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1979年『きょうの料理』小林カツ代さんの時短料理が大反響

NEWSポストセブン1月1日(日)16時0分
画像:『きょうの料理』1980年代の放送を振り返る(番組HPより)
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『きょうの料理』1980年代の放送を振り返る(番組HPより)

 料理番組『きょうの料理』(NHK)が2016年11月に放送60年目に突入した。かつての日本の食卓はどのようだったのか。家族が集まる年末年始に、時代とともに移り変わるわが家の食卓の昔と今を考えてみたい。


 ここでは、1980年〜現在を振り返ってみよう。1980年代に入ると「料理は女性が作るもの」というそれまでの固定観念が大きく変化し始める。


 賄まかないつきの下宿が少なくなり、ひとり暮らしの男性は外食に頼るか自分で料理を作るしかなくなった。既婚男性でも、子供の学校などの都合で家族を伴わず単身赴任する機会が増えるなど、“男の料理”の需要が高まっていた。


『きょうの料理』に“男の料理”が誕生したのは、1983年。男女雇用機会均等法が制定される2年前のことだ。1979年から現在まで『きょうの料理』の番組制作に関わっている、現在フリーディレクターの河村明子さんが語る。


「番組で男の料理をタイトルに掲げることには、当初、スタッフの間でも賛否がありました。世の中には“男子厨房に入らず”という雰囲気がまだまだあったので。でも、実際に放送してみると、好意的な意見ばかりでした」


 ほうれん草のおひたしやおにぎりといった、料理初心者の男性でも簡単に作れるメニューが人気を得た。一方、雑誌などでは趣味として料理を楽しむ男性のためのグルメ企画も増えていく。


 それと同時に、女性の料理に対する考え方も変わっていく。共働き夫婦がさらに増加し、料理をする男性が増えてきたとはいえ、台所の主役はまだまだ女性。彼女たちは忙しく働きながらも、「手抜き料理」に対する後ろめたさが残っていた。


「そんななかで登場したのが、料理研究家の小林カツ代さん(享年76)でした。『きょうの料理』への初登場は1979年でしたが、ものすごい反響でしたね」


 と河村さんは振り返る。「これでいいの」「この方が楽よ」という小林さんの“時短料理”は革命的で、多忙な女性たちの大きな救いとなった。


「例えば、かたまり肉を煮込む時は、最初に表面を焼き付けて、肉汁を閉じ込めてから煮込み、アクが浮いてきたら丁寧にすくうというのがそれまでの常識。


 でも小林さんは、肉をフライパンで焼かずに、ぐらぐら煮立ったお湯にさっとくぐらせただけで、ハイ、終わり。“このほうがアクも出ないわよ”って。たしかに楽なんです(笑い)」(河村さん)



 昔と違ってアクの減ったごぼうは、酢水にさらす手間を省く。干ししいたけも水でゆっくり戻さずに、砂糖を少々入れてレンジでチン。


 普通の主婦だった小林さんの「今、乗り越えられればそれでいいんです」という言葉と、ちゃっちゃと料理を作っていく姿に、多くの女性が勇気づけられた。


「肉じゃががフライパンでできちゃったり、本当に時間をかけずにできる料理ばかり。カツ代さんを見て“無理して手間をかけなくてもいいんだ”“ラクにやるは賢いことなんだ”って思えるようになりました」(52才女性)


 平成の世になり、バブルが崩壊すると、外食を控える人が増え、家庭料理への回帰が進んだ。しかし、向かったのは「手作り」ではなく、冷凍食品やスーパーで買ってきたお総菜を食卓に並べるだけの“中食”だった。


 家族が一緒に食卓を囲まずにそれぞれ好きな時間にバラバラに食事をとる家庭が増え、共働きの両親の帰りが遅いために子供がひとりでご飯を食べる“孤食”も問題になった。


 しかし——そうした“料理離れ”は今も変わっていない。外食ではワンコインで食べられるファストフード店があふれているし、デパ地下に行けば、味もおいしくて栄養バランスも考えられた総菜がいくらでも売られ、“孤食”の傾向も一層進んでいる。


 そんな時代だからこそ、「手作りすることの良さを伝えたい」と、『きょうの料理』のチーフプロデューサー・大野敏明さんは語る。


「食べてもらう家族のために、その日の健康状態でちょっと味の加減をしたり、少し自分なりのアレンジをして愛情を込めた工夫をしたり。料理すること自体がクリエーティブで、すごく楽しいってこともある。そうしたことができるのが料理の良さだと思うんです」


『きょうの料理』にも出演する料理愛好家の平野レミさんは、テレビで数々のユニークな料理や手軽な調理法を伝えている。それは料理の楽しさを伝え、実際に作ってほしいからだ。


「今、出来合いのものばかりを買っているお母さんが増えているけれど、それじゃ母親の愛情ってなかなか伝わらないわよね。


 私が子供の頃は母親がぜんぶ作ってくれていて、朝食の準備でかつおぶしを削る音が目覚まし代わりだったぐらい。味だけじゃなくて、母親が作る料理にはそうした記憶が刻まれている。大人になったときに思い出すおふくろの味が、レトルトの“袋の味”になっちゃったら悲しいでしょ」(レミさん)


※女性セブン2017年1月5・12日号

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データ提供元:アニメキャラクター事典「キャラペディア