競争すべきは競争相手ではない! レッドクイーン理論の教え ……ワークマンの仕掛け人と 早大入山教授の白熱対談6

11月29日(日)6時0分 ダイヤモンドオンライン

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今、最も注目を集める急成長企業ワークマンは、「しない会社」だ。

◎社員のストレスになることはしない

◎ワークマンらしくないことはしない

◎価値を生まない無駄なことはしない

とりわけ「頑張ること」はしないどころか、禁止! それでも業績は、10期連続最高益を更新中だ。

なぜ、コロナ禍でも業績が伸び続けているのか。

なぜ、自分の頭で考える社員が急増しているのか。

なぜ、いま「しない経営」が最強なのか。

このたびワークマン急成長の仕掛け人である土屋哲雄専務が、Amazonに負けない戦略を初めて語った初の著書『ワークマン式「しない経営」』が大きな話題となっている。

今回、ワークマンの土屋哲雄専務と早稲田大学大学院・ビジネススクールの入山章栄教授が初めて本書で対談。両者は何を語ったのだろうか。



「レッドクイーン理論」と

競合を意識しすぎるワナ



入山章栄(以下、入山)変な質問かもしれませんが、土屋さんはワークマンという会社を「何業」と位置づけられていますか?


作業服のSPAは超えていますよね。「アパレル業」と考えたことはありますか。


土屋哲雄(以下、土屋)ありません。アパレルと同じことはしないようにしています。


その点で、入山先生の『世界標準の経営理論』の中の「レッドクイーン理論……競争が激化する世界で、競争すべきは競争相手ではない」は大変勉強になりました。


入山 ありがとうございます。「レッドクイーン理論」は世界の経営理論の中で、まだまだメジャーとは言いきれないのですが、日本企業にとっては重要だと思って最後に追加しました。とにかく日本の会社はライバルを異常なほど気にしますから。


土屋 同業者を見すぎて、同質競争になってしまう。


入山 そう。もともとは捕食関係にある生物同士が競い合って進化し合う循環を、生物進化学で「レッドクイーン効果」と呼びます。


それを経営に置き換えると、「企業はライバルとの競争が激しいほど、自身を進化させることを怠らないので、結果として生き延びやすくなる」というのが基本でした。


しかし一方で、あまりにも激しい競争にさらされすぎると、競争そのものが目的化してしまい、競合相手だけをベンチマークするようになる。その結果、別の競争環境で生存できる力を失ってしまうのです。


土屋 アパレルもデザイン競争を熾烈に行っています。


入山 「知の深化」だけを進めてきた企業は認知の範囲が狭く、対応力が失われるという競争力のワナに陥ることになります。競合相手を過度にベンチマークした瞬間、認知範囲は狭くなります。ワークマンはベンチマークされることはあっても、することはないのですか。


土屋 現在はどこもベンチマークはしていません。かつてはデカトロン(フランスに本社があるスポーツブランドベンダー。低価格が売り)の研究をしたことがありました。


入山 特定業界を意識していないからこそ、第2、第3のブルーオーシャンを見つけることができるのかもしれませんね。


【土屋より】

ps.「だから、この本。」に私の全5回インタビュー連載がありますが、特に下記の記事が好評だったのであわせてお読みいただけたら嬉しいです。


「だから、この本。」【第1回】“人生一発逆転の新・知的生産術” ワークマン式 朝2時30分起きの仕事術



(次回に続く)





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