いつも入浴時間は18分…一人暮らし・101歳の現役美容部員がお風呂の中でする健康長寿の体操の中身

2024年12月29日(日)8時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/golfcphoto

2023年に100歳を迎え、その年の8月に「最高齢の女性ビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定された堀野智子さん。『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)の中で紹介する健康長寿の秘訣とは——。
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■3度のご飯の量は決まって150グラム


洗顔・お化粧をすませたら、朝ご飯にします。


たいていは、前の晩に用意したものの残りを食べます。


家族が多かったので、1人暮らしになってからも、煮物なんかをけっこうな量でつくってしまうんです。


だから、前の晩につくったものを、次の日の朝と昼にも食べることになります。


食事は朝が8時半前後、昼が12時、夜は6時半にとるようにしています。


3回連続で同じおかずになることも多いですが、気になりません。戦中・戦後の食べ物のない時代を知っているので、食べられるだけありがたいと思ってしまいます。前の晩の残りがないときは、妹が送ってくれるたらこやゴマをまぶしたコイワシなんかを食べます。


たらこは冷凍で送られてきたものを解凍して、冷蔵庫に常備しています。コイワシは密閉したポリ袋に入っているのを、そのままお湯で温めて食べます。


おかずが和風なので、それに合わせて主食は白米にしています。もともとパンはさほど好みません。食べる量も決まっていて150グラム。もう量らなくても、茶わんによそった感じでわかります。


みそ汁は欠かしません。娘がよく小松菜を送ってくれるので、小松菜のみそ汁が多いですね。それとダイコンやネギ、豆腐もよく入れます。妹や娘たちが送ってくれたインスタントみそ汁ですませることもあります。


■食事の合間に飲むのは青汁と牛乳


漬物は、たくあんがいちばん好きです。ご飯のときは、必ずたくあんを添えます。



堀野智子『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)

こんな感じなので、朝と昼の食事のしたくは、5分くらいですんでしまいます。夕食のおかずをつくるときは、もう少し時間がかかりますが、手の込んだものをつくるわけではないので負担には感じません。


食事と食事の合間には、なるべく青汁と牛乳を飲むようにしています。そこに「体にいいかな?」と思ってポーラの「キレイの酵素」というのを入れています。


朝食が終わったら昼食までの間、編み物をするんです。


編み物は私にとって大きな楽しみ。これは4つ目の長寿の秘訣(ひけつ)「日々の楽しみを持つ」という好きでたまらないものです。


■頭の中の「やることリスト」にマル印をつける


お昼ご飯が終わったら仕事の時間になります。


この時間にたいていお客様から電話があったり、私のほうからお電話したりするので、これが「お仕事タイム」になるというわけです。


お客様からの注文をノートに書き留めたり、お客様に送って欲しい商品の連絡を営業所にしたりということも、この時間内にすませるようにしています。


若いころから、その日にやるべきことを、時系列に沿って組み立てるようにしてきました。何時に◯◯をやって、その次に△△をする、その次は□□……という具合に、頭の中で段取りを考えて実行するんです。予定通りできたら、頭の中にある「やることリスト」にマル印をつけて、「さあ、次行こう!」みたいな感じです。


今は家で過ごすことが多いので、他の人から見たら、「何時にやったっていいじゃない」と思うくらいのことなのかもしれません。でも、私にはスケジュールを決めて、その通りにやっていくことが大事なんです。


そうすることで張り合いが生まれ、「やるべきこと」を終えるたびに達成感を味わうことができるからです。毎日を気持ちよく過ごすためにも、スケジュール管理は欠かせません。


■入浴時間は18分で長湯はしない


お風呂は、夜9時過ぎに入るようにしています。


というのも、この時間までは、お客様から注文の電話が入る可能性があるからです。私は年齢の割には宵(よい)っ張りなので、入浴時間が早くなくても苦になりません。


夜9時15分に自動湯張りをセットして、お湯がたまるようにしています。


お風呂に入っている時間はだいたい18分。あまり長湯はしません。


実は、この入浴時に私なりの「決まりごと」を行うようにしています。


現在の私の家のお風呂は、息子が費用を出してリフォームしてくれたもので、浴槽内に腰かけるところがあります。なので、そこに腰かけて、ちょっとした体操をするんです。


足首と肩回りをほぐすお手軽体操

まず、足首の曲げ伸ばしを30回します。


足首の曲げ伸ばしを30回繰り返して、足首をほぐす 出典=『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)

