「適材適所×理念徹底×公正な昇格」が “差別化された企業”を創る

12月6日(木)7時2分 INOUZ Times




ブロードキャピタル・パートナーズ株式会社
CEO /元グッドウィル・グループ CEO 折口 雅博(おりぐち まさひろ)



「適材適所×理念徹底×公正な昇格」が “差別化された企業”を創る

2018年9月、成長企業の経営者約300名が一堂に会する経営者イベントBestVenture100 Conference 2018が開催されました。



PART1では、なぜ折口さんが時代を動かすような事業を連続起業できたのか、その裏側を聞きました。PART2は10万人のメガ組織をどのようにマネジメントしていたのかについて迫ります。「 “人の動かし方”次第で会社を成長させ続けることはできるんです」と折口さんは指摘します。それって、どんな方法でしょう? 複雑ではなく、意外とシンプルなことみたいですよ。



[概要]

BestVenture100 Conference 2018

2018年9月3日(月)

主催:イシン株式会社

協賛:株式会社あしたのチーム/有限責任あずさ監査法人/IPO Forum/宝印刷株式会社/三幸エステート株式会社/株式会社オービックビジネスコンサルタント/株式会社オロ/株式会社プロネット



[セッション]

10人を制すれば「10万人企業」を創れる〜「折口流組織マネジメント」の具体論〜



[スピーカー]

ブロードキャピタル・パートナーズ株式会社 CEO/元グッドウィル・グループ創業者 折口 雅博 氏




10万人の組織マネジメントは難しくない

「どのようにして10万人組織をマネジメントしていたんですか」という質問も経営者の方からよく受けます。そんなに難しいことはありません。



グッドウィル・グループ(以下、GWG)で私がやったのは「ひとりで10人を徹底してマネジメントする」こと。10万人どころか1,000人をいっぺんにマネジメントするのは難しいですが、10人だったらできそうですよね? その延長上に、10万人組織をマネジメントする正しい方法があるのです。



私がマネジメントしている10人の幹部がそれぞれ同じように10人を徹底してマネジメントすれば100人の組織になり、さらにその100人がそれぞれ10人をマネジメントすれば1,000人の組織になります。こうして「10人が10人を徹底マネジメントする」を5回繰り返せば10万人の組織がつくれるんです。ちなみに、私はGWGの役員など100人の幹部をひとりでマネジメントしていました(参照記事:「再上陸したレジェンド『折口雅博』“超成功のセンターピン”」)。

企業の優劣

ただし、どんな規模であろうと、小手先で組織は束ねられません。会社の哲学、経営理念をはっきりと打ち出して、社員に徹底させること。それをやり切らなければいけません。組織規模の大小にかかわらず、経営理念の徹底が会社を強くします。



介護事業のコムスンの場合、『私達は、一人でも高齢者の尊厳と自立を守り、お客様第一主義に徹します』という言葉から始まる“コムスンの誓い”をつくり、管理職や一般社員の差はなく、これを全員で唱和していました。



グッドウィルグループでは“グッドウィルグループ十訓”をつくり、毎日唱和するなどして、その徹底をはかりました。朝礼はもちろんですし、ミーティングの前にも唱和しました。



組織マネジメントのセンターピンは理念の徹底です。経営理念を組織のすみずみに浸透させることです。経営理念を徹底すれば、10万人という巨大な組織でも大きなブレは生じません。



間違って伝わることはあります。でも「180度違う」ということがなくなる。ちょっとズレるくらい。そうなれば会社が急成長しても問題は起きません。



理念徹底こそ、会社を差別化します。たとえば「技術が差別化の源泉」とも言われますが、介護業界の場合、テクニカルな面では、そんなに大差はありません。介護ヘルパーのみなさんは有資格者ですから。個々の技術に大きな差が出ない仕組みになっており、差別化が難しい事業構造があります。



でも、優劣はあります。それはお客様に対する姿勢や気持ち。お客様を愛する心があるか。笑顔で接しているか。感謝の気持ちを持っているか。こうした理念の部分で優劣が大きく分かれ、差別化が図れます。



コムスンが掲げた「お客様第一主義」という理念の浸透で、たとえ技術の部分で多少ぎこちない社員がいても「コムスンのヘルパーさんは誰が来ても感じがいいね」「だったら次もコムスンに頼もう」とお客さまに考えていただけたのです。理念の徹底が「選ばれる会社」をつくるのです。

