世界スマホ市場、来年4年ぶりに回復へ

12月3日(火)12時0分 JBpress

2019年8月に発売されたZTEの5Gスマートフォン(写真:Imaginechina/アフロ)

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 米調査会社のIDCがこのほど公表したレポートによると、世界のスマートフォン出荷台数は来年(2020年)にようやく、プラス成長に回復する見通し。


今年は1.4%減、来年は1.5%増に

 スマートフォンの世界出荷台数は、一昨年、前年比で0.3%減少し、同社が統計を取り始めて以来、初めて前年実績を下回った。そして昨年は、同4.1%減の14億400万台となった(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。

 今年も同1.4%減の13億8230万台と、引き続きマイナス成長になると同社は見ている。

 (参考・関連記事)「スマホの出荷台数、3年連続で減少する見通し」

 しかし来年は、同1.5%増の14億台強となり、4年ぶりに増加に転じるという。同社がその根拠として挙げているのが高速大容量の5G(第5世代)移動通信に対応するスマートフォンだ。


5G対応が1.9億台に

 2020年における5G対応スマートフォンの世界出荷台数は1億9000万台となり、この年のスマートフォン全出荷台数の14%を占めると同社は見ている。この比率は、新通信方式対応スマートフォンの当初の出荷台数としては極めて高いという。例えば2010年に4Gスマートフォンが登場した際の比率はわずか1.3%だった。

 IDCでスマートフォン市場の調査を担当するライアン・リース氏によると、同社がこうして、5G対応端末の市場動向を楽観視している理由は、ここ最近の中国の動きにあるという。

 同国では5G通信網の展開が早く、サプライチェーン(部品・部材の供給網)やメーカーも積極的に部品供給と生産を進めているという。中国がすぐにも5Gスマートフォンの出荷台数で世界をリードすることになるとIDCは予測している。

 端末が普及するためには、価格が低く抑えられる必要があるが、この点についてもIDCは楽観視している。

 ここ3年間における市場の低迷と、4G端末ユーザーの満足度が高いことを考えると、メーカーには高い価格を付ける余地がほとんどないと指摘している。

 このことから、来年1月に米ラスベガスで開催される電子機器の見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」と2月にスペインのバルセロナで開催されるモバイル関連の国際イベント「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)では、低価格のAndroid端末が多数発表されると、予測する。

 5G端末の普及を牽引するとIDCがみているマーケットは中国のほか、米国、韓国、英国、カナダの4カ国。一方で5Gへの対応が予想通りに進んでいないのは、オーストラリアや日本などのアジア太平洋地域と欧州の一部の国だという。


Androidのシェア、今年は1.5ポイント増の86.6%に

 IDCが予測する今年のOS(基本ソフト)別出荷台数は、米グーグルのAndroidが11億9720万台。シェアは昨年から1.5ポイント増の86.6%になるとみている。中国の5G通信網の整備や世界市場で展開する中国メーカーの幅広い製品群が寄与するという。また、Androidの出荷台数は今後年平均1.7%の成長率で推移し、2023年には13億台に達すると予測する。

 これに対し、米アップルの「iOS」は前年比11.4%減の1億8500万台。要因の1つは依然、5GのiPhoneがないこと。ただし、来年秋には対応端末が登場し、同社の出荷台数はわずかながらも増加に転じるとみている。アップルは後発であるが故に、5GとOSの親和性をより高めることが可能で、他社よりも有利だとIDCは指摘している。

筆者:小久保 重信

JBpress

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