坂上忍はいつから「ブス差別」を封印? 昔は「ブスは景色が汚れる」のキチク発言、飲酒当て逃げ事故も

1月5日(木)11時30分 LITERA

『スジ論』(新潮社)

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『バイキング』(フジテレビ)をはじめ、週に10本近くもレギュラーを抱える坂上忍。この年末年始も出ずっぱりで、MCとして常連コメンテーターたちをしたがえ、事件や社会問題、芸能ゴシップについて切り込む特番が毎日のように放送され、坂上の発言が連日、ネットニュースで話題になっている。


 しかし、その様子を見ていると、売れっ子ぶりとは裏腹に、発言内容がどんどんつまらなくなっている。不祥事を起こしたタレントには「信頼を裏切ったんだから、非難されて当たり前」、逮捕された有名人には「大丈夫なの、この人」「甘えてるんだよ」と罵倒し、医療大麻が欧米で認められている話が出てきても、「とにかく日本じゃ違法なんだから」と議論そのものにふたをしてしまう。過激な発言をしているように見えて、世間の常識をなぞっているだけなのだ。


 最近、出版したエッセイ集『スジ論』(新潮社)でも同様だ。挨拶の声が小さい若手社員に激怒し、先輩からの無茶な飲みの誘いに乗ろうという意欲のない若手俳優にだらしない、と叱咤する。さらには、こんなもっともらしい説教まで書いている。


〈連載の仕事を引き受ける。原稿には〆切が付き物だ。内容は度外視して、まずは〆切を守ることから始めるのがスジである。それがあった上でのクオリティの濃淡であり、それ等を乗り越えてはじめて、信用の入り口に辿り着けるのではないか?〉


 うーん、なんというもっともすぎる発言。でも、ちょっと待ってほしい。坂上忍ってそもそも、他人にそんなエラソーに「常識」を説教できるような人間なのか。坂上自体、彼が説教しているようなルール違反や、周りの信頼を裏切るような無責任な行動をさんざん繰り返してきた人間ではなかったか。


 たとえば、有名なのが、1995年に飲酒当て逃げ事件で逮捕された一件だ。坂上はこのとき、友人の俳優宅でのパーティで酔っ払っていたにもかかわらず、当時、噂になっていた女優の山本未来と車で帰宅。途中で道路脇の電柱に激突し、電柱を根元から折ってしまうという交通事故を起こした。


 しかも、坂上は大破した車に再び乗り込んで逃走を図り、パトカーと20分間にわたってカーチェイスを繰り広げ、酒気帯び運転で警視庁北沢警察署に現行犯逮捕されたのだ。


 これなど、まさに坂上がいま、『バイキング』で「自覚がない」などと説教している事件そのものだろう。


 また、坂上はかつてキチク雑誌時代の「BUBKA」(コアマガジン、現在は白夜書房刊)での連載エッセイ「ギャンブル、女に仕事 漢の徒然記 坂上忍ろくでなし日記」で、こんなエピソードを書いている。


〈大の酒好きギャンブル好きで、稼いだ金の大半を酒とギャンブルに注ぎ込んでいました。注ぎ込む額も半端ではなく、あったらあっただけ使う、まさにろくでなしでした。時に仕事に行くと言って家を出、何故か仕事場とは逆方向の多摩川競艇場へ赴き有り金をはたいていると、場内アナウンスで母親から本名で呼び出され、仕事場に強制送還〉(「BUBKA」2007年4月号)


 彼のギャンブル好きはよく知られた話で、いまでも時折テレビで発言することはあるが、前述の逸話から察しのつく通り、「ギャンブル好き」というよりも、「ギャンブル狂い」といったほうが近い。


 さらに、ひどかったのが、例の「ブス攻撃」だ。もともと彼が再ブレイクしたきっかけは、12年に『笑っていいとも!』(フジテレビ)で「ブスは嫌い」と発言し、毒舌キャラとして注目されたことだった。


 しかし、再ブレイク前の時期に発したブス攻撃は、『笑っていいとも!』での発言とは比べ物にならないほどひどいもの。たとえば、「CIRCUS」(KKベストセラーズ)06年8月号のインタビューに彼はこう答えている。


「ホント、ブスは嫌いですね。同じ空気吸ってるだけでイヤ。この前、親友の結婚式でサイパン行った時に、飲み会で目の前にブス3人組が座ったんですよ。「景色が汚れるから帰れ」って言いましたもん。10分くらい我慢してから言ったんですけど、涙目にはなったものの帰らないんで、頭きて最終的に僕が帰りましたよ。そのブスのひとりがシャネル着てたっていうのが、僕の怒りを助長しましたね。ただのブスもイヤだけど、シャネル着たブスは僕本当にダメ」


 さらにこう畳み掛ける。


「まあ、つまんない美人と面白いブスがいたとして、どっちがいいかといえば、前者はセックスの対象にはなるな。つき合いはしないけど。後者はどっちもないな。つき合うのはもちろん、セックスだってイヤ。なぜならブスだから」


 もはやギャグでもなんでもなく、嫌な気持ちにしかならない差別発言そのものだが、驚いたのはその坂上がMCをつとめる今年1月3日放送の『好きか嫌いか言う時間 新春から超々々大激論SP』(TBS)だった。そのなかに「顔面格差社会をぶった斬る!」というコーナーがあったのだが、過去の「ブス嫌い」発言は申し訳程度に紹介されたものの、坂上は一切、「ブス」を攻撃するような言葉を口にしなかったのだ。


 それどころか、容姿のせいで悲惨な目にあったエピソードを語る女性に「それはひどいよ」と同情したり、「なんか(外見以外の)武器もってないとつまんないよね」と、正論を口にし続けた。


 いったい坂上はいつのまに「ブス差別」を封印し、こんなに真っ当になったのだろう。MCで売れっ子になるうちに、社会的責任を自覚するようになって、改心したのだろうか。それなら文句はないが、過去のひどすぎる言動を見ていると、どうもそうは思えない。それどころか、いまの"まっとう説教オヤジ"キャラは、お茶の間受けを意識しただけの「身すぎ世すぎ」という気もしないではないのだが......。
(本田コッペ)


LITERA

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