抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤「ソリリス(R)」視神経脊髄炎スペクトラム障害の適応追加に関する承認を取得

12月4日(水)13時15分 @Press

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アレクシオンファーマ合同会社(本社:東京都渋谷区)は、「ソリリス(R)点滴静注300mg」〔一般名:エクリズマブ(遺伝子組換え)、以下 ソリリス〕に関して、新たな適応症として「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」の追加承認を、11月22日付で取得しました。本剤は、抗アクアポリン4抗体陽性の視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)[NMOSD]の患者さんに使用されます。NMOSDは指定難病に定められています。

今回の承認は、The New England Journal of Medicine誌に発表された第III相無作為化二重盲検プラセボ対照であるPREVENT試験及び進行中の長期継続試験(ECU-NMO-302試験)から得た包括的な結果に基づくものです。PREVENT試験は、抗アクアポリン4(AQP4)抗体陽性のNMOSD患者さんを対象に、ソリリス(n=96)またはプラセボ(n=47)を投与しました。本試験では、初回再発までの期間の延長および再発リスクの低下といった主要評価項目を達成しました。48週の時点において再発が認められなかったのは、プラセボ投与患者さんの63%に対し、ソリリス投与患者さんでは98%でした。
試験に参加された患者さんの約4分の1は免疫抑制療法を行っておらず、そのうち、プラセボ投与患者さんは48週の時点において61%に再発が認められなかったのに対し、ソリリス投与患者さんでは全員に再発が認められませんでした。ソリリスの効果は、144週間の治療期間を通じて持続したことが確認されました。

アレクシオンファーマ合同会社 社長の笠茂 公弘は次のように述べています。「NMOSDは、発作を繰返す疾患で、発作による障害は一般に不可逆的といわれています。また発作の程度によっては失明や歩行能力を失うなど重篤で回復不能な障害に至る可能性があります。これまで、日本ではNMOSDの再発予防に対して承認された治療薬はなく、アンメットペイシェントニーズの高い疾患でした。このたびの承認により、NMOSDの患者さんとそのご家族に対して、NMOSDの再発予防に対して初めて承認された治療薬をお届けできることを嬉しく思います。」

NMOSDは、極めて稀な重度の中枢神経系の自己免疫性炎症性疾患であり、再発(発作)が特徴です。再発のたびに失明や麻痺などの障害が段階的に蓄積され、時に致死的な結果となる場合もあります。NMOSDは若い女性に多く認められ、日本におけるNMOSDの発症年齢のピークは30代後半から40代前半です(参考文献1,2)。以前はデビック病と呼ばれていたNMOSDは、多発性硬化症(MS)等、その他の神経疾患と混同されることもあるため、診断や治療の開始に遅れが生じて症状が悪化する可能性があります(参考文献3,4,5)。

「近年、NMOSDの病態の理解が深まり、抗AQP4抗体による補体の活性化がNMOSDの主要な病態の1つであることが明らかになりました。このたび、日本でソリリスがNMOSDを適応症とする初めての治療薬として承認されたことによって、NMOSDの患者さんにとって将来の再発予防に役立つ治療が可能となりました」と、抗AQP4抗体陽性のNMOSD患者さんを対象としたソリリスのPREVENT試験の治験責任医師で、福島県立医科大学 多発性硬化症治療学講座教授、一般財団法人脳神経疾患研究所 多発性硬化症・視神経脊髄炎センター センター長の藤原 一男先生は述べています。

PREVENT試験およびECU-NMO-302試験におけるソリリスの安全性は、既に承認されている3つの適応症に対する臨床試験成績および実臨床下で得られた安全性プロファイルと一致していました。PREVENT試験で最も一般的な有害事象は、上気道感染(ソリリス投与群の29%に対し、プラセボ投与群では13%)、頭痛(23%に対し23%)、上咽頭炎(21%に対し19%)、悪心(17%に対し26%)でした。いずれかの群で2例以上の報告があった重篤な有害事象は、肺炎(ソリリス投与群3例に対し、プラセボ投与群1例)、蜂巣炎、敗血症、尿路感染(ソリリス投与群で各有害事象2例ずつに対し、プラセボ投与群では発現なし)でした。ソリリスと支持療法として免疫抑制療法を併用した1例が、感染性胸水により死亡されています。
この患者さんは長期にわたる肺疾患の既往がある能動喫煙者でした。本試験において、髄膜炎菌感染は報告されませんでした。

