【完全アウト】頭の悪い人だけが理解できない「社会人なら当たり前のたった1つの行為」
2024年10月18日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン
「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった!」そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
Photo: Adobe Stock
「自分で決める」ということ
誰だって、「優れた判断をしたい」と思うものです。
二択を突きつけられて、スマートに正解を出したい。 その欲望があるはずです。
ただ、白黒をハッキリと決めることには、リスクがつきまといます。 間違うことは誰だって「恐い」ものだからです。 その一方で、他人の問題に口出しすることは、非常に簡単なことです。
「この提案書、どう思いますか?」
と同僚から聞かれると、思ったことを答えられるでしょう。
「もっと具体例を入れたほうがいいよ」「感情に訴えかけたほうがいいかも」「要点だけを端的に伝えてほしいと思う」……
言うは易し。こんなに簡単なことはありません。
それなのに、「自分が提案書を書く」「自分が提案する側に回る」 ということになると、なぜ、こんなにも難しいのでしょうか。
そして、その事実を理解できない「頭の悪い人」が、なぜ、いるのでしょうか。
その問題について、簡単に押さえておきましょう。
「少数派」の意見
なぜ、自分で決めるのは、恐いのか。 それは、「ほとんどの物事は、賛否両論で構成されている」からです。
たとえば、次のような議題を考えましょう。
「会社に喫煙スペースを残すべきか?」
社会の風潮は、「無くすべきだ」というものでしょう。 しかし、1人でも喫煙者がいれば、「残すべき」とする意見が出てきます。
「喫煙所は貴重な雑談スペースになっている。社員同士のコミュニケーションの活性化のためにも、残しておくべきだ」 など、もっともらしい意見が出ます。 さらに、いま、「多様性」という言葉によって、少数派の意見は尊重される傾向にあります。 その結果、少数の喫煙者のために喫煙スペースが残ります。
その少数派の意見を無視し、「それでも喫煙スペースを撤廃する」 という意思決定をしたとしましょう。 それは、はたして独裁でしょうか。たぶん違いますよね。
ただ、これが別のテーマになった瞬間に、強い拒否感が出てきたりします。
「リモートワークをやめて出社を義務化するかどうか」「社員全員の給料を一律に上げるべきかどうか」「会社に子どもの託児所をつくるべきかどうか」……
さまざまな問題が、議論されていることでしょう。
反対されることがデフォルト
これから社会で生きる上で大前提となることは、先ほども述べたように、
「すべての物事は賛否両論だ」
というスタンスでいることです。
そして、この事実を理解できないことは「頭の悪いことだ」ということを認識しておきましょう。
あなたの決断には、必ず否定的な意見が出てきます。「必ず」です。 そう思っておいて、ちょうどいいのです。
人間関係の例として、「友人関係」について考えてみましょう。 そもそも友達というのは、同じ価値観を持つことによって、関係性が出来上がります。
ただ、あなたが好きなものをすべて、友達も同じように好きになる必要はあるでしょうか。 おそらく、それは無理です。価値観の異なる部分を受け入れて、それでも、友達を続けていくことが求められますよね。
「ギャンブルが好きなところだけは認められない」「恋人選びの基準が全然違う」「家具選びのセンスがまったく合わない」……
など、「この部分は違う」ということを割り切ることができるはずです。 それができる頭のいい人は、「パーフェクトな意思決定」の考え方をすんなり受け入れることができます。
ゼロヒャクで考えてしまう人
ただ、もしかすると、たった1つの価値観の違いによって、
「友達が友達じゃなくなってしまう」「裏切られた気になってしまう」
というような不器用な人がいるかもしれません。 いわゆる「0か100しか認めない」というゼロヒャクの考え方をするような人です。
そういう人は、「パーフェクトな意思決定」への理解が遅いかもしれません。 おそらく考え方を変える必要があります。
あらためて、「すべての物事は賛否両論だ」ということを押さえておきましょう。 これが、社会人としては「当たり前の行為」なのです。
(本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計156万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。