メーカーの下請けいじめ! (5) 自動車製造ビジネスモデルの覇権を握るのはどこか?

11月9日(金)20時55分 財経新聞

■自動車ビジネスモデルの姿
 さて、振り返ってみると、自らの親会社も他社に買収されたのだが、その買収した企業もビジネスモデルを理解することもできないままで終わり、私たちの親会社は、業績不振から立ち直れず、さらに分割、吸収されて消滅していった。しかし、創業家の初代は、やはり商売人だった。「この商売は整備で儲けるものだよ」といって、完成車両は安く販売し、シェアを伸ばすことに注力していた。これは、現在までの「自動車」のビジネスモデルに当てはまるものだ。

【前回は】メーカーの下請けいじめ! (4) GSのマネーゲームの果て 高経歴経営陣の「至らなさ」

 現在の自動車各社はシェアを広げるため、新車価格ではかなりの無理をしてでも販売しようとする。それに引き換え、整備部品・工賃は割高で、ユーザーの無知に付け込み余計な整備も行い利益を出す。車検や定期整備など、現代の品質の上がった自動車では無用ともなっているほどの整備を、時の権力とつるんで法制化して、利権としている。業種は違えども、まさに私たちの親会社、初代創業家が構想していたビジネスモデルなのだ。

 それが、現在進み始めた100年に1度の変革の中で、どの様に変わっていくのだろうか?ビジネスモデルの覇権をどこが握るのか?現在は、入り口である「グーグル」のような企業が覇権を握るだろうと考えられている。トヨタの「eパレット」の構想を見ても、「商品力」を求めて人々が集まる現在の力関係を見直しているようだ。すると、製造部門は求心力を失い、機能とコストに優れた製品を、ジャストインタイムで製造できることだけが求められていくのだろう。

■出口の見えない経済メカニズム
 ソフトバンク孫正義氏の「先見の明」が、何かを示していることが確かであることは分かる。しかし、それをビジネスモデルと呼ぶのをふさわしいとは思わない。なぜなら、「経済メカニズム」として「完結」せずに、資金運用の「マネーゲーム」の世界にとどまっていると感じるからだ。孫氏のメカニズムが回っていくと、やはり格差が拡大し、経済メカニズムとして破綻することが見える。どうしても、「稼いだ金の還流」を考慮しないのが「マネーゲーム」のようだ。経済メカニズムは、人類全体に渡って「お金」が循環しないと破壊が起きる。

 こうした「要するに」と考えること、つまり自分の商売、現代の言葉では「ビジネスモデル」を理解することが必要なのだ。「制御プログラムとは何なのか?」「金融市場とは何なのか?」など、自分に問いかける毎日であれば、「変化するビジネスモデル」も捉えることが出来るのだろう。ある親会社が自らのビジネスモデルを理解していない不幸が、下請けを含むグループ全体を消滅に導いた現実があったことを覚えておいてほしい。

財経新聞

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