待ち遠しい!2021年公開“予定”のハリウッド大作と必見俳優たち
2021年1月5日(火)14時0分 シネマカフェ
今回挙げた作品はあくまでも公開予定であり、この通りにはいかない可能性は十分にあるが、それでも映画ファンが楽しみにしている作品と、スクリーンで新しく出会うかもしれない注目俳優たちをピックアップ。力強い女性たちやアジア系などの活躍がひと際目を引く。
●『キングスマン:ファースト・エージェント』3月12日公開
“キングスマン”誕生の秘話が明かされるという本作では、英国貴族のオックスフォード公とその息子コンラッドが中心人物となるが、コンラッドを演じるのがハリス・ディキンソン。
サンダンス映画祭審査員特別賞、ベルリン国際映画祭銀熊賞の注目作『Never Rarely Sometimes Always』(原題)、エリザ・ヒットマン監督の2作目『ブルックリンの片隅で』の好演を見せ、グザヴィエ・ドランの目にとまり『マティアス&マキシム』にも出演している。
また、『キャプテン・マーベル』などで知られる実力派ジャイモン・フンスー、『ヘンゼル&グレーテル』『ビザンチウム』のジェマ・アータートンの活躍にも密かに期待している。
●『モービウス』全米3月19日/日本は2021年公開(以下、同)
12月の東京コミコンに寄せたVTR映像で、主演のジャレッド・レトが「ここから繫がっていくユニバースでモービウスの存在は特別」と語っていた。ソニー独自のマーベル・ユニバース作品で、トム・ホランドの『スパイダーマン』シリーズと世界観が繋がっているらしい。
血液の病気を患うモービウスの恋人で、生化学者のマーティン・バンクロフト役を演じるのが、『6アンダーグラウンド』『パシフィック・リム:アップライジング』などのアドリア・アルホナ。
彼女は「マンダロリアン」に続く「スター・ウォーズ」実写ドラマシリーズで、ディエゴ・ルナ演じる『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のキャシアン・アンドーを主人公にした「Andor」(原題)にも参加!
●『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』全米4月2日/2021年公開
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を卒業する本作。脚本にフィービー・ウォーラー=ブリッジを迎え入れただけあり、レア・セドゥ、ナオミ・ハリスら女性たちの活躍が期待できるが、気になるのは新キャストの2人。
ボンドと同じコードネーム“00(ダブルオー)”を持つというエージェント、ノーミ役には『キャプテン・マーベル』のラシャーナ・リンチ、ボンドをサポートする(?)パロマ役に『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のアナ・デ・アルマス。彼女たちのアクションやドラマもまたカギとなる、はず!?
●『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』全米4月23日/2021年公開
エミリー・ブラント&ジョン・クラシンスキーが演じた夫婦の子どもたち、前作でブレイクしたミリセント・シモンズと『フォードvsフェラーリ』『ハニーボーイ』で注目のノア・ジュプの存在感がますます増していきそう。
赤ん坊を抱えた一家が出会う相手には、キリアン・マーフィやジャイモン・フンスー(ここにも!)という信頼の顔ぶれだ。
●『ブラック・ウィドウ』4月29日公開
『アベンジャーズ/エンドゲーム』から2年ぶりに公開されるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の劇場公開最新作。時系列的には『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の間に当たる。
何と言っても、スカーレット・ヨハンソン演じるナターシャ・ロマノフの“妹”エレーナを演じるフローレンス・ピューの活躍が楽しみ。『ミッドサマー』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で知られるフローレンスは、「Disney+(ディズニープラス)」で2021年配信予定のジェレミー・レナー主演「ホークアイ」(原題)にもエレーナ役で登場する。
もしかして2代目ブラック・ウィドウになる!? 劇場映画とディズニープラス オリジナルシリーズの融合は今年の楽しみの1つとなりそう。
●『フリー・ガイ』5月21日公開
