注目ワード東方神起・チャンミン 東方神起・チャンミン マクドナルド・クーポン 清原和博・ひと言 中国・メディア 2017夏・ソフトモヒカン

BIGLOBEトップBIGLOBEニュース

石田衣良氏 日本にも「物乞いする子ども」が出現すると危惧

NEWSポストセブン1月4日(土)7時0分
画像:正義が恐怖の的になっている、と石田衣良氏
写真を拡大
正義が恐怖の的になっている、と石田衣良氏

 NEWSポストセブンの年始恒例企画、直木賞作家石田衣良氏へのインタビューをお届けする。「2013年、世界は日本化した」。(取材・構成=フリーライター神田憲行)


 * * *

 2013年は世界中が「日本化」して苦しくなったと感じました。「日本化」というのは、低成長、デフレ、格差、国の債務の大膨張の4点セットですね。ダメになるときはみんな同じ経路をたどる。景気が悪くなって中間層が削られて下にどんどん落ちていって、権利とか頭、アイデアで稼げる人が安い労働力を使ってどんどん収益を上げていくというのが全世界の共通パターンです。


 日本ではそれを「格差社会」と呼んでいますが、去年、フランスのリヨンでブックフェスティバルに参加して驚くような経験をしました。向こうのジャーナリストにインタビューを受けていて「格差社会」と私が言うと、現地のフランス人通訳が「訳せない」というのです。「ピラミッド型社会でいいですか?」と言われました。リヨン滞在中、あちことで子どもの物乞いをみました。先進国にそんな人たちがいることも衝撃的で、もう「格差」というのはフランスでは当たり前だったんですね。アメリカや日本のようにぶ厚い中間層がいてみんな自由で、という感じではなかったんだな。


 格差社会の嫌なところは、ヘイトスピーチのような民族主義が頭をもたげてくるところです。これは生活保護バッシングと同根だと思います。


 いま日本人の中で正義感がものすごく敏感なものになっている。自分は辛い苦しい生活だけど「正義」を貫いて生きている。そこにちょっと豊かだったり不正義が社会にあると、猛烈な嫉妬心で叩きまくる。今の若者は非正規労働者が多い。バイトして生活していたら、憎しみがたまるのも仕方ないんですよね。自分たちのアガリをかすめて良い暮らしをしている奴らがいるわけですから。正社員でも若い人はどこでも死ぬほど働かされますから、彼らも怒りがたまっていく。いまいちばん怖いのは「正義」ですよ。今の社会の恐怖の的は「正義」ですね。


 自分を相対化してみる目も、なかなか育ちにくい。みのもんたさんの問題もそうなんですよ。バッシングを始めると集団で歯止めがきかない、思考停止してしまうところが私たち日本人の中にすごくあると思うんです。あの流れのなかで「そこまで叩くこともないんじゃない?」とひとりも言えない。みんな正義とか世の中の暴風雨のなかには立ち向かえない。今の日本ではある種引いた目だったり、世の中を相対化したり、時代性をもって見る目がもう機能していないなというのが、実感です。今の社会は次から次へとターゲットを探しているからそれに当たってしまうとどうしようもない。


 社会に恭順の意を示すかどうか。いまだに世間が王様なんです。なんの罪もなくて裁かれるのが日本なんです。いまだに法の前に徳がある。その徳っていうのがすごくいい加減なんだよなあ。



 ヘイトスピーチみたいなのは日本だけじゃなくて、どこの国でも出てきているんですね。これからもう一段階景気が悪くなってくると、民族主義者、伝統主義者が政治の世界に入ってきますから、どうなりますかね。まるで100年前に様変わりした気がします。帝政ドイツが経済的に大成長してヨーロッパの序列を揺るがすようになる。それで第一次世界対戦になるんですが、支配体制の違う新興国・中国が出てくるということと似ている。


 中国が戦うとなると、一人でやることになるから、周りがみんな敵になる中でひとりで戦争始めるほどバカじゃないと思うんですよ。ただ日本が戦争しないかってというと、それもわかんないなあ。ヘイトスピーチみたいな21世紀の文明国ではもうないよねということが平気で起きてますから、先祖返りする可能性も捨てきれないんだよなあ。


 今の日本人は疲れすぎていて、景気が良ければあとはなんでもいいよという気分なんです。ヘイトスピーチは怖いんですけれど、それよりもっと中国・韓国への恐怖感と嫌悪感があるので……。ただ2013年はアベノミクスの「陽の部分」で来年はどうなるかわからないですね。アベノミクスで上はどんどんよくなるけれど、真ん中から下の人には回ってこない。正社員の給料は上がってもアルバイトの時給は上がらない。本当はこんな急激な円安は本当はアメリカは絶対に認めるはずがなかったんですけれど、中国が怖いし、日本の国力を上げるために円安を認めるよと容認してくれた。ある意味で「中国バネ」が効いているわけで、アベノミクスは運が良かった。


 フランスのリヨンでは物乞いする子どもが多くて辛かった。でも日本もあと何年かするとそうなるだろうと思います。(談)

NEWSポストセブン

google+で共有する

はてなブックマークで保存する

Pocketで保存する

Evernoteで保存する

NEWSポストセブン

最新トピックス

芸能トピックス

芸能写真ニュース

旬なニュースを配信中 フォローしてね!

注目ワード

話題の投稿画像

ページ設定

「石田衣良」「子ども」「直木賞」「作家」の関連トピックス

注目ニュース
続々出演取り止め!宮迫博之に残された道は「自宅謹慎」 まいじつ8月21日(月)19時1分
(C)まいじつ『週刊文春』誌上でふたりの女性との不倫疑惑が報じられ、出演していた保険会社のCMがホームページから削除された上に「違約金10…[ 記事全文 ]
上原多香子の“衝撃スキャンダル”で「想定外の収入」を得た人たちとは アサ芸プラス8月21日(月)17時59分
夫の遺族が公開した遺書により、芸能活動継続の危機に瀕している元SPEEDの上原多香子。[ 記事全文 ]
NGT48北原里英、グループ卒業を発表 モデルプレス8月21日(月)19時19分
【北原里英/モデルプレス=8月21日】NGT48の北原里英が21日、自身のTwitterを更新しグループ卒業を発表した。[ 記事全文 ]
読売1面〈首相「3選望まず」6割今の総裁任期まで〉の衝撃 NEWSポストセブン8月21日(月)7時0分
2018年9月の自民党総裁選で3選を果たし、2020年に自らの政権下で新憲法施行を果たすことは、安倍晋三首相の宿願だった。[ 記事全文 ]
村田沙耶香インタビュー「バイトは週3日、週末はダメ人間です」 #2 文春オンライン8月21日(月)17時0分
(#1より続く)芥川賞作家との出会い——再び小説が書けるようになったきっかけは?©文藝春秋村田大学2年生の時に本屋で「小説の書き方」が分か…[ 記事全文 ]

本サイトのニュースの見出しおよび記事内容、およびリンク先の記事内容は、各記事提供社からの情報に基づくものでビッグローブの見解を表すものではありません。

ビッグローブは、本サイトの記事を含む内容についてその正確性を含め一切保証するものではありません。本サイトのデータおよび記載内容のご利用は、全てお客様の責任において行ってください。

ビッグローブは、本サイトの記事を含む内容によってお客様やその他の第三者に生じた損害その他不利益については一切責任を負いません。

データ提供元:アニメキャラクター事典「キャラペディア