なぜ前向きすぎる人とは距離を置くべきなのか

12月3日(火)11時15分 プレジデント社

※写真はイメージです(写真=iStock.com/imtmphoto)

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攻撃的な人や、いつも不機嫌な人のそばにいると、自分の心にも悪影響。産業医の井上智介さんは、これら2タイプ以外にも、距離をおいたほうがいい人がいると指摘します。一見、明るく充実した生活をしているように見えるのに、近づくと悪影響があるマニック・ディフェンサーとは——。

※本稿は井上智介『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)の一部を再編集したものです。




※写真はイメージです(写真=iStock.com/imtmphoto)

■心の葛藤を隠すために明るく振る舞う


マニック・ディフェンサーとは、簡単に説明すると、心に葛藤を強く抱えているにも関わらず、それを隠すために明るく振る舞っている人のことです。


このマニック・ディフェンスは心理学的には、人間の防衛本能とも言われており、葛藤から生まれる心のつらさを、無理してポジティブな言動や振る舞いでカバーして隠している心理状態なのです。



■SNSの幸せそうな様子、実は……


最近は、ある場所でマニック・ディフェンサーをよく見かけますね。


その場所とはSNSの中です。


あなたの周りでもSNSの中で、たくさんの友人の写真をアップして、毎日が充実した時間であるかのようにアピールして明るく楽しんでいる人や、恋人が高学歴でルックスもよくて、二人の関係もラブラブである写真を投稿して、自分の幸せを過剰に強調している人はいませんか。


こういった人たちは、自分ではなく他人の力を借りることで、なんとか自分の中にあるコンプレックスを隠している、立派なマニック・ディフェンサーと言えるでしょう。


マニック・ディフェンサーと多くの時間を過ごすことを、あなたにはおすすめしません。


他人の感情を敏感に察知したり、雰囲気に流されやすい性格であれば、相手の葛藤の中にあるネガティブな感情に引っ張られてしまい、しんどくなるからです。


■マニック・デイフェンサーの見分け方


では、実生活においては、どのようにして、相手がマニック・ディフェンサーかどうかを判断すればいいでしょうか。


実は、その判断は難しくありません。


その人と一緒にいて、「あなたがどのように感じたか」という点が全てになります。


まず一緒にいた時に、どこか自分の居場所がなくて落ち着かなかったり、手持ち無沙汰な感じでそわそわするような感覚になるならば、その時点で、相手があなたにとってプラスに働く存在とは言えないでしょう。


さらに、一緒にいる時間は楽しくて、心地よく過ごせたとしても、家に帰って一人になった時、どっと精神的に疲れたと感じたり、「あの人と一緒にいる意味があるだろうか……」と少しでも疑問に感じたりしたなら、そのような相手こそがマニック・ディフェンサーの可能性が高いと言えます。



■付き合う人は自分で決める




井上智介『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)

あなたは、どうしても周囲の顔色などを窺うことが多くて、周囲の空気に引っ張られやすい存在ではないでしょうか。だからこそ、一緒に付き合う人は、あなたが選ばなければいればいけません。


もし間違った相手を選んでいれば、あなたの心はずっと満たされることはなく、不安やそわそわした感覚ばかりが残り、ずっと自分に自信が持てないままになってしまいます。


一見、明るく前向きで楽しそうにしている人の中には、マニック・ディフェンサーがいることを知っておきましょう。そのうえで、まずは直観でその人に飛び込んでみて、あなた自身が、どのように感じるかといった、自分の評価軸を大切にしてください。


■「マニック・ディフェンス」とは


何らかの理由で生じた気分の落ち込みや、自信を喪失した体験によってできた心の傷を守るための、過剰な発言・行動です。具体的には次のような例が挙げられます。


◎常に本音を言えないストレスから、ネットの匿名掲示板などで攻撃的な投稿を続ける

◎SNS上で、今が充実していることを過剰にアピールする写真や記事を投稿し続ける

◎失恋の後などに、やけ酒で大騒ぎしたり、相手を選ばず過剰な性交渉に走る

◎友人や恋人について、「お金持ち」「ルックスがいい」「学歴が高い」などと過剰にアピールする



<POINT>

一緒にいて落ち着かない・その時楽しくても後で疲れる人は

距離を置くべき「マニック・ディフェンサー」

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井上 智介(いのうえ・ともすけ)

産業医・精神科医

島根大学医学部を卒業後、様々な病院で内科・外科・救急科・皮膚科など、多岐の分野にわたるプライマリケアを学び、2年間の臨床研修を修了。その後は、産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医として毎月約30社を訪問。精神科医・健診医としての経験も活かし、健康障害や労災を未然に防ぐべく活動している。また、精神科医として大阪府内のクリニックにも勤務

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(産業医・精神科医 井上 智介 写真=iStock.com)

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