年を取って足首がかたくなると、ちょっとした段差にも突っかかりやすくなると聞いて、始めることにしました。少しでも意識的に動かしていると、かたくなりにくいのではないかと思ったのです。


次に肩まわりをほぐします。


腕を伸ばして頭の上に上げ、なるべく耳の横まで持っていきます。


その場所で耳から離したり近づけたりを30回行います。


腕を伸ばして頭の上に上げて、肩まわりを30回ほぐす 出典=『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)

■『報道ステーション』を見ながら肌のお手入れ


お風呂から上がったら、お肌のお手入れをしながらテレビ朝日系の報道番組『報道ステーション』を見ます。世の中の動きを知っておきたいからです。お客様と話をするときに、今、何が起こっているか全然わからないようでは困りますからね。


2023年3月にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本が優勝したときは感動しました。「大谷翔平もヌートバーも知ってるよ」と言うと驚かれたものです。


ウクライナやパレスチナの問題についても、私なりに理解しています。


政治的な発言をするつもりはないので、積極的には何も言いませんが、戦争の悲惨さを知っている身としては、早く解決して平和な世の中になって欲しいと思わざるを得ません。


夜のお肌のお手入れには、朝よりも高級なラインのものを使っています。


まず化粧水をたっぷりつけてお肌に水分を与え、美容液をパール1粒分つけます。これでお肌がしっとり。さらにシワのところにだけつける特別な美容液もプラスします。


次に乳液です。乳液はこれまでつけたものをお肌にしみこませる働きをするので、手でやさしく押さえながら、ゆっくりやさしく伸ばしていきます。


最後に、これらすべての成分をお肌に閉じ込めるため、クリームをつけていき、『報道ステーション』が終わるころには、お肌のお手入れも終わり、寝るばかりとなります。


■睡眠時は鼻と口にガーゼをあてる


昔、主人の闘病などで心配事があったときはなかなか寝つけないこともありましたが、今はそんなこともありません。布団に入ったら、いつも自然に眠りに入ってしまいます。


寝るときには、冷たい空気を吸い込まないように、鼻と口の部分にガーゼを4つにたたんだものをあてて寝るようにしています。


もともと風邪をひくことは少ないほうですが、ガーゼを使い始めてからは、まったくといっていいほど風邪をひかなくなりました。


のどを守っているのが、いいのではないかと自分では思っています。のどは体内にあっても外部の空気に触れやすいので、ウイルスや雑菌の影響を受けやすいそうですね。


ガーゼには、それらを防ぐ効果があるのでしょう。マスクほど息苦しくないので気に入っています。


ただ、加齢には逆らえず、いつのころからか夜中にトイレに起きるようになってしまいました。だいたい時刻は決まっていて、午前2時と午前5時の2回です。トイレに起きても、すぐにまた眠れるのが救いです。


6時半ごろに自然に目覚めると、また私の1日が始まります。


写真=iStock.com/Ake Ngiamsanguan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ake Ngiamsanguan

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堀野 智子(ほりの・ともこ)
ビューティーアドバイザー
1923年4月9日、5人きょうだいの長女として福島県に生まれる。女学校を卒業後、1941年逓信省(電話局)に入局。1946年23歳で結婚して、その後子ども3人、孫5人に恵まれる。1962年39歳のときに「子育てしながら自由に自分らしく働ける」ことに魅力を感じてポーラの化粧品販売員として働き始める。「生きている限り、大好きな仕事を続けていきたい」と日々セールス。個人の売り上げは2024年4月時点で累計約1億2670万円。2023年8月から2024年4月の月間売り上げの平均は前年同期に比べて25%増加。月10万円以上という売り上げ目標の達成を20年間続けている。2023年8月「最高齢の女性ビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定。
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(ビューティーアドバイザー 堀野 智子)

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