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アマゾン、米政府が「悪質市場」指定を検討中

12月10日(火)12時0分 JBpress

アマゾンのロゴ(写真:AP/アフロ)

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 米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米通商代表部(USTR)は、米アマゾン・ドット・コムが米国外で運営する一部のeコマースサイトを「悪質市場」のリストに加えることを検討しているという。


知財侵害の商品が多数との報告

 USTRは毎年、模倣品や海賊版といった知的財産権を侵害する商品を販売、あるいは販売を手助けしている市場を指定し、公表している。近くその2019年版を公表する予定だという。

 米国の衣料・靴・縫製製品のメーカーなどを代表する業界団体「アメリカン・アパレル・フットウェア協会(AAFA)」は、アマゾンの5つの海外サイト(英国、カナダ、ドイツ、フランス、インド)を同リストに加えるよう求めている。

 また、一部のトランプ政権当局者もこれらアマゾンの海外サイトのリスト入りを支持しているという。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、このリストは、他国に対して法整備を働きかけたり、外国企業に対して商慣行を改めるよう促したりする目的で作成している。例えばここ最近は、中国アリババ集団の消費者間取引(CtoC)マーケットプレース「淘宝網(タオバオ)」が悪質市場として指定された(「悪質市場」2018年版)。

 このリストは米国の規制を定めるものではない。しかし企業にとっては不名誉なことであり、営業活動にマイナスの影響を及ぼす。そして、今回USTRが、アマゾンという米国企業の指定を検討しているという状況は、大きな転換点を意味するとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えている。


アマゾン、「法令遵守の専門チームで安全性を確認」と主張

 かねて、サードパーティーと呼ばれる出店業者が販売活動を行うアマゾンのマーケットプレイスには、模倣品のほか、安全基準不適合や消費期限切れなどの商品が数多くあると報じられていた。

 しかし、アマゾンによると対策は万全だという。同社には法令遵守の専門チームがあり、出店業者に提出させた製品安全書類を確認している。業者にはアマゾンへの商品の提出も義務付けているという。昨年(2018年)は30億点以上の疑わしい商品の販売を認めなかったという。

 また、自然言語処理や機械学習といった技術で、商品詳細ページの更新情報を調べている。その頻度は数分おきで、1日当たり50億の変更点を確認するという。利用者のレビューもチェックし、懸念の兆候がある商品を調査しているという。


増大するマーケットプレイスの管理が困難に

 アマゾンは収益性の高いサードパーティーの商品を積極的に販売する戦略を打ち出している。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は今年4月、株主あての書簡で同社のeコマースサイトにおける物品販売総額のうち、サードパーティーの占める比率が58%になったことを明らかにした。この比率は20年前では3%、10年前では30%だった(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。

 同社はこれらサードパーティーの販売金額を売上高に計上していない。その代わりに彼らから得る販売手数料や物流サービスによる収入、配送料金などを「サードパーティーセラーサービス」という項目で計上している。

 アマゾンが先ごろ発表した今年7〜9月期の決算は、売上高が699億8100万ドルとなり、1年前から24%増加した。これに対し、サードパーティーセラーサービスの売上高は同27%増の132億1200万ドル。全体の18.9%を占めるまでになった。

 こうした中、アマゾンでは急成長したマーケットプレイス事業に管理体制が追いつかず、さまざまな問題が生じてきたと指摘されている。

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筆者:小久保 重信

JBpress

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