クイーンのB・メイ「辺野古署名」にネトウヨが「親日は嘘だった」と逆恨み攻撃!『ボヘラプ』鑑賞の安倍首相は…

1月8日(火)6時55分 LITERA

ブライアン・メイ自身のTwitterから

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 映画『ボヘミアン・ラプソディ』も大ヒットしているクイーンのブライアン・メイが、辺野古の埋め立て工事中止を求めるホワイトハウスへの請願署名をSNSで呼びかけた。


 ブライアン・メイはまず、請願の発起人であるロバート梶原氏の〈緊急:破壊からサンゴ礁を守るため、この請願にサインし、シェアしてください。請願は1月7日まで! 私たちはより多くの署名を求めています〉とのツイートを引用リツイートするかたちで、〈緊急!!! 緊急!!! アメリカの空軍基地拡大のために脅かされている、美しいサンゴ礁とかけがえのない生態系を守るため、この請願にサインしてください〉とツイートした。


 またその後、自身のインスタグラムアカウントへのリンクを貼るかたちで〈緊急! 沖縄のかけがえのないサンゴ礁の破壊を止める請願にサインする最後のチャンスです〉との文章を投稿。インスタグラムには請願のホームページへのリンクも記されていた(訳はすべて編集部)。


 ブライアン・メイの発言に対し、日本のネトウヨは例の如く攻撃を開始。インターネット上には〈こういうことされると単に親日だからって理由で信用できないな クイーン、さようなら〉〈THE 老害。ブライアン博士あなたもですか…。悲しいです〉〈結局、白人は日本人をバカにしてるんだよ。中国は敵に回したら怖いし韓国は厄介だけど日本人は甘いから偉そうにされる。親日なんて嘘だよ〉〈みんな言ってるけど、絶対に左翼に吹き込まれたな〉〈内政干渉甚だしい〉といった投稿が溢れている。


 ご存知の通り、クイーンと日本の結び付きはとても強い。そのため、最近では「日本スゴイ」に利用されているところもある。たとえば「クイーンというバンドの素晴らしさにいち早く気づいたのは日本の少女たちで、日本武道館でのライブのため来日した際に受けた熱狂的な応援によって得た自信がその後のクイーンが世界的なロックバンドへと成長を遂げる糧となった」というのは、日本でクイーンの歩みを振り返るとき必ず出てくる逸話だ。


 もっとも、すでに出身のイギリスやアメリカでヒットした後の話であり、「日本がクイーンの世界的人気に火をつけた」というのは誤解なのだが、たしかに、そういった日本のファンによる献身的な応援に対して、クイーンも感謝を示し、〈手をとり合ってこのまま行こう/愛する人よ/静かな宵に光を灯し/いとしき思いを抱き〉と日本語で歌われる「Teo Torriatte(Let Us Cling Together)」(1976年発表の5thアルバム『A Day at the Races(邦題:『華麗なレース』)』収録)をつくったこともある。


 また他にも、フレディ・マーキュリーは伊万里焼のコレクターで、自宅には日本庭園までつくっていたなど、クイーンと日本のつながりの深さを伝えるエピソードは多い。


 現在大ヒット中の映画『ボヘミアン・ラプソディ』も、日本国内の宣伝の際にはそのようなクイーンと日本の結び付きを強調し、「日本スゴイ」プロモーションを展開してきた。


 安倍首相は今年の元日に六本木の映画館で昭恵夫人、母親の洋子氏とともに『ボヘミアン・ラプソディ』を鑑賞しているが、首相動静を見る限り、『スター・ウォーズ』シリーズか『永遠の0』『海賊と呼ばれた男』『海難1890』『バンクーバーの朝日』といった「日本スゴイ」映画ばかり観に行っている安倍首相が『ボヘミアン・ラプソディ』のために劇場まで足を運んだ背景には、そういった「日本スゴイ」プロモーションの効果もあるのかもしれない。


 ようは、今回のツイートに対して攻撃を加えているネトウヨは、「親日家だったはずのブライアン・メイに裏切られた!」と騒いでいるわけだ。


 ただ、ブライアン・メイがこのような呼びかけを行うのは、むしろ自然なことである。



 ブライアン・メイが環境保護や動物愛護の運動に参加し続けているというのはよく知られた話で、つい最近でも、アナグマ保護のチャリティーのために自分の愛用しているギターをオークションに出したのは記憶に新しい。


 そのうえ、彼は親日家だからこそ、辺野古の問題にも興味をもってくれたわけだ。


 ブライアン・メイといえば、つい最近、「ナショナリズム」について興味深いことを語っていた。


 NHKの取材を受けた彼は、初めて日本に行った後、父にツアーのことを話した際に「日本に行ったんだって? 大丈夫なのか?」と声をかけられたと振り返っている。


 1947年生まれのブライアン・メイの父親世代にとって、日本とは第二次世界大戦戦争で戦った「敵国」という認識が抜けていないからだ。しかし、ブライアン・メイが日本のファンからもらったプレゼントを見せたり、日本の観客の歓声を聴かせたりしたら、だんだんと父が抱いていた日本への偏見や嫌悪感も薄らいできたという。


 そのような経験を踏まえつつ、ブライアン・メイは、国境を超えて相互理解することの重要性を訴え、さらに、各国でナショナリズムが強化されていく状況に危惧を示している。


「僕らの世代にとって、それは日本との新しい関係を作っていくことで、大切なことだった。僕は国際主義者で、今世界で起きていること−ナショナリズムが再び生まれていることや、その影響を心底嫌悪している。イギリスがヨーロッパから出て行くという考えも大嫌いだ。後戻りだと思っている。
 僕は壁ではなく橋を作りたい。だからアメリカで起きていることも嫌いだ。だから僕はこれが世界にとって一過性のものに過ぎないことを願っているし、これを乗り切れば、世界を一つの惑星にする作業に戻ることができると思っているよ。
 世界のあちこちのコミュニティーが人類として一緒になる。それがすべてさ」(「NHK NEWS WEB」より)


 この言葉からわかる通り、ブライアン・メイが親愛の情を示しているのは、クイーンの音楽を愛してくれた日本のファンたちであり、自分たちにクリエイティブなインスピレーションを与えてくれる日本の文化や自然である。


 日本という「国家」ではないし、ましてや、「安倍政権」などではない。


 ブライアン・メイが沖縄のことを思って発信した今回の発言は、ネトウヨの言う「愛国」というのは日本に暮らす市井の人々や文化や自然への愛情なのではなく、つまるところ「安倍政権への盲信」なのだというペテンな構造を暴き出したのであった。
(編集部)


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