当初の2020年8月から公開がずれ込んだが、ついに公開日が決定。注目はガイ役ライアン・レイノルズが出会う女性で、ビデオゲームの中ではモロトフ・ガール、現実世界ではミリーを演じているジョディ・カマー。
海外ドラマ「キリング・イヴ/Killing Eve」で知られるジョディは、同作のヤバい暗殺者ヴィラネル並にタフ。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のスティーブことジョー・キーリーとの共演も見られる。ちなみに、ジョー主演のジェットコースタースリラー『スプリー』が4月23日に公開。
●『ゴジラ VS. コング/GODZILLA VS. KONG』(原題)全米5月21日/2021年公開
『ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』がクロスオーバー。ミリー・ボビー・ブラウンらとともに、ゴジラが生まれた日本からは小栗旬が参加。
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』などに出演し、ティモシーの交際相手とされるメキシコ出身のエイザ・ゴンザレス、「アトランタ」『ビール・ストリートの恋人たち』のブライアン・タイリー・ヘンリー、さらにアレクサンダー・スカルスガルドも出演する。
●『クルエラ/Cruella』(原題)5月28日公開
『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンが、ディズニーの人気アニメーション映画『101匹わんちゃん』に登場するクルエラ・ド・ヴィルを演じる実写映画。
彼女の手下に『リチャード・ジュエル』のポール・ウォルター・ハウザー、『イエスタデイ』のジョエル・フライ。さらに新感覚スリラー『リトル・ジョー』でカンヌ国際映画祭女優賞に輝いたエミリー・ビーチャム、Netflixオリジナルシリーズ「Giri/Haji」にも出演したロンドンを拠点にする日本俳優安部春香(アベ・ハルカ)も出演。ただし、配信公開となる可能性も報じられている。
●『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』全米5月28日/2021年公開
お馴染みのシリーズ9作目。本国のポスターにはヴィン・ディーゼルやミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソンらとともにハン役のサン・カン、そしてナタリー・エマニュエルの姿も。「ゲーム・オブ・スローンズ」第3章〜最終章まで出演していた彼女は、天才ハッカーのラムジー役で『SKY MISSION』『ICE BREAK』と出演。本作ではシャーリーズ・セロン演じるサイファーとハッキングで再バトルするかも?
また、「Giri/Haji」に出演し、日本のガールズグループ「FAKY」のメンバーとして活動経験もあるニュージーランド出身の澤井杏奈(アンナ・サワイ)も出演している。
●『ゴーストバスターズ/アフターライフ』全米6月11日/2021年公開
『アントマン』シリーズのポール・ラッドに、クリス・エヴァンス主演『gifted/ギフテッド』やブリー・ラーソンの『キャプテン・マーベル』などのマッケナ・グレイスがダークな髪色と眼鏡姿でまるで別人のよう。
その兄を演じるのは「ストレンジャー・シングス 未知の世界」『IT/イット』シリーズのフィン・ヴォルフハルトとあって期待値が高い人も多いのでは?
●『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ/Venom:Let There Be Carnage』全米6月25日/2021年公開
前作にちらっと登場した最凶ヴィラン、カーネイジこと殺人鬼キャサディを『ゾンビランド』『スリー・ビルボード』のウディ・ハレルソンが演じる。さらに彼と関わりのある女性のヴィラン、シュリーク役を『ムーンライト』や『007』マネーペニー役のナオミ・ハリスが演じるとか…。『ヴェノム』の女性脚本家ケリー・マーセルが引き続き手がける。
トム・ホランドのスパイダーマンがカメオ出演するうわさもあるが、『スパイダーマン』シリーズ第3弾は全米公開は12月17日を予定。
●『トップガン マーヴェリック』全米7月2日/2021年公開
およそ35年ぶりに、“マーヴェリック”として大空を飛ぶトム・クルーズ。若き世代のパイロットには『セッション』マイルズ・テラーや『ドリーム』グレン・パウエル、「グッド・プレイス」ジェイソン役のマニー・ハシントほか、唯一の女性パイロット、フェニックス役として「グッド・コップ」「シカゴ・ジャスティス」のモニカ・バルバロも!
