稀代の歌姫・中森明菜の楽曲に徹底フォーカスした、 かつてない音楽クロニクル!『中森明菜の音楽 1982-1991』が12月12日(火)発売!

2023年12月12日(火)11時47分 PR TIMES

人気音楽評論家・スージー鈴木が、満を持して渾身のペンを走らせる——

80年代日本の音楽界に偉大なる金字塔を打ち立て、かつ象徴的存在として君臨した中森明菜。アイドルという立ち位置からスタートし、破格の商業的成功を成し遂げた。単なる歌謡曲でもニューミュージックでもロックでもない独創的な音楽を創り出し、歌い演じ、プロデュースし続けた、稀代の歌姫の音楽の軌跡を辿る——
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彼女が残してきた歌と音に耳を澄ませ、「中森明菜の音楽」を真正面から捉える。 時代的な表層現象からのバイアスによって、これまでややぼやけて映ってきた、それらの真の価値にフォーカスし、くっきりと解像度を上げていく。 中森明菜の作品すべてに共通する広さと深さ、そして悲しいまでの美しさ——
つまり、音楽家としての中森明菜の真価を、改めてあぶり出すための書である。

「はじめに」より(抜粋)


「中森明菜を書いてみませんか?」

物書きにとって、原稿依頼はうれしいものである。こちらから企画を出して通る場合もうれしいが、特に見知らぬ編集者や版元から依頼されるということは、私のこれまでの仕事を、純粋に認めてくれていることの証なので、とてもうれしい。

しかし、その反面、今回の依頼には緊張感を抱いたのだ。なぜか。早めに白状してしまうが(私のこれまでの著作に触れた方なら、白状せずともお分かりだろうが)、私はそれまで、中森明菜を深く聴き込まずに生きてきたからである。

この本が主に取り上げる年代は、私の学生時代であり、その後半は大学生。大阪から 上京して、熱心にラジオを聴いて、中古レコードを漁る日々だったが、中森明菜より松田聖子中島みゆきより松任谷由実、それよりも、はっぴいえんど、レッド・ツェッペリン、さらには何といってもビートルズという感じの日々だった。

なので、依頼に対して、聴き込んでいないという懸念を正直に伝えた上で、十分に考えさせていただき、こう決断した。

「そんな私にしか書けない中森明菜を書こう」

決断には理由があった。2022年、突如中森明菜の復活が噂され、メディア界は一種の「中森明菜ブーム」のような様相となった。私も多少はブームに加担した格好になりつつも、違和感を抱いたのは、ブームの中における彼女の語られ方である。

まずは過剰な神格化。「最高の歌姫」「抜群の才能」「令和の音楽シーンに失われたものが、すべてそこにはある!」   

音楽性を吟味しない乱暴な神格化は、結局、価値の矮小化につながってしまう。それ良くないんじゃないか、いや、もったいないんじゃないかと思ったのだ。

選曲の幅の狭さとパターン化も気になったことのひとつだ。まずは『少女A』。デビュー曲ということで『スローモーション』を経由、「実はこんな曲も」と『飾りじゃないのよ涙は』を挟み、そして「2年連続のレコード大賞という快挙!」という文脈で『ミ・アモー レ』『DESIRE - 情熱- 』、あとはたまに『難破船』という感じ。

『SOLITUDE』や『Fin』『LIAR』などは、なぜいつも無視されるんだろうと、疑問に思っ ていたのだ。先述の通り、深くは聴き込んでいなかったものの、それらの曲にも、中森明菜の本領が十分発揮されていると直感していたから。

あと、いつも、89年のあの「事件」とセットで語られることにも——。もっと純粋かつシンプルに、音楽そのもので語られるべきではないのか。

「音楽の話だけに絞り切ってよければ、喜んで書かせていただきます」

以上のような経緯で、本書執筆が走り出した。私の場合、ほとんどがそうなのだが、今回もタイトルはいちばん先に決まった。
  
——という本なので、「はじめに」でこういうことを書く著者も珍しいと思うが、「中森明菜マニア」の方々には、少々歯ごたえがない本かもしれない。

逆に、これから中森明菜を聴いてみよう、もしくは、当時聴いていたものの、音楽的に再確認したいという方には、バランスの取れたリスナーズ・ガイドになるはずだ。特に、昨今の「中森明菜ブーム」の中でほとんど顧みられない、『SOLITUDE』を皮切りとした「アー バン歌謡」(本文参照)については、他の同様の書物や記事にはない視点だと自負したい。

よくしたもので、取り上げたシングル、アルバムの収録曲はすべて、サブスクリプショ ン・サービスに収まっている。スマホ片手に読んでいただくのもおすすめだ。

82年のデビューから、 年までの全シングルと全スタジオ・アルバムを、今年(2023 年)に入って、一気に聴き続けた。中森明菜の活動の「情報量」(本文参照)にクラクラし続けるディープでタフな9か月間だった。なぜクラクラしたのか、どうディープでタフだったかは、読んでいただければすぐに分かるはず。

デビューからの10年間にリリースされた 全シングル&オリジナルアルバムを収録!


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< single >
スローモーション/少女A /セカンド・ラブ/ 1/2 の神話/トワイライト - 夕暮れ便り - /禁区/北ウイング/サザン・ウインド/ 十戒 (1984) /飾りじゃないのよ涙は/ミ・アモーレ/ SAND BEIGE - 砂漠へ - / SOLITUDE / DESIRE - 情熱 - /ジプシー・クイーン/ Fin /ノンフィクションエクスタシー/ TANGO NOIR / BLONDE /難破船/ AL-MAUJ / TATTOO / I MISSED "THE SHOCK" / LIAR / Dear Friend /水に挿した花/二人静 -「天河伝説殺人事件」より/忘れて…

< album >
プロローグ〈序幕〉 /バリエーション〈変奏曲〉 /ファンタジー〈幻想曲〉 / NEW AKINA エトランゼ/ ANNIVERSARY / POSSIBILITY / SILENT LOVE / BITTER AND SWEET / D404ME / MY BEST THANKS /不思議/ CRIMSON / Cross My Palm / Stock / Wonder / Femme Fatale / CRUISE

CONTENTS



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はじめに
第一期 <出現> 1982-1983
第二期 <飛翔> 1984-1986
第三期 <爛熟> 1986-1987
第四期 <到達> 1988-1989
第五期 <総括> 1990-1991
終章 「中森明菜の音楽」とは何だったのか
おわりに

著者紹介


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スージー鈴木(すーじーすずき)
1966年大阪府東大阪市生まれ。音楽評論家、ラジオDJ、作家。昭和歌謡から最新ヒット曲まで、幅広い領域で、音楽性と時代性を考 察する。著書に『桑田佳祐論』『サザンオールスターズ 1978-1985』『EPIC ソニーとそ の時代』『平成 J ポップと令和歌謡』『恋するラジオ』『80年代音楽解体新書』など多数。


商品概要


書名:中森明菜の音楽 1982-1991
定価:1,650円(本体1,500円+税)
体裁:四六判/256ページ
ISBN:978-4777829897
発売日:2023年12月12日
発行:辰巳出版

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