デンカ、スペシャリティ事業の成長加速により3期連続最高益更新へ挑む

10月18日(月)16時41分 財経新聞

 デンカは13日、次世代の高機能球状フィラー製造設備の増強を決定した。半導体を含む高速・大容量データ通信や、自動車の電動化における高信頼製品の需要増を見込んでおり、50億円を投じて、球状シリカ、球状アルミナ、球状マグネシアなど高機能グレードの生産能力を増強する。

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 デンカは1915年、カーバイドから肥料用の石灰窒素を製造・販売する電気化学工業として創業された。1940年代にアセチレン系有機化学分野に進出、1949年に東京・大阪証券取引所へ上場した。1962年に石油化学コンビナートへ参画し、スチレン系事業へ進出。1979年に東芝製薬を買収し、ワクチン、医療用検査試薬へ進出。2015年の創立100周年にデンカへと社名を変更した。

 2021年3月期の売上高は3,544億円。事業別の構成比は、エラストマー・機能樹脂事業が35.1%、電子先端プロダクツ事業が20.1%、インフラ・ソーシャルソリューション事業が14.3%、ライフイノベーション事業が12.1%、生活・環境プロダクツ事業が9.4%、商社などのその他事業が9.0%を占めるデンカの動きを見ていこう。

■前期(2021年3月期)実績と今期見通し
 前期売上高は3,544億円(前年比6.9%増)、営業利益は前年よりも31億円増加の347億円(同9.9%増)と過去最高を記録した。

 営業利益増加の要因としては、インフルエンザワクチン出荷増、コロナウイルス抗原診断キットの好調によりライフイノベーションが79億円、5G関連、半導体関連分野の好調で電子・先端プロダクツが16億円、テイクアウトの拡大による食品用包装材の好調で生活・環境プロダクツが11億円の増益に。

 一方、クロロプレンゴムの不振、スチレンモノマー、ABS樹脂の販売価格下落によりエラストマー・機能樹脂が65億円、セメント、肥料の不振によりインフラ・ソーシャルソリューションが8億円、その他が1億円の減益であった。

 今期第1四半期(4-6月)実績は、売上高867億円(前年同期比13.8%増)、営業利益77億円(同76.0%増)の中、今期は売上高3,650億円(前年比3.0%増)、連続最高益更新の営業利益420億円(同20.9%増)を見込んでいる。

■Denka Value Up(2019年3月期〜2023年3月期)による推進戦略
 2023年3月期に3期連続最高益更新となる営業利益500億円(対前期比44.1%増)を目指して、ポートフォリオ変革を推進する。

●1. 独自性があり、高付加価値、高シェアなスペシャリティ事業の成長加速化
 ・電気自動車、5G、半導体、再生可能エネルギー関連市場の拡大。

 ・ワクチンと感染症対策への貢献拡大。ウイルス検査のデジタル化推進。

 ・基盤事業のスペシャリティ化推進と海外展開、新製品開発の加速。

●2.DXによるビジネスプロセス抜本改革
 ・目視検査の自動化、ロボット導入、センサー強化による生産プロセス改革。

 ・研究開発支援システム、材料開発効率化などによる研究開発プロセス改革。

●3.コモディティ事業の再編
 ・大牟田工場カーバイド生産停止など、スペシャリティ化できない事業の再編推進。

 グローバルマーケットで卓越した競争力を有するスペシャリティな事業の融合体として、持続的で健全な成長を目指すデンカの動きを見守りたい。

財経新聞

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