ソリリスは、抗AQP4抗体陽性NMOSDの成人患者さんに対する治療薬として、2019年6月に米国食品医薬品局(FDA)、そして2019年8月に欧州委員会(EC)によって承認されました。ソリリスは、日本、米国および欧州連合(EU)で、NMOSD患者さんの治療に対して希少疾病用医薬品指定(ODD)を受けています。


■視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)について
NMOSDは稀で深刻な自己免疫性の中枢神経系炎症性疾患で、疾患の経過に抗アクアポリン4(AQP4)抗体による補体活性化が重要な役割を果たします(参考文献3,6)。NMOSD患者さんは、再発とも呼ばれる予測できない発作に見舞われ、これが視神経や脊髄など中枢神経系に不可逆的な損傷を与えて長期的障害が生じることがあります。NMOSDに最もよくみられる症状は、視神経炎と横断性脊髄炎です。視神経炎になると、失明などの視覚障害が生じることがあり、横断性脊髄炎では、麻痺などの運動障害が起こることがあります。NMOSDは若い女性に多く認められ、日本におけるNMOSDの発症年齢のピークは30代後半から40代前半です(参考文献1,2)。

NMOSD患者さん全体の約4分の3(73%)が抗AQP4抗体を有しています(参考文献7)。抗AQP4抗体陽性のNMOSD患者さんでは、自己免疫系が自身を攻撃し、眼、脳および脊髄などの特定の細胞上に存在するタンパク質であるAQP4に対し、自己抗体を産生することがあります。これらの抗AQP4抗体がAQP4に結合することにより、補体経路が活性化されます。抗AQP4抗体による補体活性化により中枢神経系の主要な細胞が破壊され、主に脊髄や視神経で脱髄や神経細胞死をもたらします。


■ソリリス(R)(エクリズマブ)について
ソリリス(R)は、免疫システムの一部である補体カスケードの終末部においてC5タンパク質を阻害することで作用する、ファースト・イン・クラスの補体阻害薬です。制御不能な終末補体カスケードの活性化は、重症な希少疾患ならびに超希少疾患に関与しています。ソリリスは静注内に投与される薬剤で、米国、EU、日本およびその他の国々において成人のPNHおよび成人と小児のaHUS患者さんの治療薬として承認されています。また、日本では免疫グロブリン大量静注療法または血液浄化療法による症状の管理が困難な抗AChR抗体陽性のgMG患者さんの治療薬、ならびに抗AQP4抗体陽性NMOSDの患者さんに対する治療薬として承認されています。
米国では、全身型MG(gMG)の成人患者さんならびに抗AQP4抗体陽性視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)の成人患者さんに対する治療薬として承認されています。EUでは抗AChR抗体陽性の成人の難治性gMG患者さんの最初で唯一の治療薬ならびに再発を繰返す抗AQP4抗体陽性NMOSDの成人患者さんに対する治療薬として承認されています。なお、ソリリスは、志賀毒素産生大腸菌由来溶血性尿毒症症候群(STEC-HUS)の患者さんの治療は適応としていません。