理念の徹底が「選ばれる会社」を創る(コムスンの2007年度入社式)

「適材適所」と「人徳評価」がやる気を高める

いかにして社員を“やる気”にさせるか。ここもすごく大事です。私が徹底したのは適材適所。その人の強みを伸ばし、弱みは無視しました。



得意なことはどんどんやってもらい、本人が不得意だ、嫌いだということは絶対にやらせない。それが私の思う適材適所です。



営業が強い人に経理をやれと言っても絶対にやりたくないですし、経理が好きな人に営業をやれと言ったら、やる気を失うどころか、会社が嫌いになっちゃうかもしれませんよね。経営者は「この人は何が得意か」「どういうことが好きなのか」を見抜かなければいけません。



昇格も人のやる気を高めます。「がんばれば認められるんだ」「ポストが上がる」という公正さを実感できる昇格を行うことも大事です。



昇格を決める際、私がもっとも重視していたのは人徳。表面的な業績だけでは判断しませんでした。情熱や志を持っていて「上に行くんだ」と思っている人を評価しました。



人徳の次が業績です。ただし、その人はどんなチャレンジをしているのかを考慮し、表面的な数字を換算しました。たとえば、新規事業にチャレンジしている社員は急に業績を上げることはできませんよね。そうした思考力・想像力が経営者には欠かせません。

組織に「希望」をつくりだす

がんばっている人を昇格させずに放置しているケースがありますね。それはよくありません。いつか必ず不満が出てきます。不満は組織を崩します。



ただ、人事を間違えることはあります。私も「この人を昇格させなかったけれど、ちょっと間違えていたかな」と思うことがありました。そんな場合は、素直に間違いを認め、次の機会に昇進させました。間違いを認めずに放置していると組織に不満が充満し、壊れます。



ポストが詰まっていて人事が停滞している場合も「上に行きたいのに、行けない」という不満が組織に溜まります。優秀な人材が辞め、組織は沈滞します。



そうならないよう、経営者は常に新しい事業をつくらなければいけません。新規事業をつくれば新しいポストが生まれ、既存のポストが詰まっていて昇格できなかった人にも上に行けるチャンスができます。組織に希望が生まれ、活性化します。



経営者が事業を拡大していけば、社員はみんな夢を持って自分を成長させることができるんです。それをやり切れたら業績も上がります。

『起業家インキュベーター』としてベンチャーの時代をもっと加速させたい

今まさに「ベンチャーの時代が到来した」と、つくづく実感しています。たとえば、私が創設メンバーのひとりとして参画した「EO−Entrepreneurs' Organization」(起業家機構)の日本支部であるEO Tokyo。スタート時の会員企業は15社でしたが、いまや400社以上に増加しました。



しかも、昨年1年間だけで会員企業は100社以上増えました。EO Tokyoからの上場企業も50社程度あります。EOは年商100万ドルを越える企業の若手起業家の世界的ネットワークです。



経営者を卒業した私は、新たにニューヨークを本社とした投資&コンサルティング会社をスタートさせ、これまでの実体験を通して得た私の知見のほか、グループ全体で培ったノウハウやナレッジを起業家や経営者のみなさんに提供しています。米国屈指のファイナンス系の企業とも組んでいます。

Photo:INOUZ Times

そしていま、私がチカラを入れているのは「起業家インキュベーション」です。その中心となるのが経営判断の助言を行う“判断コンサル”。経営者が判断を間違えれば大きな失敗になります。これまで私はいろんな経験をしてきましたから、経営者のどんな相談にも即座に対応できます。コンサルタント会社が30時間かけてレポートをつくるよう難しい問題や課題も3分で解決に導けます。



日本に到来した「ベンチャーの時代」を起業家や経営者の方たちと一緒にもっと加速させ、その支えになりたい。それが私の願いであり、これからのライフワークです。




※※PART1「急成長・急拡大を可能にする 『経営のセンターピン』」はコチラから※※

折口さんが急成長・急拡大を可能にした「事業戦略」「ブランディング」「M&A」など“経営のセンターピン理論”ついてお伝えします



INOUZ Times

「差別」をもっと詳しく

「差別」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