アップル、iPhoneのサプライヤーから不満噴出

11月21日(水)6時0分 JBpress

iPhone XSとiPhone XS Max(2018‎年‎9‎月‎20‎日撮影、資料写真)。(c)CNS/張雲〔AFPBB News〕

 米アップルによる、度重なるiPhoneの生産計画変更によって、組み立て工場や部品メーカーなどのサプライヤー(供給網)の間で、不満の声が噴出していると、米ウォールストリート・ジャーナルが伝え、他の海外メディアでも話題になっている。


サプライチェーン全体に及ぶ影響

米カリフォルニア州クパチーノでのアップルの新製品発表イベントに臨んだ同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)(2018年9月12日撮影)。(c) NOAH BERGER / AFP〔AFPBB News〕

 記事によると、アップルは、今秋(2018年)発売した最新モデルの3機種について、いずれも当初予定の生産台数を減らした。また、価格が最も低いモデルについて、同社は一部のサプライヤーに対し、9月から来年2月にかけて約7000万台を生産するよう注文していた。しかし10月下旬、同社はこの台数を最大で3分の1減らすという新たな計画を告げた。

 11月第3週には、サプライヤー数社に対し、同モデルの生産台数を再度縮小すると告げたという。生産計画見直しの影響は、アップルのサプライチェーン全体に及んでいるとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。


iPhoneの需要予測、かつてよりも難しく

 これら一連の計画変更は、iPhoneの需要予測がかつてより、困難になっていることが背景にあるという。

 その要因の1つは、最新モデルが、従来の2機種から3機種に増えたこと。アップルは今秋、以下の3モデルを発売した。

(1)昨年発売された「iPhone X」の後継機となる「iPhone XS」

(2)その上位バージョンで、画面サイズが過去最大の6.5インチとなった「iPhone XS Max」。こちらはiPhone XSと同じくOLED(有機EL)ディスプレーを備えている。

(3)そして、6.1インチの液晶ディスプレーを搭載する下位バージョン「iPhone XR」である。

 このうちiPhone XSを除くモデルは、ディスプレーサイズが大きくなったことに伴い、販売価格が上昇した。

 これに加え、同社は旧モデルの販売も続けている。こうして製品種や価格帯が広がったことで、iPhoneの需要予測はいっそう困難なものになったという。

(参考・関連記事)「上昇の一途をたどるiPhoneの価格」

 アップルは先ごろ、iPhoneなどのハードウエア製品の販売台数の公表を取りやめると発表した。今後は、サプライヤー自らが需要を予測することも困難になると言われている。

(参考・関連記事)「アップルが販売台数の公表を取りやめる理由」


スマホ市場の停滞も不満の理由

 スマートフォン市場には、かつてのような成長が見られなくなったが、このこともサプライヤーにとって打撃だとウォールストリート・ジャーナルは指摘。市場が成長しているときは、製造機械などにかかる巨額のコストは受注増によって吸収できる。しかし、iPhoneの年間販売台数は2015年のピーク時から6%減少しているという状況。

 こうした中、アップルは、台数の伸び悩みを、販売価格の上昇や、サービス事業の強化などで補うという戦略を取っている。しかし、多くのサプライヤーにとって、そのような道は閉ざされていると、同紙は伝えている。

(参考・関連記事)「スマホの出荷台数、またもや前年割れ」

筆者:小久保 重信

JBpress

「iPhone」をもっと詳しく

「iPhone」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