政治家が選ぶ「最高の首相」 安倍と小泉を分けた差とは

1月8日(日)7時0分 NEWSポストセブン

政治家が選ぶ「最高の首相」で4位に入った安倍首相

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 真珠湾訪問、北方領土交渉、そして憲法改正へと、自らの「レガシー(遺産)」づくりに動き始めた安倍晋三首相。東京五輪を前にした2019年8月には首相在任期間が「戦後歴代最長」を更新する見通しだが、首相が見据えるのは期間よりも後世に名を残すための功績だろう。では、政治家たちが考える「最高の総理大臣」とは誰なのだろうか。本誌・週刊ポストは与野党各党の現職国会議員とOB議員74人に緊急アンケートを行ない、〈戦後最高・最強の総理大臣は誰か〉を回答してもらった。


「最高の総理大臣」として、もっとも多く票を集めたのは吉田茂氏。2位は中曽根康弘氏、3位は田中角栄氏という結果だった。


 自民党の現職議員の中には、「歴代最高の総理は安倍さんと答えないとコロされちゃうじゃないですか(笑い)」と回答を断わる者もいたが、安倍首相は現職の票を中心に4位に入った。


 平沢勝栄・代議士が安倍氏を「最強」とあげた理由はこうだ。


「政界では一内閣一仕事といわれる。総理は在任中に重要な法案や大きな政策をひとつ達成すれば役目は十分果たしたことになる。それだけ重要な政策を実現するのは難しいという意味だが、安倍首相は第1次政権で憲法改正の国民投票法、教育基本法、防衛庁の省昇格を実現させ、第2次政権以降も、平和安全法制、特定秘密法など内閣の命運を賭けるような大きな仕事をいくつも実現している。政権基盤が最強でなければできることではありません」


 安倍政権下で自民党は、公明党や日本維新の会らを合わせると戦後初めて衆参で改憲支持派が3分の2の勢力を得た。政権基盤の強さでは“最強”かもしれない。


 しかし、油断は禁物。現職時代の高評価が退陣後もそのまま続くとは限らない。「自民党をぶっ壊す」と郵政民営化を推進した小泉純一郎氏は、現職時代は高い支持率と長期政権を保った。


「既得権益と真正面から戦った」(渡邉美樹・自民党参院議員)

「信念を持ってどんな逆風でもやりぬく。政界を引退した今も原発について『間違っている』といい続けている」(伊藤公介・元自民党代議士)


 と支持する声もあったが、2人に留まった。


 小泉退陣後、自民党では郵政民営化に反対して離党させられた造反組が次々に復党して小泉改革路線の揺り戻しが起きた。安倍政権下で自民党から小泉支持派が“消えた”ことが原因かもしれない。


 他の自民党の総理経験者では、安倍首相が目標とする祖父の岸信介氏、大叔父で戦後最長の首相在任記録を持つ佐藤栄作氏、「所得倍増計画」で高度経済成長の立役者となった池田勇人氏らの名前があがった。


 安倍首相は首相在任期間では中曽根氏を抜いて現在戦後4位だ。自民党の総裁任期が延長され、総裁選で3選すれば佐藤氏を抜いて戦後記録を塗り替える超長期政権も視野に入ってきた。


 しかし、在任期間の長さは、総理としての評価には直結していないことがアンケートからもわかる。


 安倍氏が歴史に名を残そうとするのであれば、どんな業績が長く歴史の評価に耐えうるのかを知るべきではないか。


※週刊ポスト2017年1月13・20日号

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