スタバが好調のお茶ブランド「Tazo」を手放す理由

11月6日(月)16時30分 Forbes JAPAN

米コーヒーショップ・チェーン大手スターバックスは11月2日、所有するお茶ブランド「タゾ(Tazo)」を消費財大手の英蘭ユニリーバに3億8400万ドル(約440億円)で売却することで合意したと発表した。

「タゾ」はオレゴン州ポートランドの起業家スティーブン・スミスが1994年、隣接するワシントン州の主要都市シアトルのコーヒー人気に「対抗するために」立ち上げたブランド。創業からおよそ4年後、スターバックスが約800万ドルで買収した。スミスはそれ以前にも、別会社の「スタッシュティー(Stash Tea)」を、創業後に日本企業に売却している(現在もポートランド郊外で事業を継続)。

主にカプセル型のカートリッジ「Kカップポッド」やボトル入り、レディ・トゥ・ドリンク(RTD)の形で提供されるタゾの商品は現在、食料品店やコンビニエンスストアなどで販売されている。2016年の売上高は、約1億1000万ドルを上回っている。

一方、「クノール」や「リプトン」、「ベストフーズ」などのブランドで知られるユニリーバは以前から、アイスクリームの「ベン&ジェリーズ」やマスタードの「アモラ」など、小規模ブランドを傘下に収めてきた。

ユニリーバがタゾの買収を決めたのは、リプトン・ブランドの拡充が目的と見られている。リプトンの製品ポートフォリオは現在、約80%を紅茶が占める。緑茶やハーブティー、スペシャルティー・ティーにも製品の幅を広げれば、同社としてはさらなる増収を見込むことができる。

「単一ブランド」戦略

スターバックスは今年7月、米国内で379店舗を展開、従業員およそ3300人を雇用していた傘下のお茶ブランド「ティバーナ(Teavana)」チェーンを閉鎖する方針を明らかにした。スターバックスは今後、コーヒーショップ内で扱う唯一のお茶ブランドとして、ティバーナを展開していく方針だ。

スターバックスの店舗でのティバーナ(ドリンク類)の売上高は、年間16億ドルを超えている。お茶はスターバックスにとって、世界的に2桁の成長を記録している重要な商品カテゴリーの一つだ。ティバーナは、5年後には30億ドル規模の価値を持つ事業部門に成長すると見込まれている。飲料大手アンハイザー・ブッシュ・インベブとの提携により、RTDのアイスティーの販売を開始しており、2018年にはパッケージ入りタイプの発売も予定している。

スターバックスのケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)はタゾの売却に関連して、次のように述べている。

「われわれは過去5年間で世界的に、ティバーナをわが社の高級茶ブランドとして確立してきた。高級茶部門の焦点をティバーナに絞るという成長戦略の下、タゾ関連の事業をユニリーバに引き継ぐことをうれしく思う」

「われわれは今後もティバーナを通じてわが社の茶関連事業を大幅に成長させていく考えであり、今回のタゾ売却は、スターバックスの顧客にとっての高級茶の体験をより良いものにすることを目指すわが社の戦略を支援するものだ」

スターバックスは過去およそ1年間で、世界各国で合計603店舗を新設。店舗数は現在、75か国で合わせて2万7339店に上っている。

Forbes JAPAN

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