■アレクシオンファーマ合同会社について
アレクシオンファーマ合同会社は、アレクシオン・ファーマシューティカルズ(米国マサチューセッツ州ボストン)の日本法人です。アレクシオンは、生活を変えるような革新的な治療薬を発見、開発、販売することで、希少疾患の患者さんとご家族に貢献することに注力するグローバルなバイオ製薬企業です。アレクシオンは、20年以上にわたる補体領域のリーダーとして、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の患者さんに対する治療薬として承認された2つの補体阻害薬、ならびに非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)そして視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)の患者さんに対する治療薬として初めてかつ唯一承認された補体阻害薬を開発し、製造販売しています。
アレクシオンはまた、低ホスファターゼ症(HPP)とライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL-D)といった生命を脅かす超希少疾患の患者さんに対する2つの非常に革新的な酵素補充療法を有しています。更に、アレクシオンは現在、第二の補体阻害薬、ウィルソン病に対する銅結合剤、稀な免疫グロブリンG(IgG)介在性疾患に対する抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体などを中・後期の段階で開発しており、また軽鎖(AL)アミロイドーシスに対する抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体や、2つ目の抗FcRn療法などを初期の段階で開発しています。アレクシオンは、補体カスケードにおける新しい分子やターゲットの研究に重点的に取り組んでおり、血液、腎臓、神経系、および代謝性疾患といった重点治療領域の開発にも重点をおいています。
アレクシオンは、7年連続でフォーブス誌の「世界で最も革新的な企業」にリストアップされています。アレクシオンはマサチューセッツ州ボストンを拠点とし、世界中にオフィスを有し、50ヵ国以上の患者さんに貢献しています。本プレスリリースとアレクシオンファーマ合同会社に関する詳細については、www.alexionpharma.jpをご覧ください。


■将来予測関する記述
本プレスリリースには、アレクシオンの将来の出来事および今後の業績に関するリスクと不確実性にかかわる次のような「将来予測に関する記述」が含まれています。抗アクアポリン4(AQP4)抗体陽性の視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)患者さんの再発予防に対するソリリスの潜在的なベネフィットおよびNMOSDを患っている患者さんに対するソリリスの潜在的な効果。将来予測に関する記述は、アレクシオンの成果および計画をこれらの将来予測に関する記述によって予想されるものと実質的に異なるものにする種々の要因の影響を受ける可能性があります。
たとえば、NMOSD患者さんを対象としたソリリスのベネフィットが達成されず(また、臨床試験の結果がEUで一旦承認された結果を示唆するものではない)可能性;欧州委員会またはその他の規制当局にとって、臨床試験の結果がNMOSDの治療薬としてソリリスを承認するには不十分である可能性(または追加試験や補足情報を要請される可能性);臨床試験の結果が、後期段階や、より規模の大きい臨床試験(または規制当局によりその製品の使用が承認された後であればより広範な患者集団を対象とした臨床試験)から得られる結果を示唆するものではない可能性;臨床試験の結果から、製品の安全性、有効性および効力が予測できない(または臨床試験を適切に運営・管理できていない)ため、当該製品が販売中止となる(または試験の中止や遅延、
もしくは承認申請ができなくなったり、製品候補の承認が得られなくなったりする)可能性;臨床試験の予期せぬ遅延;臨床試験中に得られた、もしくは製品の承認後に患者さんが使用した後に得られた、追加データまたは分析結果から生じた、製品および製品候補に関する予期せぬ懸念;費用や実現可能性、またはその他の要因が元で将来的に製品の改善ができない可能性;(予想範囲内、予想外にかかわらず)製品の販売承認申請に関する規制当局による審査および判断に要する期間の延長;製品および製品候補に関して、規制当局に対する今後の承認申請が適時に提出できない(または提出できない)可能性;IRBによる決定、CMC関連の問題、費用問題や先行試験の結果が好ましくなかったこと(およびその他の理由)が原因で、
今後の臨床試験を適時に開始・完了できない(または開始できない)可能性;主力製品(ソリリス)の売上への依存;バイオ後続品や新製品との間に今後生じる競争;研究、販売承認または当社製品の販売促進資料の制限の妥当性に関する規制当局の判断;製品候補に対する規制当局からの承認取得の遅延または失敗;規制上の制限、予算またはその他の問題による製品候補の上市の遅延または失敗;製品や製品候補の製造および供給の中断または不足;製品や製品候補に関して欧州委員会やその他規制当局から提起された問題に対する不十分な対応;開発における長期的な成功、その他の製品候補に対するライセンス供与や取得、既存製品の適応追加の不確実性;買収が完了できない、
または買収を通じて製品パイプラインを成長させることができない(その原因が独禁当局の承認を得られなかったことによるものを含む)可能性;製品の現在の採用率が維持できない可能性;医薬品安全性監視と医薬品安全性報告プロセスの妥当性;当社のデータ、知的財産権および所有権の保護および施行ができない可能性ならびに知的財産権の主張、訴訟および当社に対する異議申し立て(ユルトミリスに関して第三者が起こした知的財産権訴訟や第三者が提出した当事者間の審査申請など)に関連するリスクおよび不確実性;第三者支払者(政府機関など)が、当社製品の使用に対して許容できる率で償還しない、もしくは償還を継続しない、または全く償還しないリスク;投資、提携、
ライセンス供与および買収のベネフィットと可能性を実現できないおそれ;予想していた税制上の優遇措置が得られない可能性;当社が製品を販売している国における国債格付けの低下または債務不履行の可能性;経済環境の悪化または政府および民間保険会社による規制および償還方法の変更を原因とした償還の回収の遅延または減額;米国証券取引委員会(SEC)および米国司法省によるアレクシオンに対する調査を含む、法的手続き、企業調査および政府による調査を取り巻く不確実性;PNH、aHUS、gMG、
HPPおよびLAL-Dを有する患者や当社が承認取得を目指しているその他適応症を有する患者の推定数が不正確であるリスク;外国為替レート変動リスク;組織再編が与える可能性のある影響に関するリスク;Syntimmune社やその他企業の買収や共同開発の取り組みに関するリスク;アレクシオンが随時SECに提出する書類に定めたその他のさまざまなリスク、これには2019年9月30日を四半期期末とするForm 10-Qによるアレクシオン四半期報告書およびSECに提出するその他書類に記載したリスクが含まれますがそれらに限定されないものとします。アレクシオンは、法律に基づき義務が生じた場合を除き、本プレスリリースの発表日後に発生した事象または状況を反映するために、この将来予測に関する記述を更新する義務を負うものではありません。


