平田良介の成長なくしてドラゴンズの未来はない

1月6日(土)11時0分 文春オンライン

 もぉーいーくつ寝ると、なんて歌えば、何寝言言ってるんだい? 年が明けたばかりだろ! とお叱りを受けそうですが、いやいや決して間違ってはおりません。プロ野球人、そしてそのファンとすれば2月1日キャンプインがお正月。いよいよ2018年シーズンもあと一ヵ月に迫ってきたわけです。


 我がドラゴンズはご存知の通り、5年連続Bクラス継続中。OBの山本昌さんが地元ラジオ番組で“私が32年間ドラゴンズに在籍していて、2年連続Bクラスだったことはほとんどないです! だから5年連続なんて非常事態なんですよ!”と話していたことを聴き、改めて名門中日ドラゴンズは過去の話であり、今はただの弱小チームなんだと、なんとも言えぬ“ヤバさ”を実感したものだった。


 昨年の成績を改めて振り返ると、59勝79敗、借金20の5位というなんとも不甲斐ない成績。ただ交流戦を戦った6月だけをみれば14勝9敗と唯一勝ち越した月であり、この時の戦い方こそがまさに強かった時のドラゴンズ本来の姿であったのではないかと思えてならない。


 荒木が2000本安打を放ったことから勢いがつき、又吉自身初となる完封勝利。大ベテラン岩瀬が見せた14試合無失点のナイスピッチングは見事12年ぶりとなる月間MVPに輝いた。そしてドラ1トリオの大活躍! ルーキー柳が亡き父親に捧げる父の日プロ入り初勝利から始まり、小笠原、巨人相手に8回まで無失点に抑えた好投。締めは鈴木翔の地元凱旋勝利。やはりベテランと若い力がかみ合えばチームは自ずと力を増していく。今季の戦い方の見本となるまさにそんな戦いぶりをドラナインは見せてくれた。


今こそノムさんが唱えた弱者の戦略を


 ドラゴンズが今年飛躍を遂げるシーズンにする為にはどうすればよいか。投打に故障者を出さないことは最低条件。昨年も波に乗りかけた6月以降、平田が抜け、ゲレーロが抜け、ビシエドが抜けと主軸打者が揃ってスターティングオーダーから抜ければそりゃ勝てません。あーそうそう、ビシエドは今オフにアメリカ市民権取得は必達だからね。頼むよ、ホント。ただ主力が抜けてもチーム力を持続するのがカープでありタイガースといった上位チーム。控えの底上げなくしてはAクラス入りは厳しいのかもしれない。


 最近、野村元監督が唱えていた弱者の戦略を頭に浮かべることが多い。とにかくエースと四番がしっかりすればチームは強くなる。そしてチームの顔からリーグの顔、そしてプロ野球界の顔まで上り詰めた選手がいれば、それは必ずやチームの鑑となるわけで、その鑑を見て他の選手は育っていく。全てが好循環に回っていくわけだ。投手陣であれば吉見が今一度しっかりと身体をケアし、投手陣を引っ張るリーダーとしての役割を担い、後方支援としてタメ年の浅尾やレジェンド岩瀬がバックアップ。ドラ1トリオや又吉、笠原、阿知羅といった若い力が真っ向勝負を挑んでいく。元横綱曙似のルーキー鈴木博のうなる豪速球がナゴヤドームにお客を呼ぶドル箱ツールになればドラゴンズの勝利数は間違いなく昨年より増すはずだ。



飛躍のカギは平田、周平、そして捕手


 攻撃陣では覚醒した福田、新人王を獲得してさらなる飛躍が期待される京田、そして今や打撃陣のリーダー格に成長した大島には昨年以上の成績はもちろん残してもらう皮算用だが、彼ら以上に期待し、奮起を期してもらいたいのが平田である。彼が2年前、盛んに叫んでいたドラゴンズ愛をぶちかますが如く、昨年の分と合わせ走攻守においてファンを狂喜乱舞させてもらいたい。願わくば四番にドカンと座り、太っていようとなんだろうと打てば文句ねぇーだろ! ぐらいの面構えで相手ピッチャーを威嚇して欲しい。まあ冗談はともかく来日する新外国人ははっきり言って水物。打てたらラッキーと思うくらいで、平田がドラゴンズの真の四番に成長しなければチームの未来はない。それぐらいの思いを持って今年はプレーすべきである。


 平田同様に期待するバッター、それはもちろん高橋周平。でもね、もう本当に今年が最後。今年ダメならさすがの私も三行半つきつけちゃいます。なのでここはもう一度馴れたサードのポジションで勝負させてあげませんか、森監督。福田はファースト。いつまでいるか分からないビシエド他、外国人選手はレフトのポジションを大争奪戦してもらいましょう。とにかく育てなきゃ! そして使わなきゃ!


 育てる使うといえば、育成選手。昨年末台湾で行われたウィンターリーグで大活躍した一本足打法の渡辺勝、そして豪腕ぶりを発揮した木下あたりは実戦の場を昨年以上に与えてもらいたい。三軍制が敷けない現状には残念の一語だが、泣き言を言っても仕方ない。若手には一にも二にも実戦の場を与える。チーム方針として断固として実践して頂きたい。


 そして強竜復活のカギを握るのはここのところ毎年叫ばれている正捕手問題。扇の要は143試合固定してこそチーム力はアップする。FAで日本ハムから大野奨を獲得。但しレギュラーを与えるわけではなく、他の捕手らと競争することを森監督は入団会見時明言している。もう今季は日替わりスタメンはご勘弁。強いドラゴンズにはいつの時代も正捕手がデーンとホームベース後ろに構えていたわけで。木俣、中尾、中村、谷繁と続いた名女房を誰が継ぐのか今から楽しみでならない。



真の四番打者への成長が期待される平田 ©文藝春秋


 こうツラツラと書いていると不安要素は全くなく、楽しみしか頭に浮かんでこない。まあウチ以外の11球団のファン全てがこの時期、皆同じ思いなのだろうが、もう私にははっきり見えるね、森監督を胴上げするシーンが。そんな妄想を頭に浮かべ、今年もドラゴンズのゲームを見て、どれだけ喜び、怒ってはわめき、感動して泣くことだろう。果たして酒を何リットル呑んでしまうのか。ドラゴンズの勝利に酔いしれる夜を多く過ごしたい。そして多くのファンと今年も喜びを分かち合いたい。そんな願いを持って、今年一年もまた応援していきます。


 同じ名古屋を本拠地に持つ名古屋グランパスが昨年J2から一年でJ1復帰。昇格を果たしたゲーム後、佐藤キャプテンがファンに向けた感謝の言葉が今も耳に残っている。


“風が吹いたぞっ!”


 ドラゴンズにも熱い風を吹かせようじゃないか! そして私たちファンにとっても思い出に残る素晴らしい一年にしようじゃないか! ナゴヤドームに足を運んで、是非みんなでドラナインを応援しよう! もう開幕が待ちきれない。ねえ、もういくつ寝ると開幕なの?


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(竹内 茂喜)

文春オンライン

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