レスリング栄氏、再就職厳しい 「やることがない」と吉田沙保里の母明かす

1月6日(日)11時0分 文春オンライン

 12月23日に行われたレスリングの全日本選手権、57キロ級決勝戦。伊調馨(34)に敗れた五輪金メダリストの川井梨紗子(24)は、人目を避けるように、体育館の隅で号泣するのだった——。


◆ ◆ ◆


 伊調と川井の対戦は、至学館大学前監督・栄和人氏(58)の新旧教え子対決として注目された。



 協会関係者が語る。


「18年1月に栄氏は、伊調に対するパワハラで告発されましたが、川井は栄氏が手塩に掛けて指導してきた教え子。栄氏はパワハラ騒動後、周囲に『伊調はもういい。東京五輪は川井だろ、川井』と吹聴していました。至学館大の監督を“クビ”になってからも、栄氏は川井への指導を続け、“打倒伊調”を託していました」


「まぐれだよ!」


 12月22日、全日本の一次リーグで愛弟子・川井が伊調を破った一報を聞いた栄氏は嬉々としてこう語っていたというが、会場にその姿はなかった。


 スポーツ紙記者が語る。


「栄さんは子飼いの選手を引き連れ、日体大の先輩である協会の高田裕司専務理事が監督の山梨学院大学に拠点を移すと見られていました。しかし、結局、教員や保護者の反対が根強く、移籍は思うように進んでいない。また11月末には親しい記者を集めて、至学館大学の“外部コーチ”復帰をぶち上げるプランもありましたが、こちらも頓挫しています」



東京五輪への挑戦を明言 ©共同通信社


 18年9月、栄氏は、内閣府にパワハラ告発した田南部力氏を逆に名誉毀損で提訴している。田南部氏は現在も伊調のコーチを務める人物だ。


「内閣府に提出された告発状に虚偽が含まれており、名誉毀損にあたると主張。ただ栄氏による伊調、田南部コーチへのパワハラについては、第三者委員会によって決着が付いている。パワハラ問題は収束したにもかかわらず裁判に訴えたことで、栄氏の再就職はさらに厳しい状況に追い込まれました。また栄氏のために証言台に立とうという協会の人間はいない」(前出・協会関係者)



吉田沙保里の母が明かす「栄氏の近況」


 吉田沙保里の母、幸代さんが栄氏の近況を明かす。


「(栄氏は)お家にいます。全日本選手権の結果はネットで確認していて、教え子の様子についてLINEで『大丈夫か』と連絡があります。昨日(12月22日)は娘さんの幼稚園のクリスマス会に行ったはず。


(最近は)やることがないからゴルフの打ちっ放しや家の掃除をしています。もう落ち込んでいません。私達も監督の悪い部分について認める部分は認めて。ただ悪くない部分もある。また頑張っていくしかないんじゃないですか」



 栄氏を電話で直撃した。


——至学館の外部コーチでの復帰を模索している?


「いや、正直言って、何も進展がないんで。自分の中で何も進んでないんで」


——11月に会見して、復帰計画を明かそうとした?


「噂ですよね。僕はもう(大学の監督を)辞めて、自分としては色んな所に回ってコーチをしたいということであって、依頼があったとかじゃないですよ。これから指導しようっていうときに、記者会見を開こうとか、そんなのは全然ないです。ちょっと僕のことは放っておいてほしいですよ」


 パワハラ逆提訴に、「打倒伊調」の失敗。打つ手、打つ手すべて裏目に出る元・名伯楽だった。



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年1月3・10日号)

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