ひとりっ子少年が愛猫失った悲しみ乗り越え、2年経った今も毎日伝える「ザクロ、今日もありがとう」

1月1日(水)8時40分 オリコン

3才にして愛猫の死の悲しみを乗り越え、今でもザクロの話を頻繁にするというたいくん

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 愛猫と仲睦まじく暮らしているひとりっ子のたいくん(5才)。赤ちゃんの頃から猫と一緒に生活しているのだが、彼の初めての相棒は猫のザクロだった。2年前に死別し、深い悲しみに暮れた。そこから新たな家族コスモスを迎えるには勇気と覚悟が必要だったというが、たいくんのザクロ・コスモスへの思いとは。お母様に聞いた。

■生まれた時から一緒のザクロとの死別「ぼくが大きくなったらロケットに乗って迎えに行く」

——たいくんが生まれる前からザクロを飼っていたのですよね。
はい。私自身2才の頃から猫と暮らしていて、猫との生活の素晴らしさをずっと体感し続けて育ってきているので、これからも一生涯猫と暮らすと思います。ザクロは、元々実家で暮らしていた猫で、結婚を機に私が引き取らせてもらいました。

——ザクロはたいくんとすぐに打ち解けましたか。
たいを生んで病院で5日過ごし、里帰りなどもせずそのまま自宅に戻ったのですが、その日のうちにザクロはたいのそばで眠るようになりました。生後5日からの付き合いです。たいが生まれた時ザクロは9才。若い猫ではなかったので穏やかに過ごしている子でしたが、ここまですんなり受け入れてくれたことには驚きました。

——赤ちゃんの頃からずっと一緒だったザクロが他界したとき、たいくんはどのような様⼦でしたか。
最初はわかっているのかわかっていないのか、それすらも読み取れないような…。泣くこともしなかったけれど、ザクロの亡骸を撫でて、じーっと見つめていました。数日経って、「ザクロは宇宙に行ったんだね」と言ったり「ぼくが大きくなったらロケットに乗ってザクロを迎えに行く」と言ったり。ザクロを想って私が泣いていると「また会えるから大丈夫」と涙を拭ってくれたり、ザクロにお祈りをする、とろうそくを灯して「ザクロがきれいなお花になれますように」と手を合わせたりしてくれました。

——当時3才だったたいくんがお母様を励ましてくれたのですね。
あまり寂しそうには見えなかったけれど、後々コスモスを家族に迎えた頃、コスモスを病院に連れて行かなきゃいけない時、すごく嫌がったことがありました。理由を聞いてみると、「病院に行ったらザクロみたいに帰ってこなくなるでしょ?」と涙を浮かべて言われました。ザクロは最後病院で息を引き取ったので…。この子なりにちゃんとわかっていて、とてもショックを受けていたんだと思います。今でも毎日眠る前に「ザクロ、今日もありがとう」と言って眠りにつきます。

■たいくんの面倒を見てくれた兄ザクロを失った悲しみからの、弟コスモスとの運命の出会い

——深い悲しみを乗り越え、コスモスを新たな家族として迎えたのですね。
しばらくはまた家族として猫を迎える気持ちにはなれないだろうな…と思っていたのですが、猫と関わっていたい、という気持ちが強かったので、以前から興味があった市の動物愛護センターでのミルクボランティアに登録をしました。特にお世話が必要な生まれたばかりの子猫を一時的に自宅で保護するボランティアで、そこで出会ったのがコスモスです。

——コスモスもたいくんとすぐに仲良くなったのでしょうか。
センターの方のお話だと、大体の子は怖がって2、3日はケージから出てこない、なんて聞いていたのに、我が家に来た子はケージに入れると出せ出せと大騒ぎし、家中を探検し、たいの頭によじ登り、服に潜り、出会って2時間後にはたいの足の間で眠っていました。生後8週くらいでセンターにお返しする予定でしたが、まさかこんなに仲良くなってしまうとは思わず、悩みに悩んで、これもきっと運命だとその子を「コスモス」と名付けて家族として迎え入れることにしました。

