"32歳で初就活"の私を役員にした小さな習慣

11月21日(木)6時15分 プレジデント社

※写真はイメージです(写真=iStock.com/PeopleImages)

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一家全員無職という絶望のどん底にいた山田智恵さん。32歳で初めて就活したあと、転職、昇進、留学……とチャンスをつかんでいった。山田さんは毎日見つけたチャンスをノートに書く習慣が人生を変えたという。


※写真はイメージです(写真=iStock.com/PeopleImages)

1000個のチャンスが並んだノート


チャンスノートを書き始めて1年後、ノートに1000個ものチャンスが並んでいた頃に、新しい会社に転職し、その1年後には部長になり、ボストンにリーダーシップを学ぶために留学し、さらに1年後に外資系企業の社外取締役も務めていました。そして、ある人との出会いがあり、Instagramのマーケティングの本を日本で最初に出版できました。その本は、Amazonのいくつかのカテゴリーで1位をとったこともあります。


数年前まで「ザ・世間知らず」だった私からすると、まさか、自分にそんなことが起きるとは、思いもしなかったことばかり! ミラクルとしか言いようがありません。


1つ1つのチャンスを見返すと、ささいな出来事にしか見えません。むしろ、起きてほしくない出来事もたくさんありました。


でも、ノートを書いていくうちに、私の意味づけ力が高まり、日々の出来事から価値や可能性を見つけ出せるようになっていたのです。


そして、チャンスだと思ったことに対して、自然と私の行動は積極的になっていきました。その積み重ねで、良い結果(次のチャンス)へとつながっていったのです。



■チャンスとチャンスのつながりに注目する


もうひとつ。チャンスをノートに書き始めて、わりと早めの段階で、あることを発見しました。


「あれ? このチャンスと、このチャンス、つながってる?」



ノートを見返していると、チャンスがつながっていっていることを発見したのです。


例えば、あるイベントで名刺交換をした人にメールをしたら、ホームパーティに誘ってもらって、そのホームパーティで知り合った人とランチに行くことになったり。友達がおすすめしてくれた本をAmazonで買って、次の日に届いて、週末に読んだら、すごく良い本でやる気が出たり。


チャンスが、次のチャンスへとつながったのを発見するたびに、つながりに線を引いてみました。そして、その線がどうやってつながったのかを観察していったのです。そうすると、全く予想もしていないチャンスにつながることがあるとわかりました。


■小さな書き込みも大きなチャンスに


ある日、特に何もない1日を過ごして、何をチャンスとして書こうか迷った日がありました。その日に書いたのは、こんなことでした。


ネットサーフィンして、趣味を探した。

当時、何か趣味を作りたいなと思って、ネットサーフィンしたことを書きました。他に書くことがなかったので、仕方なく書いたという感じです。


ところが2週間後に、この仕方なく書いたチャンスが、次のチャンスにつながりました。


ネットで面白そうな教室を見つけた。

2週間前にネットサーフィンして趣味を探したことをきっかけに、またネットで探してみたら、興味を持てる趣味のクラスを見つけたのです。カルトナージュといって、厚紙に綺麗な布や紙を貼り、写真立てや箱を作る趣味でした。フランスからカルトナージュの先生が来日して半日コースを受けられるクラスを見つけたのです。でも、場所は神戸でした。私は東京に住んでいるので、そのクラスに行くには新幹線に乗らないといけません。


わざわざ新幹線に乗ってまで行く? 半日のクラスのために?


私は申し込むかどうかを1日迷いました。そして、次の日に意を決して、こう書いたのです。


神戸の教室に申し込んだ!

そして、1カ月後に神戸に行き、カルトナージュを楽しく学んだのです。楽しむだけでなく、「心底興味があれば、距離が遠くても、絶対に行ってみるべき!」という行動指針を作ることができました。「本当に興味があるか」で決めるべきで、「距離が遠い」ことは意思決定の基準に入れるべきではない。そう考えられるようになったのです。



■10分のスピーチのためにボストンへ


この経験の5年後に、私はたった10分のスピーチをするために、アメリカのボストンに呼ばれたことがあったのですが、ひとつの迷いなく「はい、行きます!」と答えることができました。


このつながりの元となったのは、書くことがなくて困って書いた「ネットサーフィンをした」なんていうささやかなチャンスです。この時にネットサーフィンをして趣味を探さなかったら、私は10分のスピーチのためにボストンに行くなんていう決断はできなかったと思います。



まさか、そんなチャンスが、こんな風につながるなんて思いもしませんでした。


チャンスは「その時」見える価値だけでなく、「つながった先」に新たな価値が見えてきます。あなたもノートにチャンスを書いていると、「あれ? このチャンスがこんな風につながるんだ!」と何度も発見すると思います。


そのつながりを見ていくと徐々に「今見える価値」だけでなく、「その先の価値」を想像できるようになってきます。そうすると、チャンスを見抜く目はより鋭くなり、より戦略的に行動できるようになるとわかったのです。


驚くほど多くの人からチャンスをもらっている


ノートを見返して、チャンスのつながりに線を引く効果は、それだけではありませんでした。


書きためたノートのいくつものつながりを見ていくと、無数の小さなチャンスに支えられて、今があることが心底実感できて、感謝の気持ちが溢れてきました。


実際に毎日ノートを書いて見返すと、驚くほど多くの人からチャンスを受け取っていることに気がつくでしょう。


・桜井さんから、素敵な人を紹介してもらった。

・渡部さんが、面白いイベントに誘ってくれた。

・田中さんが、声がいいねとプレゼンを褒めてくれた。

・ひのさんが、ランチに誘ってくれた。

・小川ちゃんと、本音で話しあえて嬉しかった。

1個1個書いている「その時」は、そこまで大したチャンスではないと思っていたかもしれません。でも蓄積されて「つながり」が見えてくると多くの人からもらったチャンスのおかげで、今があるとしみじみと実感できます。


そして、「つながった先」をみると、1つ1つのチャンスのどれもが自分にとって大切で、愛おしいものだったのだとわかります。「あぁ、この時、桜井さんに紹介してもらったから、次につながったんだなぁ」「田中さんに声を褒めてもらったことが、今でもプレゼン前の心の支えになってるな」というようにチャンスのつながりを自分の目で確かめることができるのです。


ノートを見返すと、幸せな気持ちになれるのは、この「つながり」が見えてくるからなのです。ノートには毎日のチャンスを記録していきますが、その記録はあなたの幸福リストでもあるのです。



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山田 智恵(やまだ・ともえ)

株式会社ダイジョーブ CEO ミーニング・ノート発案者

リーマンショックの影響で、勤めていた父親の会社が民事再生を申請し、一家全員無職となる。32歳で初の就職活動を行うなど、ゼロから人生を切り開かなくてはならず、チャンスをつかむために「ミーニング・ノート」を始める。そこから人生が好転し、転職した一部上場企業ではたった1年で部長に昇格し、外資系スタートアップ企業にも社外取締役として参画する。2016年に株式会社ダイジョーブを設立。ミーニング・ノートを広める活動を行なっている。また、組織の意思決定の場に女性が少ないことを課題に感じて、女性管理職のためのコミュニティ「Women@RoundTable」を運営している。慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)卒。

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(株式会社ダイジョーブ CEO ミーニング・ノート発案者 山田 智恵 写真=iStock.com)

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