カンチレバー式超高圧水切断装置「ABRASIVE JET CUTTER CL」をモデルチェンジ

2024年10月28日(月)12時16分 PR TIMES

—スタンダードモデルの加工能力向上、省エネ対応も—

株式会社スギノマシン(富山県滑川市)は、超高圧水で物体を切断・加工するウォータージェットカッタ*1シリーズのうち、中型サイズ(3×6尺の板材)のワークに適したスタンダードモデルの「ABRASIVE JET CUTTER CL(アブレシブジェットカッタCL)」をモデルチェンジしました。 自動テーパ補正機能の搭載とポンプの高圧化により加工速度を大幅に向上させたほか、省エネ対応や設備設置面積の削減も実現しました。 本商品は、2024年11月5日(火)〜10日(日)に東京ビッグサイトで開催される世界最大級の工作機械見本市『JIMTOF2024』*2に出品します。



[画像1: https://prtimes.jp/i/70070/118/resize/d70070-118-aaf99c84928244e1b7a4-0.jpg ]


1.装置概要
「ABRASIVE JET CUTTER CL」は、カンチレバー(片持ち梁)タイプの超高圧水切断装置で、構成部品を削減することで低イニシャルコストを実現した中型サイズのワークに適したスタンダードモデルです。このたび、加工能力と使い易さを向上させた「ABRASIVE JET CUTTER CL-5AX(アブレシブジェットカッタCL-5AX)」として生まれ変わりました。


2.開発背景・狙い
ウォータージェット加工機の能力として切断速度と加工精度を両立させることが求められます。今回のモデルチェンジでは、5軸制御による改良型自動テーパ補正機能と、圧力発生源であるポンプの高圧化によるか切断速度と加工精度の両立を実現しました。
また、近年の省エネ対応要望や、作業者の安全性確保、作業環境の改善にも取り組み、スタンダードモデルのレベルアップを行いました。


3.モデルチェンジによる特長
(1)改良型自動テーパ補正機能により、高速・高精度加工を実現
5軸制御構成とし、切断条件によって変わる切断面のテーパ角度を自動で補正する機能を改良し、実装しました。コーナー形状部では内部で演算した条件で3次元のノズル角度と速度を制御します。これにより高速な切断を行っても加工精度が悪化しません。

(2)超高圧水発生ポンプの吐出圧力UPにより、生産性向上
超高圧水発生ポンプ最大吐出圧力を343MPaから380MPaにUPさせることで、切断速度が約8%向上し、生産性向上に貢献します。

(3)消費電力削減による省エネ化
超高圧水発生ポンプに使用している油圧ポンプの駆動源にサーボモータを採用しました。サーボモータで油圧ポンプの回転数を制御できるため、当社従来機と比較して30%の消費電力削減が可能です。

(4)システム機器の集約により、省スペースに設置可能
超高圧水発生ポンプや制御盤などの機器類を一つの架台に集約しました。ワンパッケージ化することで機器配置が集約され、2,000mm×1,300mmの加工ストロークを持ちながら、約20m2の面積に設置可能です。

[画像2: https://prtimes.jp/i/70070/118/resize/d70070-118-53596a324259ed62f382-1.jpg ]

(5)全周カバーの装備により、安全性向上・作業環境改善
加工ユニット全体を覆う外周カバーを追加しました。噴射水飛散リスク、可動部とオペレータの接触リスクの回避や、稼働時の騒音を低減できるため、作業者の安全性向上・作業環境を改善します。またマシニングセンタなどの工作機械に近い装置構成となり、工場レイアウトが容易になります。
   
(6)環境に配慮した冷却ユニットを採用
油圧機器の冷却回路を内蔵し、冷却水の供給を不要としました。内蔵の冷却ユニットはフロンレスで、地球温暖化防止に貢献します。

4.仕様

[表: https://prtimes.jp/data/corp/70070/table/118_1_78de8f21043c090ff7259eb0f014a340.jpg ]


5.用語・補足
*1 ウォータージェットカッタとは
超高圧水(水道水の約3,000〜4,000倍)を極細ノズル(直径0.3〜0.8mmほどの穴)から噴射することで、対象物を切断・加工する装置です。
水のみの切断と、アブレシブと呼ばれる研磨材(細かい砂粒)を混入して切断能力を高める方法があります。
対象物の材質を問わず、熱影響なく切断・加工できることが特長です。複合樹脂材、金属、CFRP、セラミックス、石英ガラスなど多様な材料のほか、難削材・新素材の加工にも適します。


*2 JIMTOF2024(ジムトフ)
最先端の工作機械やその関連機器・技術が世界中から集結する、世界最大級の工作機械見本市。
【会期】2024年11月5日(火)〜10日(日)
【開催地】東京ビッグサイト(お台場)
【主催】一般社団法人日本工作機械工業会、株式会社東京ビッグサイト
【URL】https://www.jimtof.org/jp/index.html


<本件に関する報道関係者からのお問合せ先>
株式会社スギノマシン プラント機器事業本部 第一技術部 WJ設計二課
TEL:076-477-2565

<会社概要>
■会社名:株式会社スギノマシン
■代表者:代表取締役社長 杉野良暁、代表取締役副社長 杉野岳
■本社所在地:〒936-8577富山県滑川市栗山2880番地
■TEL:(076)477-2555(代)
■創業:1936年3月1日
■事業:高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリングユニット、タッピングユニット、マシニングセンタ、拡管工具・装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売
■URL:https://www.sugino.com/

-以上-

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