■参考文献:
1. Nagaishi A, Takagi M, Umemura A, et al. Clinical features of neuromyelitis optica in a large Japanese cohort. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2011 Dec;82(12):1360-1364.
2. Uzawa A, Mori M, Muto M, et al. When is neuromyelitis optica diagnosed after disease onset? J Neurol. 2012;259(8): 1600-1605.
3. Wingerchuk DM, Lennon VA, Lucchinetti CF, Pittock SJ, Weinshenker BG. The spectrum of neuromyelitis optica. Lancet Neurol. 2007;6(9):805-815.
4. Jarius S, Ruprecht K, Wildemann B, et al. Contrasting disease patterns in seropositive and seronegative neuromyelitis optica: a multicentre study of 175 patients. J Neuroinflammation. 2012;9(1):14.
5. Papadopoulos MC, Bennett JL, Verkman AS. Treatment of neuromyelitis optica: state-of-the-art and emerging therapies. Nat Rev Neurol. 2014;10(9):493.
6. 7 Papadopoulos MC, Verkman AS. Aquaporin water channels in the nervous system. Nat Rev Neurosci. 2013;14(4):265.
7. Hamid SHM, Whittam D, Mutch K, Linaker S, Solomon T, Das K, et al. What proportion of AQP4-IgG-negative NMO spectrum disorder patients are MOG-IgG positive? A cross sectional study of 132 patients. Journal of Neurology . 2017;264(10):2088-94.


<参考資料>
■「ソリリス(R)」の製品概要

製品名:
ソリリス(R)点滴静注300mg

一般名:
エクリズマブ(遺伝子組換え)【Eculizumab(Genetical Recombination)】

効能・効果(*部は今回追加承認された効能・効果):
発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制
非典型溶血性尿毒症症候群における血栓性微小血管障害の抑制
全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)
視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防(*)

効能・効果に関連する注意(今回追加承認された効能・効果に関連する注意のみ記載)
本剤は、抗アクアポリン4抗体陽性の患者に投与すること。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)※の患者に使用すること。
※「多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017」(日本神経学会)を参考にすること。

用法・用量(今回追加承認された用法・用量のみ記載):
視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防
通常、成人には、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、1回900mgから投与を開始する。初回投与後、週1回の間隔で初回投与を含め合計4回点滴静注し、その1週間後(初回投与から4週間後)から1回1200mgを2週に1回の間隔で点滴静注する。

今回の適応追加に対する承認取得日:
2019年11月22日

製造販売:
アレクシオンファーマ合同会社


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