未上場株式に投資ができる時代になった 注目したい!

12月5日(木)9時14分 財経新聞

 将来有望と判断できる未上場企業の株式に投資を行える時代が、いよいよ本格化しそうな気配をみせている。

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 通称「プチエンジェル投資」。株式投資型クラウドファンディング(CF)の一種である。従来はベンチャーキャピタリストの様な(一部の)プロ投資家が、実質上「先々上場可能」と判断した非公開企業の株式をその前段階に取得する方法だった。それが2015年5月の「改正金融商品取引法」で大幅に要件が緩和され、「年間50万円」までの少額投資で「有望未上場企業」の株式を広範な個人投資家も取得することが可能になった。

 我が住処の埼玉県の八潮市に、コトブキメディカルという企業がある。医療技術は日進月歩で進化している。だが進化する技術も医療現場の医師が使いこなせなくては、意味がない。実践さながらのトレーニングが不可欠になる。

 これまでは、そんな練習には豚などの臓器が使用されてきた。対してコトブキメディカルは、文字通り各種の「人工部位」の開発・提供を目指している。

 同社のホームページで高山成一郎社長は、こう発言している。「腹腔鏡手術の普及や医療機器の進歩で、日々発展し高度化する医療技術。医師や医療スタッフは新しい技術を吸収し患者さんへの治療に生かすために、限られた時間で真摯に技術の取得やトレーニングに取り組んでいる。トレーニング現場では“こんなトレーニングモデルがあったら・・・”“もっと手軽にトレーニングができたら・・・”等、多くのニーズが生まれている。私たちは町工場の技術とフットワークでそうしたニーズに応えていく」。

 そんなコトブキメディカルが創業7カ月目の今年6月に、日本クラウドキャピタル(JCC)が運営する株式投資型CF:ファンディーノを介し、591人の個人投資家から8930万円を調達したと知った。それが本稿を書く契機になった。

 プチエンジェル投資は、あくまでも未上場企業の株式投資である。少額とはいえ当該企業が成長し上場という暁には、投下資金は大幅に増額する。が、いかな少額投資とはいえ、ゼロサムのリスクも伴う。コトブキメディカルには失礼な言い方だが、大資本が目指す分野に参入し存在感が失われてしまうといったケースを否定できない。プチエンジェル投資とはいえ、投資はあくまでも「自己責任」である。

 現在、プチエンジェルを仲介する企業には前記のJCCを含め、3社が存在している。無論3社とも新興企業に対する目利き力を有した専門家が、十二分に調査し仲介する企業を俎上に載せてくる。だが「絶対」はない。またプチエンジェル自身も真摯な投資家たらんと欲すれば、仲介会社が持ち出してくる企業に目を皿にしていなくてはならない。

 が、「日本には根付かない」とされてきたプチエンジェル。せっかく芽をもたげ始めてきた流れを潰したくはない。私は「(上場の)株原稿」を書き続けている。株原稿を書いているうちは、株式投資には手を出さない。だが株式投資の緊迫感を味わってみたい。一度、プチエンジェル投資家になってみようかと真剣に考え始めている。

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