鈴木亮平、大河ドラマ『西郷どん』主演に「真の“男らしさ”を伝えたい」

1月1日(月)10時19分 オリコン

大河ドラマ『西郷どん』(せごどん)への想いを語る鈴木亮平(C)oricon ME inc.

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 林真理子原作の「西郷どん」を原作にした大河ドラマ『西郷どん』(せごどん)が1月7日よりスタートする。西郷隆盛役で主演を務めるのは、役のためなら過酷な肉体改造をも惜しまない実力派・鈴木亮平。自身のキャラクターにも重なるという西郷をどんな思いで演じているのか、撮影まっただ中の鈴木亮平に現在の心境を聞いた。

■失敗を繰り返す、人間味あふれる西郷隆盛を描く
 『西郷どん』は、全50話のうち3本は歴史背景の解説や主演の鈴木亮平の密着ドキュメントなどの特別番組を放送することが決定しており、今までの大河ドラマとはひと味もふた味も違ったものを予感させる。西郷隆盛は類い稀なる政治力で明治維新を遂行するなど波瀾万丈の人生を送った人物。

 『西郷どん』の制作総括を務めるNHK櫻井賢氏プロデューサーは「西郷さんは自分のためではなく人のために生きていたところがあります。言葉にすると簡単ですが、それを貫くというのは本当に大変なこと。ですが、聖人君主でも綺麗ごとでもなく、人間・西郷隆盛の魅力をしっかりと描いていこうと思っています。西郷さんの持つたくましさや生命力は、きっと今の時代にも響くのではないでしょうか」と語る。更に、西郷の人間としての未熟な部分も描き、未熟ゆえに失敗を繰り返す様もしっかりと見せていくという。そんな西郷隆盛の魅力を演じる鈴木亮平は次のように語る。

 「西郷さんは、当たって砕けろの精神を生まれたときから持っていて、考えるよりも先に行動される方です。ところが誰しもリスクや傷つくことを恐れてなかなか行動に移せないんですよね。僕が演じている西郷吉之助(隆盛)は、その行動力で自分より身分の高い人に近づいて危ない目にあったりしますが、それでも“動かなければ見えてこない”世界や出会えない人が沢山いるんです。それが後々、彼の財産になっていく。これは現代社会でも同じだと思っているので、ご覧になった方にとって良い刺激になればうれしいです」

 更に自身の経験についても「僕も大学時代は自分でプロフィールを作って芸能事務所・制作会社を回りました。突然の訪問で嫌がられることも沢山ありましたけど、そこから生まれたご縁のおかげで世界が広がったので、その頃のアツさや勢いというのはずっと持ち続けていたいなと吉之助の姿を見て改めて思いました」と明かす。

■鈴木亮平は“助けてあげたくなる”リーダー!?

 男も女も西郷の魅力に惹き付けられたということもあり、男女問わず支持される好感度の高い鈴木がこの役を任されたのは誰もが納得だが、櫻井プロデューサーは鈴木の主演としての振る舞いや、彼の人間的魅力についてこんな風にコメントしている。

 「誰よりも台詞の量が多く、薩摩言葉とも格闘し、更に相撲の稽古までやっている中で、休憩時間は控え室で台詞の練習をしたいはず。でも、鈴木さんは常に共演者やスタッフとコミュニケーションをとりながら現場の中心にいる。一緒にいるとみんなこの男を好きになる、そういう人。ただ、面白いのが、鈴木さんは誠実で愚直な男である一方で隙があると共演者が言っていて。そういう隙がある部分も彼の魅力だと思います。そういうところから西郷隆盛像のヒントも貰えているような気がします」(櫻井プロデューサー)

 また、これを受けて鈴木自身は「現場が好きですし他の方のお芝居も見たいのでなるべく現場にいるようにしています。主演=現場のリーダーとして意識していることは格好つけないこと。変にクールを装ってみたり芝居の上手い役者に見せようとすると、共演者やスタッフさんに壁を作られてしまうと思うので、自分のダメなところを隠さないようにしています。1年以上撮影が続きますから、取り繕ったところで絶対にバレますし(笑)。いろいろなタイプのリーダーがいますけど、僕はグイグイひっぱっていくのではなく、ちょっと頼りなくて助けてあげたいと周りから思われるようなタイプのリーダーかもしれません。ちなみに僕のダメなところはすぐに衣装を汚してしまうところ(笑)」と茶目っ気も交えながら答えた。サラッと自身のことをさらけ出してしまうところも彼の魅力だろう。

■役作りでは、西郷隆盛の“慈愛に満ちた目”を追求

 役作りにおいて、過去作品では体重を30キロ以上コントロールするなど、ストイックなまでにキャラクターのビジュアルや精神面に可能な限り近づく努力をしてきた鈴木。西郷の肖像画などを見ると力強い目が印象的だが、今作での鈴木亮平流の役作りはどんなものだったのだろうか。

 「西郷さんに関して書かれた文献を読むと“黒目が異常に大きくて吸い込まれそう”といったものもありますよね。僕は吸い込まれそうな大きな目ではないので、最初は悩みました。でも、今まで歴史上の人物を肖像画に似ても似つかない役者が演じたことも沢山ありますし、自分が持ってない物を追いかけても仕方がないので、吉之助さんの“慈愛に満ちた目”を意識しながらキャラクターを演じることに没頭するようにしています」

 西郷の生まれた薩摩には「薩摩隼人」と呼ばれるような “勇敢さ”や“豪快さ”などを美徳とした男らしい男性がいたことで有名だが、当時の男らしさと現代の男らしさは少し違ってきていることを、鈴木は西郷を通して気付いたという。「薩摩隼人と言われる薩摩の男達は戦国時代の気風を守り続けていたところがあったみたいですが、一方で“泣く”という行為に関しては決して男らしくないことではなかったそうです。何かに感動したり、悔しくて泣くことはある種“美徳のうち”とされていたのではないかと。なので、現代に生きる僕らが思う“男らしさ”よりも“人間くささ”を強調しながら演じるようにしています」(鈴木)


■幕末の空気感は“エイリアンの地球侵略”をイメージ

 当時の価値観や考え方などは過去の文献や資料を読んで学ぶことができるが、例えば幕末の時代に生きる人物の心情を想像しながら演じるのは至難の業。ところが鈴木はこんな面白い想像力を働かせて撮影に挑んでいるという。

 「黒船や外国人に脅かされている状況を、どうしたら現代に生きる僕が実感を持って想像できるか考えてみたんですけど、例えば圧倒的な技術力を持ってエイリアンが地球を侵略しにきたと思えばいいのではないかと(笑)。そういう危機感を想像しながら演じたりしていますよ」

(文/奥村百恵)

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