も、Fireworkの買収に興味を示しているというが、協議はグーグルの方が進展しているという。


超短編のTikTok、上半期3.4億件のダウンロード

 グーグルは2006年に「YouTube」を買収し、動画共有の市場で先行した。今では1分間に500時間相当の動画が投稿されるなど、この分野で利用者数ナンバーワンのサービスとなっている。アナリストによると、YouTubeは親会社、米アルファベットの年間広告収入の20%をもたらす事業にまで成長している。

 ところが、今の動画市場は、同社がYouTubeを買収したころから大きく様変わりした。若いユーザー層を中心に、TikTokやFireworkのようなショート動画の人気が高まり、従来のサービスから利用者を奪っている。

 モバイルアプリのマーケティング会社、米センサー・タワーによると、TikTokの米国におけるアプリダウンロード件数は2018年後半にFacebookやInstagram、YouTube、Snapchatを上回り、トップの座に就いた(米テッククランチの記事)。

 また、センサー・タワーの世界市場レポートによると、今年上半期の世界ダウンロード件数ランキングでTikTokは、WhatsApp、Messenger、Facebookに続く4位となり、Instagramを上回った。TikTokの同期間のダウンロード件数は前年同期比28%増の3億4400万件に達している。


グーグル、他の動画企業の買収も検討

 こうした市場動向の変化には、他のテクノロジー企業も敏感だ。例えば米フェイスブックは昨年、TikTokに似た「Lasso」というアプリを公開した。スナップもアプリ内に同様の機能を導入した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、グーグルの狙いは、これらの先駆的な動きの一歩先を行くこと。そのため、同社はこの分野でFirework以外の買収も検討しているという。ユーチューブの幹部もFireworkの買収協議に関わっていると事情に詳しい関係者は話している。

 (参考・関連記事)「世界広告費、21年にネットが初の50%超えへ」

 (参考・関連記事)「ユーチューブはどんな違反を犯したのか」

筆者:小久保 重信

JBpress

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