マレーを欠いたイギリスは総力戦、窮地を救うのは“錦織に勝った男” 【ATPカップ】

1月3日(金)15時30分 AbemaTIMES

 1月3日に開幕する『ATPカップ』はATP(男子プロテニス協会)が主催する国別対抗戦。出場24カ国のトッププレイヤーが真夏のオーストラリアに集結し、シドニー、ブリスベン、パースの3カ所を舞台に6グループに分かれて10日間に渡る熱戦を繰り広げる。

 グループCの展望を探っていこう。グループCはベルギー、イギリス、ブルガリア、モルドバの4カ国で構成されている。今大会の6グループの中で唯一、すべてヨーロッパの国で固まったグループとなった。ベルギーはチーム戦に強く、出場選手の国別対抗戦でのシングルス勝率がなんと7割を超えている。選手兼キャプテンでチームを引っ張るブルガリアのディミトロフ、国別対抗戦初の大舞台となり、失うものが無いモルドバと面白いメンバーが揃った。

 また、大会前になりイギリスに激震が走った。「ビッグ4」の一角でグランドスラム3勝、オリンピック金メダル2個のアンディー・マレーがけがのため欠場を発表した。これでイギリスは精神的支柱を失うことになってしまった。2015年のデビスカップで優勝経験があるイギリスだが、この時に勝利した12試合のうち、なんとシングルス8試合、ダブルス3試合の計11試合にマレーが出場していた。

 こう見ると、イギリスはマレーのワンマンチームと思われるかもしれないが、そうではない。ここにきて地力が一気に上がってきた。その証拠に、2019年のデビスカップファイナルでは、マレーのシングルスでの勝利はわずか1つ。他の選手の力でベスト4へ進出している。準決勝も優勝したスペインに1−2と惜敗しただけだから、次に狙うのはもちろん優勝のみだ。

 イギリスのマレーはアンディーだけではない。アンディーのお兄さん、ジェイミー・マレーはダブルスのスペシャリストで、世界1位の経験もある。左利きを活かしたプレーに加えて特徴的なフォームで相手を惑わせる。2019年のデビスカップファイナルで主力として戦い、ベスト4進出に貢献したダニエル・エバンズも侮れない。過去にはグランドスラムで錦織圭に勝利した経験もある。マレーの代わりに登録されたジェームズ・ワードは、2015年デビスカップで唯一マレーが絡まなかった勝利を生んだ張本人だ。5時間近い死闘を制して番狂わせを起こしていて、勝負強さもある。

 キャプテンのティム・ヘンマンはかつてのイギリステニス界のレジェンド。ウィンブルドンの会場には、彼の名前を取った丘「ヘンマン・ヒル」が存在するほどで、ベンチから心強いサポートが選手に送られる。

 2015年の世界一とは異なる形で、イギリスが総力戦での優勝を目指す。まさに「ONE TEAM」での戴冠なるか。

文/今田望未(テニスライター)

【中継映像】ATPカップ2020「ブルガリア vs イギリス」
1月3日15時30分から放送

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