先生の「過労死」、文科省が検討する新制度で防ぐことができるのか

12月6日(木)6時0分 ダイヤモンドオンライン

学校教員の長時間労働は是正できるか?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

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2016年、第3次安倍内閣発足時から始まった「働き方改革」は、民間企業から学校教員や医師の現場の議論に移行してきた。長時間労働を強いられている学校教員の過労死が相次ぐ中、文部科学省の検討会で改革の方向性と内容を決める議論が最終段階を迎えている。(医療ジャーナリスト 福原麻希)


平時でも東日本大震災の教員と同じ

激しい疲労、過剰な緊張状態、睡眠不足


 小学校・中学校の教育現場における最大の課題は「長時間労働の常態化」で、いかに縮減できるかが焦点となっている。


 厚生労働省の「過労死等防止対策」では、国の目標として「月の労働時間が60時間を超える労働者はなくすよう(法定労働時間は1日8時間、週40時間)」定められている。だが、学校教員の場合、「週当たりの労働時間が60時間を超えている」と小学校教員の約3割、中学校教員の6割弱が回答した(図参照)。副校長・教頭はさらに長時間労働で、小中学校の約6割が週当たり60時間を超えていた(*1)。


◎1週間当たりの学内総勤務時間数の分布



 週当たりの労働時間が60時間を超えているということは、月当たりの時間外労働が週当たり20時間×4週=80時間となる。これは、脳卒中、および心筋梗塞等による過労死発症が高まる「過労死ライン」を超えている。これらの勤務時間は勤務校によって大きく異なるともいう(*1)。


 日本疲労学会の発表では、「大阪府の公立学校教員は平時でも、東日本大震災時の宮城県の教員の健康評価(自覚的な心身の激しい疲労、過剰な緊張状態、睡眠リズムの異常)とほぼ同じ」という数値が出たこともある(*2)。


 その背景は日本の教員は世界の国々と比較して、勤務時間内の業務がとても多いからだ。


*1 文科省「教員勤務実態調査」(平成28年度、2017年)

*2 大川尚子他「学校職員に対する客観的疲労度評価」日本疲労学会誌(2014年)





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