双日、着実な成長により連続最高益更新を目指す

12月1日(日)8時44分 財経新聞

 双日は11月15日、ミャンマーで通信インフラ事業を展開するイードットコー社へ出資参画すると発表した。イードットコー社は、ミャンマーの大手携帯会社4社と通信タワーの長期リース契約や電力供給を含めたサービス契約を締結している。

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 さらに20日には、双日はNEC他と4社協業でミャンマーの通信環境を大幅に改善するインフラ事業を、約70億円で受注したと発表した。

 双日は、1877年創業の鈴木商店と1896年創業の岩井商店が合併してできた日商岩井と、1892年創業のニチメン(日綿実業)が2004年に合併して設立された。この両社の「日」から双日株式会社となり、2005年に持株会社へ移行した。

 2019年3月期売上総利益は2,410億円。事業別の構成比は多岐にわたる。自動車の輸出・現地組立、卸売など自動車が17.5%、航空・船舶、空港運営など航空産業・交通プロジェクトが6.4%。産業機械、病院運営などの機械・医療インフラが5.6%、LNG調達、ガス火力発電、AI・IOTなどのエネルギー・社会インフラが7.8%。液体ケミカル、合成樹脂、レアアースなどの化学が19.3%。飼料、水産、食料などの食料・アグリビジネスが6.8%、食品流通、商業施設運営、ブランド、消費財流通などリテール・生活産業が16.1%。海外工業団地、国内不動産などの産業基盤・都市開発が2.9%、その他が2.0%と多彩な事業を展開する双日の動きを見ていこう。

■前期(2019年3月期)実績と今期見通し
 IFRS基準により手数料部分を計上する前期の収益は1兆8,562億円(前年比2.2%増)、純利益は前年よりも136億円増で過去最高を更新する704億円(同23.9%増)であった。

 純利益増加の主な要因としては、前年の石油ガス事業の一過性損失の反動でエネルギー・社会インフラが116億円、資源価格の上昇により金属・資源が86億円、その他の事業で11億円の増益に対し、インフラ関連の収益減により機械・医療インフラで29億円、海外肥料事業のコスト増などにより食料・アグリビジネスが17億円、国内不動産の不振により10億円、その他の事業が20億円減益であった。

 今上半期(4-9月)は、米中貿易摩擦の影響で純利益295億円(前年同期比20.5%減)の中、徹底したコスト削減などにより通期での純利益は過去最高益となる720億円(同2.3%増)を見込んでいる。

■中期経営計画(2019年3月期〜2021年3月期)による推進戦略
 着実な成長により2021年3月期純利益は過去最高の750億円を目指して、次の戦略を推進する。

 1.安定的な収益の実現
 ・実行済み投融資と新規投融資からの着実な収益貢献。
 ・赤字、低効率事業からの撤退と見直し。
 ・キャッシュフローマネジメントにより、優良資産への入替と自己資本の拡大。
 ・デジタル革命、新技術に対応したイノベーションの推進。

 2.事業別の主な取り組み
 ・自動車は、有望市場でのディーラー事業や部品検査事業の拡大。
 ・エネルギー、社会インフラは、エネルギー供給、発電事業領域の拡大とデジタル関連を含む社会インフラ領域の強化。
 ・金属、資源は、既存事業の機能強化と環境リサイクル、EV化等新たな社会ニーズに対応したビジネスの開発、推進。
 ・化学は、産業構造、市場の変化に対応した事業投資。
 ・リテール、生活産業は、商業施設、食品流通等リテール事業の拡大と多様化。

 財務規律を保ち、新規投融資の継続と資産入替、パートナーとの協業で成長へ挑む双日の動きを見守りたい。

財経新聞

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