アマゾン、ついに東南アジアでEC事業本格展開

10月10日(木)12時0分 JBpress

シンガポールの「アマゾン・プライムナウ」フルフィルメントセンター(写真:ロイター/アフロ)

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 米アマゾン・ドット・コムは10月8日、シンガポールでeコマース(EC)サイト「Amazon.sg」を開設したと発表した。


ウェブブラウザーや専用アプリでサービス展開

 同社がシンガポール市場に進出し、有料会員プログラム「プライム(Prime)」を始めたのは2017年のこと。だが同国ではこれまでスマートフォン用のプライム会員向け即時配達アプリ「Prime Now」を通じて食料品や日用品を中心に販売していた。

 シンガポール版Prime Nowアプリには海外製品のカテゴリーもあり、それらを含めた同国での取扱商品数は数万点だった。ただ、これだけでは、品ぞろえが競合のeコマース企業に劣っていた。

 シンガポールの「ザ・ストレーツ・タイムズ紙」によると、同国の顧客がアプリにない商品をアマゾンで購入するためには、米国サイト「Amazon.com」で注文する必要があった。しかしその多くはシンガポールへの配送サービスがない。たとえあったとしても高額な配送料がかかっていた。

 アマゾンは、新サイトの立ち上げにともない、取扱商品を大幅に増やした。書籍やビデオゲーム、家電、玩具、ホーム・キッチン用品など数百万点になる。これまでシンガポールで販売していなかった電子書籍端末「Kindle」も販売する。

 サービスは他国と同様にパソコンやスマートフォンのウェブブラウザーを介して提供するほか、専用のショッピングアプリも用意する。


東南アジアで初の拠点

 また、マーケットプレイス事業も本格展開する。中小の地場小売業者に出店してもらい、アマゾンの販売・物流サービス「Fulfillment by Amazon(FBA、フルフィルメント・バイ・アマゾン)」の展開を本格化させる計画だ。

 (参考・関連記事)「アマゾンの中国事業は失敗に終わったか」

 アマゾンは現在、世界17カ国でeコマース事業を展開しているが、シンガポールは同社にとって東南アジアで初の拠点となる。ロイター通信によると、人口約570万人のシンガポールは小さな国だが、高い価値を持つ市場だという。約2億6000万人の人口を抱えるインドネシアなどのより大きな市場に進出するための足掛かりと捉えられることが多いという。

 同社の東南アジアの展開については先ごろ、インドネシアのライドシェアサービス企業ゴジェック・グループ(Gojek)と提携に向けた協議を始めたと米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じていた。


拡大する東南アジアのインターネット経済

 先ごろ公表された東南アジア経済のレポートによると、同地域のインターネット経済は今年1000億ドル(10兆7200億円)規模となり、2025年にはその3倍の3000億ドル(32兆1600億円)に達する見通し。

 eコマースをはじめ、ライドシェアやフードデリバリーなどのサービスが同地域のネット経済を支え、流通総額が飛躍的に伸びると予測されている(米グーグル、シンガポールのテマセク・ホールディングス、ベイン&カンパニーの調査)。

 (参考・関連記事)「アマゾンが再挑戦するフードデリバリー」

筆者:小久保 重信

JBpress

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