「列島リフォーム」を掲げる:エムビーエスの足元

2024年10月15日(火)9時26分 財経新聞

 エムビーエス(1401、東証グロース)。ホームページの冒頭に「列島リフォーム」のメッセージが躍る。東海・九州地域の営業強化を狙い岐阜・大分支店開設。「全国50拠点(現27)を目指し新設拠点加速」としており、列島リフォーム体制の方向は確かな歩みが認められる。

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 独自研磨法と特殊コーティング剤で外装リフォームの展開が主体。「列島リフォーム宣言」に惹かれエムビーエスを覗き込んだが、まず目を奪われたのはここにきての株主還元策の積極性。「自己株取得」を継続している。

 例えば今2025年5月期では24年10月2日付けで、『24年8月の取締役会決議に基づき、8月21日から25年5月15日まで30日まで東証で上限10万株/1億円の市場買い付けを行う。24年9月30日までの取得株式総数6400株/取得価額総額436万5600円』とするリリースを配信している。振り返ると数期間に及び、自社株取得を実施している。

 独自研磨法/特殊コーティング剤については、こう理解すればよい。

<外壁蘇生コーティングシステム>単なる美観の再生だけではない。風雨・紫外線・酸性雨・多湿・たわみ・環境に関し定められている基準を大きく上回る施策が執られる。結果「サッシシーリング材の老化・雨漏りを防ぐ」「ひび・割れ・色褪せを防止し、完全防水可能」「ジョイント部や金具の打ち付け部からの浸水を防ぐ」「バルコニーや屋上の長期ノンメンテナンスを可能にする」「カビやコケの発生を防ぎ、老化を阻止」「基礎巾木面」「基礎のクラックなどを防ぎ長期維持」「外壁メイキャップ」etc、で10年保証。既に特許取得・申請済みコーティングシステムで構成されている。

<スケルトン防災コーティング>コンクリートの表面が透けて見える工法。従来工法との違いは「コンクリートの表面が透けている⇔点検効率が高く異常個所の特定が容易」「作業工程や使用材料の複雑さによる手間・時間が省ける」「細かい部材・部分の施工が容易になる」

 列島リフォームの実現に向け、差別化技術が積み重ねられている。

 収益動向は前2024年5月期の「8.8%増収、14.5%営業増益、2円増配8円配」に続き今期は、「8.0%の増収(47億500万円)、24.3%の営業増益(6億1500万円)、11.4%の最終増益(4億5000万円)、2円増配10円配」計画。利益はいずれも過去最高を連続更新予想。

 前期末のROE12.04%が示す通り、儲け方を心得た企業。

 本稿作成中の時価は800円台前半、予想税引き後配当利回り1%。10月1日の年初来高値895円から一押し入れている場面。過去10年弱の修正済み株価パフォーマンスは2.7倍強。

財経新聞

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