名古屋の女の子は可愛い。本気すぎるご当地マンガ 安藤正基『八十亀ちゃんかんさつにっき』

1月4日(水)11時0分 おたぽる

『八十亀ちゃんかんさつにっき (1)』一迅社

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 ご当地ものマンガというのも随分と増えましたが、この安藤正基『八十亀ちゃんかんさつにっき』(一迅社)は、レベルが違う。何がすごいって、ネタが「こんなに無駄遣いしなくても……」と思うほどに、出し惜しみなく放出されるのです。

 この作品で扱う、ご当地は名古屋。ちなみに、表紙では、タイトルよりも太いオビに書かれた「二度と訪れたくない都市No.1が名古屋だって!?」という文字のほうが大きいために、パッと見でこちらがタイトルと思ってしまうほど名古屋アピールが華々しいです。

 ちなみに、この作品は安藤氏の初単行本。SNSで息抜きに挙げていたら単行本になってしまったというわけで、本人もビックリしているみたいです。

 ちなみに、安藤氏は名古屋生まれで名古屋造形大学卒という生粋の名古屋人だそうなので、ネタが豊富なのは当然。それでも、ここまでやるかというくらいにネタをぶっこんで来るわけで、名古屋人は「その通り」と納得しながら読めますし、非名古屋人は知らず知らずのうちに名古屋に詳しくなっていくでしょう。

 物語は、東京から名古屋に引っ越してきた主人公・陣界人の視点で4コマ形式で進んでいきます。この陣クンがネコみたいな名古屋弁丸出しの女子高生・八十亀最中とからむ中で、名古屋の様々な、ご当地ネタを知っていくという形式です。

 では、そんな作品の何が凄いかといえば、きちんと解説がついていることです。解説といっても、コマの欄外に説明が書いてあるとかでありません。1ページに1つの四コマに加えて、そのご当地ネタの意味を解説するカコミがあるのです。つまり、情報量が極めて豊富なのであります。

 なので、読んでいるうちに、どんどん名古屋に詳しくなっていきます。例えば「小倉トーストの発祥は、大正10年頃に満つ葉(みつば)という喫茶店とされている」とか、名古屋人でも知らないんじゃないかと思うようなネタまで仕込んでくるのです。

 さらには、名古屋のランドマーク「ナナちゃん」のバストは「2メートル7センチ」。はたまた、最近は東京にも出店してますが、名古屋における「コメ兵」の存在感までをも知ることができます。

 正直なところ、筆者は名古屋が二度と訪れたくない都市No.1とは、まったく思いません。

 その独特の食い物は美味いし風俗はレベルが高い。あと、大須は秋葉原と原宿と下北沢がコンパクトに合体したみたいな街なので、極めて買い物に便利です。お隣の三重県は、二度三度訪れる用事を思いつかない地域(とりわけ、津のあたり)なんですが、それに比べると未知なるゾーンをたくさん持つ、ワンダーランドだと思うわけです。

 とはいえ、そんな名古屋も愛知万博の頃にブームになって以降は、あまり注目されることもありません。この作品によって、名古屋が再び注目を集めるとよいなとも考えております。

 ちなみに、名古屋は仙台と並んでブスの多い都市とも喧伝されていますが、筆者の視点では不思議なサブカル女が多い印象です、ハイ。
(文=大居候)

おたぽる

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