【山口周】就活で勝ち残るのは、「正解」よりも問題を「発見」できる人

12月24日(木)6時0分 ダイヤモンドオンライン

「VUCA」と呼ばれる現代は、変化が多く、不確実性の高い曖昧な時代。とりわけ今年は新型コロナウイルスの感染拡大により、先を見通すことがいまだかつてなく困難になった。そのような状況で、これから就職活動を控えている学生たちの中には、どのようなマインドセットを持って、どのような基準で仕事選びをすればいいのか途方に暮れている人もいるかもしれない。
そんな先行き不透明な時代における行動指針として話題になった、8万部を超えるベストセラー『ニュータイプの時代——新時代を生き抜く24の思考・行動様式』の著者・山口周さんが三井住友銀行人事部の高瀬雄大さん、矢野遼介さんと行ったトークセッションで、企業が求める人物像について語った内容をダイジェスト版としてお届けする。(前編)


この記事は、2020年12月6日に東京・池袋の池袋サンシャインシティコンファレンスルームにて開催された、「SMBCキャリアセッション」を再構成したものです。

問題を「解く」より「発見」して提案する


高瀬雄大(以下、高瀬)『ニュータイプの時代』の中の「問題を『解く』より『発見』して提案する」というメッセージは、銀行員が常に突き詰めて考えている「お客さまの課題とは何か?」という発想と同じだったので、非常に強く心に残りました。


 本書にもある通り、世の中にかつて存在していた課題が現代では軒並み解決され、その「正解」もコモディティ化しました。つまり、銀行が提供する「融資」という解決策もコモディティとなったわけです。この状況で銀行が価値を生み出すためには、お金を貸すまでのプロセスにおいて、お客さまのビジネスのあるべき姿とその現状を徹底的に見つめて提案を導き出すことが非常に重要で、それが他行に対して競争優位に立てるポイントだと考えています。


Airbnbが成功を収めたのは問題を「発見」したから


山口周(以下、山口):その点、昭和はすごくいい時代でした。なぜあれほど経済が成長したかというと、「もっとこうあるべきだ」という明白な問題が社会にたくさんあったからです。例えば、いまでは想像しがたいことですが、昭和35年時点で冷蔵庫の普及率は1割ほどで、9割の人は家の中で食べ物を満足に保存できませんでした。洗濯機もお風呂も普及率は低かったんです。


 ところがいま、冷蔵庫が家にない人はなかなかいない。洗濯機やお風呂も同様で、昭和期の稼ぎ元になっていた「生活上の分かりやすい問題」が全部なくなったわけです。その結果、企業は問題を見つけるのに苦心していて、何とかして小さな問題を作っています。


 一方で、巨大な問題を見つけて大きなビジネスを創ったケースもあります。例えば、Airbnb。Airbnbは、世界中どこでも似たようなホテルに泊まって同じような滞在経験をする現代の画一的な旅のあり方を問題視しました。そして、その土地で空いている部屋を宿泊場所として提供し、独自の居住空間や文化を学べる多様な旅行体験を提供するビジネスを立ち上げ、大成功しました。「もっといい旅のあり方がある」という問題を発見したことが、新たな価値を生んだのです。


必要なのは「問題意識を常に抱えている」人材


——『ニュータイプの時代』では、これから企業が必要とするのは「問題を自ら定義し、発見して提案する人材」だとされています。


矢野遼介(以下、矢野):新型コロナウイルスの影響で、いままでの事業環境は今年に入って一変しました。このような状況で求められるのは「問題意識を常に抱えている」人材です。些細なことでも「なぜいまこういう状況なんだろう」と日常的に考える人であれば、社会に出てからも問題を見つけるための「種」を発見できるからです。


 世の中にあふれる情報を取捨選択しながら、「こう変えたい」と思える問題を自分から見つけにいって、自分なりに解決策を考えてみる。あるいは人を巻き込みながら解決しようと試みる。会社に入っても同じ流れで仕事をするので、私たちもこのような経験を積んでいる人材を求めています。



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