スイッチ好調で株価も上昇 任天堂の進撃はどこまで続くか

12月15日(日)21時0分 J-CASTニュース

「ライト」も好調で躍進続く(プレスリリースより)

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任天堂の株価が12月に入って連日、年初来高値を更新している。世界の年末商戦で主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の本体やソフトが売れているためだ。

4日には「中国でニンテンドースイッチを10日に発売する」と発表し、新たな市場開拓にも投資家の期待が高まっている。



中間決算では営業利益5割増の躍進



ニンテンドースイッチの好調さについてまず、2019年9月中間連結決算で確認しておこう。売上高は前年同期比14.2%増の4439億円、営業利益は53.4%増の942億円、純利益は4.0%減の620億円だった。純利益は外国為替市場で円高が進み、205億円の為替差損が発生したことが響いたが、営業利益は5割増という躍進ぶりだ。


半年間に世界でニンテンドースイッチのハードが売れた台数は693万台と前年同期(507万台)より36.7%増えた。このうち約3割にあたる195万台が9月に発売したばかりの小さくて軽い携帯専用の「ニンテンドースイッチライト」。ライトは従来のスイッチを持っている人が買うケースも少なくないという。693万台のうち国内が177万台、米大陸263万台、欧州177万台などと海外比率が4分の3に達していることも任天堂の強みと言える。


半年間に売れたスイッチのソフトは前年同期比38.8%増の5849万本。6月に発売した「スーパーマリオメーカー2」(393万本)、9月に発売した「ゼルダの伝説 夢をみる島」(313万本)など自社の人気シリーズのほか、ソフトメーカー発のものを含め、半年間のミリオンセラーは11タイトルとなった。人気ソフトの発売はハードの購入を促し、それがさらにソフト販売を押し上げるという相乗効果もある。


株価は中間決算発表を機に上昇局面に入った。発表翌日の11月1日は高値引けとなり、終値は前日比7.5%(2880円)高の4万1500円。当日安値(4万170円)が前日高値(3万9040円)を1130円も上回り、大きく「窓を開ける」節目のチャート図を描いた。



ポケモン最新作もスイッチ史上最速ペースの売れ行き



年末に向けても、大型ソフトの投入が続いている。特に話題を呼んだのが冒険しながら運動する「リングフィットアドベンチャー」(10月18日発売)、「ポケットモンスター ソード・シールド」(11月15日発売)だ。「アドベンチャー」はスイッチのコントローラーを体に装着して60種類のフィットネスをするという新機軸で、新垣結衣さんのテレビCMも後押しして人気に火が付いた。発売以来、品薄が続いており、増産する方針。「ソード・シード」はポケモンシリーズで初のスイッチ専用ソフト。ポケモンは固定ファンが多く、安定した販売を見込める。期待を裏切らず初週販売本数は全世界で600万本を突破。スイッチ向けソフトとしては史上最速という。


任天堂の株価が12月2、3、4日と3日連続で年初来高値を更新する材料になったのが、米国で11月28日に始まった年末商戦で出足が好調と伝わったことだ。また、中国ネットサービス大手のテンセントが12月2日に「ニンテンドースイッチに関する情報を4日に公開する」と表明したことが、「中国進出」への期待感を高め、株価を押し上げた。


ただ、4日に「中国で10日にニンテンドースイッチを発売する」と発表すると、同日の株式市場では年初来高値を更新したものの、材料出尽くし感が出て利益確定売りに押されて下げに転じ、終値は前日比1.3%安だった。


とはいえ任天堂は中国でかつて、自力で売ろうとして失敗した経験を生かし、有力企業のテンセントと販売代理店契約を結ぶことで満を持した進出となる。中国国内では正規ではないルートである程度スイッチは普及しているという見方もあるが、13億人を超える未踏の中国市場を開拓できることは大きい。スイッチを通じて「スーパーマリオブラザーズ」などを表で販売できる効果も計り知れない。ひとまず年末商戦(中国の旧正月商戦)に照準が合っていることも投資家の期待を高めており、週明け12月9日、10日はさらに伸ばして、一時は4万7000円近くにまで達した。さすがにその後は反落したものの、それでも4万5000円近くのラインをキープ。当面は死角を見つけにくいとの見方が強く、上昇局面が続く可能性がある。

J-CASTニュース

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