トムが起用する女優は軒並みブレイクしており、モニカはアーノルド・シュワルツェネッガーが出演するスパイ・アドベンチャーTVシリーズにも娘役で出演すると伝えられている。
●『シャンチー・アンド・レジェンド・オブ・テンリングス/Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』(原題)7月9日公開
MCU初のアジア系ヒーローを描く本作には、主人公の“マスター・オブ・カンフー”シャンチー役にTVで活躍してきたシム・リウが大抜擢。オークワフィナ、ミシェル・ヨーらも勢ぞろいする中、「テンリングス」のボス・マンダリンを演じる『レッドクリフ』や『グランド・マスター』『インファナル・アフェア』シリーズのトニー・レオンの存在感に期待。
●『キャンディマン/Candyman』(原題)全米8月27日
『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピールがプロデュース、『ヘヴィ・ドライヴ』と本作に続いて『キャプテン・マーベル2』(原題)監督にも起用されたニア・ダコスタがメガホン。
『アクアマン』や「ウォッチメン」、『シカゴ7裁判』も記憶に新しいヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世が主演、「ワンダヴィジョン」でモニカ・ランボーを演じるテヨナ・パリスらが出演する。
●『ナイル殺人事件』全米9月17日/2021年公開
スター俳優が集結する中、ガル・ガドット演じる大富豪リネットの親友にして、アーミー・ハマー演じるサイモンの元恋人というジャクリーン役を演じるのはNetflixシリーズ「セックス・エデュケーション」のエマ・マッキー。また、『ブラックパンサー』シュリ役で知られるレティーシャ・ライトや、「ゲーム・オブ・スローンズ」のローズ・レスリーらも出演する。
●『DUNE/デューン 砂の惑星』全米10月1日
ティモシー・シャラメにゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ジョシュ・ブローリン、ステラン・スカルスガルド、ジェイソン・モモア、ハビエル・バルデム、シャーロット・ランプリング…とにかく主役級キャストが大渋滞。
その中に『クー嶺街少年殺人事件』『レッドクリフ』『Mr.Long ミスター・ロン』などで知られ、富司純子×シム・ウンギョン『椿の庭』にも出演する台湾出身チャン・チェンがいるのも嬉しい。
●『エターナルズ/Eternals』(原題)10月29日公開
監督は『ノマドランド』のクロエ・ジャオ。アンジェリーナ・ジョリーに、「シリコンバレー」から肉体改造を行ったパキスタン出身クメイル・ナンジアニや、メキシコ出身のサルマ・ハエックほか、韓国から『新感染 ファイナル・エクスプレス』『悪人伝』のマ・ドンソクも参加するという多様性が話題の本作。
「ゲーム・オブ・スローンズ」からリチャード・マッデンとキット・ハリントンが参加する点でもファンダムは湧いている。若きクセ者俳優として知られる『ダンケルク』『聖なる鹿殺し』『The Batman』(原題)のバリー・コーガンにも注目。
●『ミッション:インポッシブル7/Mission: Impossible 7』(原題)全米11月19日
トムが、コロナ禍の撮影基準を守らなかったスタッフを叱責した様子が伝えられた本作。この状況下で世界的アクション大作を製作する難しさを思わずにはいられない。
キャストには本シリーズを機にブレイクしたイルサ役のレベッカ・ファーガソン、前作から続投するホワイト・ウィドウことヴァネッサ・カービーに加え、MCUのキャプテン・アメリカの“想い人”ペギー・カーター役で知られるヘイリー・アトウェル、同じく『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のマンティス役ポム・クレメンティエフと身震いするほどの豪華女性陣が集結している。
●『ウエスト・サイド・ストーリー/West Side Story』(原題)12月10日公開
公開を約1年後ろ倒しにしたスティーヴン・スピルバーグ監督によるリメイク・ミュージカル。トニー役にはアンセル・エルゴート。マリア役には3万人の中から選ばれた映画初出演の新星、コロンビア系アメリカ人レイチェル・ゼグラー。彼女のYouTubeチャンネルではその伸びやかな歌声を聴くことができる。
さらに、トニー賞ノミネート経験もあるNetflix映画『ザ・プロム』のアリアナ・デボーズ、SiaのMV「シャンデリア」などのダンサーで女優のマディー・ジーグラーなど実力者が揃う。
●『ザ・フレンチ・ディスパッチ/The French Dispatch』(原題)2021年公開
ウェス・アンダーソン監督ファミリーともいうべき、ビル・マーレイやティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド、シアーシャ・ローナン、トニー・レヴォロリらとともに、ティモシー・シャラメやベニチオ・デル・トロが初参加。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』「このサイテーな世界の終わり」アレックス・ロウザーや『パピチャ 未来へのランウェイ』のリナ・クードリといった新鋭たちにも期待したい。