VTTフィンランド技術研究センターと海水からのCO2直接回収技術の開発協業を開始
2024年10月8日(火)18時46分 PR TIMES
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/180/120285-180-1ea4bb93066bd55a8470f2916c7e06a6-1500x1000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]左から VTT副社長 Antti Arasto氏、VTT 上級副社長Jussi Manninen氏、三菱電機 上席執行役員 サステナビリティ・イノベーション本部長 小黒 誠司、三菱電機 サステナビリティ・イノベーション本部 副本部長 渡邊 晃彦
三菱電機株式会社は、VTT Technical Research Centre of Finland Ltd.(VTTフィンランド技術研究センター、本社:フィンランド共和国、CEO:Antti Vasara、以下、VTT)とネイチャーポジティブ(※1)に貢献する主要技術開発の協業に合意し、覚書を10月7日に締結しました。これにより両社は、海水からCO2を直接回収する技術「DOC(Direct Ocean Capture)」の開発を推進します。
当社は、サステナビリティの実現を経営の根幹に位置づけ、社会課題の解決と事業成長を両立する事業の創出・強化に向けて、既存の事業や組織の枠を超えた包括的、戦略的な活動を推進しています。また、「2050年度までにバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量実質ゼロ」を目標に掲げ、技術革新によるCO2排出量の「削減」に取り組んでいますが、グローバルレベルでの気候変動問題の解決に向けては、CO2の積極的な「除去・回収」が必要と考え「CDR(Carbon Dioxide Removal)」技術の確立を目指してきました。
本覚書に基づき、当社は北欧最大の総合研究所であるVTTと共同でDOCの開発を推進し、海洋におけるCDR技術の確立に取り組みます。海水からのCO2の回収は、海洋生態系を脅かし漁業などの経済活動に多大な影響を与える海洋酸性化(※2)の解消にも効果が期待でき、カーボンニュートラルと同時にネイチャーポジティブの実現にも貢献します。
今後は、DOCの早期社会実装に向けた開発を加速するとともに、VTTと連携し、世界の社会課題を解決する幅広い技術検討を進めてまいります。
■両社コメント
VTTフィンランド技術研究センター 副社長 Antti Arasto氏 コメント
「VTTが持つネイチャーポジティブに貢献する技術や研究開発の卓越性、特にCO2の回収・貯留における画期的な成果に着目し、協業パートナーとして選んでいただいたことを誇りに思います。三菱電機とVTTは『海洋生態系を大幅に改善する』という目標を共有しており、ともに革新的なブレークスルーを生み出す挑戦ができることを楽しみにしています。」
三菱電機株式会社 サステナビリティ・イノベーション本部長 小黒 誠司 コメント
「VTTとの戦略的な協業により、当社が目指す社会課題の解決と事業成長を両立する『トレード・オン』に向けた取り組みがさらに加速すると確信しています。VTTと協議を重ねる中で同研究所の持つ高い研究開発能力と商業化のマインドセットが新たなイノベーションにつながっていることを深く理解し、今回の協業に至りました。両社の力を結集し、ともに、ネイチャーポジティブな社会の実現に向けた挑戦を開始します。」
■VTTフィンランド技術研究センターについて
フィンランド国営で2,300名以上の専門家が在籍するヨーロッパの主要な研究機関の一つです。社会の持続可能な成長に向けたグローバルレベルでの大きな課題を研究テーマとし、目標を共有するグローバル企業とはイノベーションパートナーとして活動しています。理学から工学まで幅広い技術領域をカバーしており、画期的な解決策の開発にとどまらず社会実装までを活動範囲としています。
※1 自然資本の損失を食い止め、回復させること
※2 大気中のCO2が大量に海水に溶け込むことで、もともとアルカリ性である海の水質が酸性に近づく現象
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 サステナビリティ・イノベーション本部 サステナビリティ事業推進部
GISTプロジェクト推進室
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E-mail:info.gist@rh.MitsubishiElectric.co.jp