おがくずの探求から始まった、発酵温浴nifuの持続可能な美容革命

2023年12月4日(月)10時0分 PR TIMES STORY

「発酵温浴nifu(ニフ)」は、奈良・吉野の自社製材所で加工したおがくずを使用し、微生物の力が生み出す発酵熱を利用したエコロジーな温浴サロンです。第一号店の「nifu新宿三丁目」は2023年2月に10周年を迎え、2023年11月現在、直営1店舗、フランチャイズ8店舗を国内で展開しています。また、サロン運営と並行し、女性の美容と健康を応援する「脱力」と「温活」をテーマにした商品の開発・販売も行い、店頭やオンラインショップでご好評をいただいています。

そんなnifuのサービスの根幹にあるのが、奈良県・吉野の森林が数百年にわたり育んできたヒノキを巡る循環活動です。今回は、東京と吉野の2拠点で事業と森の循環に挑み続ける代表・片山裕介(株式会社テーブルカンパニー)の話を交えて、吉野のヒノキという眠れる資源の利活用によって繋がる、広がる、nifuの循環活動についてご紹介いたします。


代表片山の美容哲学が生んだ、発酵温浴の極上サービス

室内に充満するヒノキの香りと、発酵の柔らかな温もり、驚くほどにさらさらふわふわの寝心地で、それまでの酵素風呂のイメージを覆した極上の発酵温浴体験を可能にしたnifu。

発酵という自然の力で体を深部から温める。体内のめぐりを改善し、美しくあるための環境を内側から整えることで、女性が自然と美しくあり続けるためにサポートをすることが、私たちの使命です。

女性を内側から美しくする。この考え方は、代表の片山がオーストラリア・シドニーで美容師として活動していた20代の頃(2000年代初頭)に、シドニーの人々の美容・健康に関する姿勢や環境から、自身の体験とともに培ったものです。トータルビューティを提供するシドニーのスパサロンに勤務するなかで、多彩なスパメニューや先住民アボリジニの知恵を活かした美容サービスに触れ、さらに日常において自然療法(ナチュロパシー)といった医学に近い領域と美容とを垣根なく享受することができたこと。まるで銭湯に行くかのようにリラックスしてサロンを訪れるオーストラリアの富裕層の方々の姿。最高に着飾って出かける緊張感に満ちた日本のサロンとは真逆の姿を目の当たりにしました。

「本当の意味で美容と健康を追求するサービスとして、自分は何が提供できるだろうか?」2003年に帰国後、都内で美容師としてサロンの立ち上げや運営などに携わる日々のなかで、片山がふと思いを馳せたこと。「手を加えたり、何かを付け加えたりすることで美しさを演出するのではなく、そぎ落とすための美容サービスを提供したい。」

nifuのサービスは、シドニーでの豊かな体験や、片山自身の「美容の本質にアプローチしたい」という想いがベースになって生まれました。


林業の衰退に立ち向かう、吉野ヒノキを核とした持続可能な美容戦略

たとえばクレイやエミューオイルなど、シドニーのサロンで浸透していた先住民の知恵を活かした美容サービスやプロダクト。

「日本にも、現代の私たちの美容を支えてくれる数百年以上続く先人の知恵があるはず」と、思考をめぐらせ、調査を重ねていくなかで片山が導き出したのが、温浴×発酵というnifuのスタイルです。

そんなnifuのサービスに欠かせないのが、吉野ヒノキの製材時に排出される「挽き粉」です。100年を超える巨木も珍しくない吉野ヒノキの挽き粉は、肌理が細かく精油成分が豊富なため高い香りと美容健康効果にも期待でき、私たちにとって最高品質の素材といえます。

一方で、「原料を自分の目で確かめる」という観点などから、実際に吉野に通い地元の方とも交流を深めていくうちに、林業・製材業の衰退を目の当たりにすることにもなりました。

吉野は500年以上続く林業地帯ですが、昭和の高度成長期の盛り上がりを頂点として、吉野も然り林業は衰退の一途を辿っています。木材ニーズが落ち、木材価格が下がり、製材工場はどんどん廃業していく。それによって、手入れされずに放置された放置林が増え、山が荒れていくという現状がありました。

そんな状況のなかで、当然思い至ったのが「私たちはいつまで吉野からおがくずを買うことができるのか」でした。資材が無限にあるものではない限り、当然、近い将来買えなくなるでしょう。事業を続けていくためにも、安心・安全な素材を使い続けていくためにも、吉野をはじめとした林業の現状から目を背けることはできません。