——お母様と一緒に、たいくんもザクロやコスモスのお世話をしてきたのでしょうか。
どちらかといえばザクロにはお世話をされている方で(笑)、赤ちゃんの時からよくしっぽで寝かしつけてもらったり、遊び相手をしてもらっていました。でもザクロが亡くなる少し前、体調が悪くてご飯が食べられなくなった時に、初めてたい自ら「ザクロのご飯を用意する!」と用意してくれて、少しでもザクロが食べられると嬉しそうにしていました。

——ザクロはたいくんのお兄ちゃんのような存在でもあったのですね。
コスモスに対しては弟のように思っている所もあるみたいで、私が忙しくしている時にコスモスが遊んでほしそうにおもちゃを持ってきたりすると、たいが代わりにボールを投げて遊び相手をしてくれます。

——たいくんとコスモスは日々何をして過ごしていますか。
おもちゃを使って遊んだり、たいが遊んでいるところにコスモスが興味津々でちょっかいを出してきたり。最近はYouTuberごっこをしていて、たいがYouTuberになりきっている横でコスモスは助手役として並んで座っていてくれます(笑)。テレビを見ている時間は自然とソファでくっついていたり、お風呂も一緒に入ります。たいが家にいる間はほとんどの時間を共に過ごしています。

■マイペースな猫から学んだ相手の意志を尊重できるやさしさ「ザクロもいつもそばにいる」

——猫を飼ってよかったと思うことがあれば教えてください。
たいのどんなところが猫を飼っていたことによって形成されているのかはわかりませんが、自分より小さい存在に対して、動物であれ、人であれ、とても優しく接することができ、且つ相手のペースに合わせてあげられる、というのはたいの素晴らしいところだと思っています。

——特に猫はマイペース気質ですものね。
そのおかげか、いい意味で、人は人、僕は僕、という姿勢をすでに持っている。お友達に「〇〇ごっこしようよ」と誘っても、相手が違う遊びをしていれば強要することなく「あぁ今はそういう気分じゃないのねー」と引き下がれるのは、猫との暮らしで培ったものなのかもしれません。

——生活の中で、ザクロやコスモスの意志も尊重してきたからこそなのでしょうね。
そうですね。あと何より良かったな、と思うことは、たいの中の家族、という枠の中に当たり前に動物が含まれていること。以前動物愛護センターに一緒に行った時に、成猫で里親を探している子の張り紙があり、たいに「どうしてこの子はお家がないの?」と聞かれ、「誰かがもう飼えなくなってここに連れてきたのかもね」と話したら「どういうこと?もう飼えないってどうして?家族は一緒にいるでしょ?」と。
たいにとって猫は家族であって、何があっても一緒にいる、ということは当たり前なんだな、とわかった出来事でした。大人になっても動物を虐待したり、無責任な飼い方をするような人にはならない。それだけでも十分に猫と暮らしてきた価値はあると思っています。

——たいくんにとって、ザクロ、コスモスはそれぞれどのような存在だと思われますか。
ザクロもコスモスもたいにとって家族であって特別な存在、ということを本人が意識しているわけでもないと思います。当たり前に一緒にいて、一緒に眠って、遊んで、思いやって、大切にする。パパやママと同じように、大好きな家族。
ザクロが亡くなった後も、たいは頻繁にザクロの話をするし、ザクロの匂いや手触りを思い出しています。実態はそばにいないけれど、心で思い出せばいつでもそばにいる。だから亡くなる前も後も、たいにとってはあまり変わらないのかもしれない、そんな風に感じることもあります。いつだって、どうなったって、そばにいてもいなくても、大切で大好きな家族なんだと思います。


 ザクロの死を乗り越え、コスモスとの日常を通して、人一倍思いやり・強さ・やさしさを身につけたたいくん。子供が幼い頃からペットを飼うことに不安視する声も少なくないが、自身も猫と共に成長してきたお母様は、もちろん衛生面に注意を払いながら、それ以上の意義を日々感じている。

 書籍化されたたいくんとザクロの写真集には、「あたたかい気持ちになった」「泣けた」「愛猫をもっと大切にしたいと思えた」などの声が多く寄せられたという。ザクロとコスモスにより培われたたいくんの深いやさしさは、今日も世界中に伝染している。

オリコン

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