久米宏 「僕は何があっても貴乃花親方の味方です」

1月8日(月)7時0分 NEWSポストセブン

久米宏の「テレビ論」とは

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 テレビが政治を動かし、時代を動かす──そんな番組は、『ニュースステーション』(テレビ朝日系)以降ない。なぜそれほどの影響力を持ち得たのか、今のテレビとは何が違うのか。初の自伝『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』を刊行した久米宏氏が、自身の半生を振り返りながら、「テレビ論」を語った。


 * * *

 毎日1時間以上の生放送を続けることの大変さは、やってみて初めてわかりましたね。番組をスタートして1か月ほどは、死ぬかと思うくらい疲れました。現金なもので、視聴率が上がると、最初の時ほど疲れることはなくなりました。


 でも15年を超えたくらいで、今度は勤続疲労が出ましたね。食欲がなくなり、体調がおかしくなった。その間、ダイオキシン騒動(*注)などさまざまなトラブルもあったんですが、結局は、ちょっとしたことがどんどん大きくなってしまうテレビの特性がイヤになったという部分は確かにあったと思います。


【*注/1999年、埼玉県所沢産の農作物について民間調査機関によるダイオキシン濃度の検査結果を番組内で公表。実際には煎茶のデータを「ホウレンソウなどの葉もの野菜」と発言したことにより、風評被害を受けた農家から抗議を受け、謝罪。大きな騒動となった】


 テレビがなければ、日馬富士の事件だって、こんな大きくならないんですよ。(白鵬が)貴乃花親方と一緒の巡業は嫌だと言ったとか言わないとか、そういうくだらないことが勝手に乱反射してしまう。


 もし、僕がいま『ニュースステーション』をやっていたとしたら「貴乃花親方は何が何でも相撲協会を変えたいんです。僕は何があっても貴乃花親方の味方です。理由は申し上げられませんけど」と言ったでしょうね(笑)。


 僕は『ニュースステーション』を、とにかくほかとは違う番組にしたかった。


 どうにかして、誰も言っていない意見を言いたい。誰も聞いていない質問をしたい。なるべく理不尽なことを言いたい。そう思ったんです。


 今回本を作ったのは、全然関係ない職種の人に読んでもらいたいと思ったから。


 仕事にどうやって取り組めばいいかわからないという若い人は多いはず。どんな仕事でも工夫次第で面白くなる。一見、不運なように思えても、あとから見れば幸運だったと思える日がくる。そんなことに気がついていただければいいな、と思っています。


■聞き手/柳澤健(ノンフィクションライター)


※週刊ポスト2018年1月12・19日号

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