吉野製材所の蘇生。nifuが描くサステナブルな美容と地域貢献

事業の未来を見据えて、私たちは2022年に自ら奈良県吉野に古い製材所を購入し、地元の方々の協力を得ながら再生を始めました。

代表の片山は、nifuのプロジェクトがスタートしてから10年以上にわたり2〜3ヶ月に一度のペースで吉野に通い続けていましたが、製材所を購入した2022年からは、製材所の隣に片山自身が居を構え、吉野と東京の2拠点生活をスタートしました。さらに、現地法人として株式会社ニフを設立し、急速に過疎化が進む吉野町での取り組みをより深めています。

数ヶ月をかけて再生を行ってきた製材所は、2023年に一部施設の稼働を開始し、片山自らが山に入り、林地残材(伐採されたまま山に放置された残材)を中心に回収を行い、パウダー状に加工しています。2023年現在、自社加工の林地残材の店舗での使用比率は10%程度ですが、2030年までに使用比率50%を目指して取り組みを続けています。

また、私たちが加工資材として林地残材を使用することにも理由があります。放置された残材が、朽ちて自然に還るには膨大な時間がかかります。木が障害物としてあることで、人が山に入りづらくなり、ますます管理がしづらくなります。それが山全体に広がることで、山が荒廃し、集中豪雨の際などに土砂災害の原因となるリスクもあります。


nifuのおがくずリサイクル。美容業界から農業へのサステナブルな貢献

さらにnifuでは、nifu各店舗で使用済みとなったおがくずを、コンポスト基材、堆肥資材、土壌改良材、家畜の敷料として農業、畜産業に携わる皆さまにご利用いただいているほか、より多くの方に日本の山林にある課題に目を向けていただきたいという想いから、一般家庭向けパッケージ「hakko hinoki powder(200g)」の販売も行っています。

原材料はヒノキパウダー・米ぬか・水のみ。化学的に合成された成分は含まれておらず、有機JAS資材評価協議会より「有機JAS別表1適合資材」の認定を受けた安心安全な堆肥(特殊肥料)です。土壌の膨軟化、団粒化に効果があり、土壌微生物の住みやすい環境を生み出し、保水性・排水性・保肥力に優れた土づくりに役立てていただけます。

発酵温浴nifuのおがくずが堆肥として農家さんの土づくりを支え、その堆肥で育てた野菜が消費者の方々へと届く。吉野の森から繋がり広がる循環を目指して、今後も取り組みを進めていきます。


発酵技術と美容のシナジー。nifuと美吉野醸造のパートナーシップ

発酵温浴のプロジェクトを通じて、吉野と関わりを持ってから10年以上。そこでのもう一つの大切な出会いが、創業1912年の老舗酒造「美吉野醸造」です。四代目として蔵を率いる杜氏の橋本晃明さんは、吉野の風土に寄り添った酒造りを追求されている醸造家です。

山深く多湿な山林地帯であることから、古くから発酵・保存文化が根づいている吉野。酒造りにおいては、発酵により生み出される酸は飲みにくさにつながるため、なるべく酸を抑える造り方が一般的になっています。しかし、美吉野醸造では発酵が進みやすい吉野の風土に寄り添い、酸を抑えるのではなく酸を解放し、それに見合うだけの米の旨みを引き出すという独自のスタイルの酒造りを行っています。

「もっと多くの方に蔵を知ってほしい」。そう願う橋本さんとの出会いは、発酵技術や麹に対する学びにもつながっていきましたが、何よりもこだわりの麹造りから生まれる麹甘酒の素晴らしさに感動しました。そこで、発酵温浴nifuの店舗で温浴後のサービスとして美吉野醸造の麹甘酒の提供を始めましたが、お客様から自宅でも飲みたいという要望を多数いただき、nifuのオリジナル商品として製造をお願いし商品化。今では店舗・オンラインショップともにnifu随一の人気商品となっています。

また、美容成分もたっぷりと含まれている美吉野醸造の麹から抽出した麹エキスは、化粧水やシャンプー、バスエッセンスなどのコスメ製品にも使用しています。nifu各店でお客様にご利用いただいているほか、店頭やオンラインストアでも販売しご好評をいただいています。

現在では、美吉野醸造との取り組みも多岐に渡っており、廃棄される酒粕を利活用するプロダクト開発や、地域の耕作放棄地の解消を目的としたプロジェクトなど町ぐるみの活動に広がっています。

ほかにもnifuでは、生姜シロップや薬膳茶など、体を温め、めぐりをよくするプロダクトを多数揃え、女性の心身の健康をサポートしています。

人も自然も整う、誰もが嬉しい「循環」を目指す発酵温浴nifuの循環活動。今後も、微力ながら山林環境の改善に貢献し続け、女性の美容と健康をサポートして参ります。ぜひ応援していただけましたら幸いです。

発酵温浴nifu オフィシャル HP :https://nifu.jp/

nifu オンラインストア :https://store.nifu.jp/


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