日韓対立、打開糸口見えず=輸出管理でWTO審理入りも

10月12日(土)16時6分 時事通信

 【ジュネーブ時事】スイス・ジュネーブにある世界貿易機関(WTO)で11日に開かれた日本と韓国の2国間協議は、平行線に終わった。日本による半導体材料の輸出管理強化をめぐる通商紛争は、第1審に当たるWTO紛争処理小委員会(パネル)での審理に移る公算が大きい。日韓対立は打開の糸口を見いだせず、長期化する恐れがある。
 日本は、韓国の貿易管理に安全保障上の懸念があり、軍事転用可能な品目の輸出手続き見直しは適正な措置だと主張。2国間協議でも「WTO協定違反ではない」と訴えた。さらに協定で認められた安全保障上の例外に当たるとの立場も取っている。
 一方、韓国は「徴用工問題などへの報復措置であり、WTO協定に違反する」と改めて主張。日韓両国は再び協議することでは一致したものの、ほとんど進展はなかったもようだ。
 WTOの紛争解決手続きでは、提訴後60日以内に2国間協議で和解しなければ、パネル設置を要請できる。パネルの決定に不服なら、最終審の上級委員会に上訴する。韓国は、2国間協議の期限である11月上旬までに解決しなければ、同月中旬にもパネル設置を求め、第三者の専門家による審理が始まる見通しだ。
 WTO審理で日本の主張が受け入れられるかどうかは予断を許さない。「WTOで安保例外が審理された例はほとんどない」(日本政府関係者)ためだ。パネルでの審理は時間がかかるとの見方は多い。
 上級委での審理はさらに不透明だ。WTO改革が不十分だとしてトランプ米政権は、審理に必要な委員の補充・再任を拒否している。このため上級委は12月以降、機能停止に陥る可能性がある。パネルで決定が出たとしても、上級委は判断を示せない。米が求めるWTO改革が進まなければ、機能停止は長期化し、日韓対立は未解決のまま続く恐れがある。 

[時事通信社]

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