「コウモリの仮装しているただの男か?」今冬公開『ジャスティス・リーグ』は“本当に大丈夫?”

1月9日(月)14時0分 おたぽる

『ジャスティス・リーグ:誕生』(小学館集英社プロダクション)

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 前回は、異世界のスパイダーマンたちが集結するコミック『スパイダーバース』から実写化できないであろうスパイダーマンたちを紹介した。今回は、今年公開予定のアメコミ映画をレビューする。

 映画『デッドプール』の大ヒットで幕を開けた2016年のアメコミ映画シーン。2017年、日本ではベネディクト・カンバーバッチ主演の『ドクター・ストレンジ』をはじめ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』『スパイダーマン ホームカミング』『ソー: ラグナロク』『アベンジャーズ 第4弾』『ワンダーウーマン』などの公開が予定されている。

 そんな中、最も注目したいのが『ジャスティス・リーグPART 1』。スパイダーマンやキャプテン・アメリカ、アイアンマンなどマーベルヒーローが集結する『アベンジャーズ』に対して、こちらはバットマン、スーパーマンを中心にDCのヒーローたちが集結するチームものだ。

 昨年公開された『バットマン vs スーパーマン』とのつながりもあり、現在公開されているティザー予告では、『バットマン vs スーパーマン』後、バットマンことブルースが「メタヒューマン」を集結させる様子が描かれている。

「メタヒューマン」は、DCコミックスの中では超人的な能力を持ったスーパーヒューマン、宇宙人、エイリアン、ミュータント、科学技術によって特殊な能力を備えたいたり大胆に改造を施された人、魔法の力を持った人なども含まれた大まかな総称だ。今作ではバットマン、スーパーマンの他に、ワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュ、ヴィクター・ストーンなどの多種多様なヒーローの出演が決定している。

 そんな『ジャスティス・リーグPART 1』だが、映画公開に向けて超個人的に“大丈夫か?”なポイントを3つ挙げたい。

■悪役として公開されたステッペンウルフがマイナーすぎる

■ダークすぎる展開が望まれていない

■バカにされすぎるバットマンが拝めない

 同作品に悪役として登場するステッペンウルフ。実はこの悪役は、アメコミファンでも「誰?」となってしまうほどのマイナーキャラ。ジャスティス・リーグの最大の敵という立場なのだが、原作では腕利きのハンターという設定で登場している。

 鎧をかぶった人型で登場するが、映画ではエイリアンのような姿に変更され、ジャスティス・リーグが2部作であることを考えると、多くのヒーローに時間を割り振るため、出番が少ないかもしれない。「誰?」という印象のまま、上映時間が終わってしまうことが危惧される。

 続いて「ダークすぎる展開が望まれていない」だが、制作側が『バットマンVSスーパーマン』から学んだことは「観客はスーパーヒーローたちの解体を望んでいない」ということだったという。

 ストーリーの中で、重要なパートを『バットマンVSスーパーマン』ではダークに描いており、重すぎてスカっとすることが少なかったため、集客では若い世代を逃した。原作コミックの『バットマンリターンズ』を元にした映画だったこともあるが、あまりにダークな展開は賛否が分かれるところだ。

 ただ、ダークすぎる展開が、客足を遠ざけるのは間違いない。先の『バットマンVSスーパーマン』の轍を踏まないよう『ジャスティス・リーグ』は、若い層にアピールしていく作品を予定しているという。新登場するフラッシュが明るいキャラクターとして、作品を照らしてくれるとか。

 そして「バカにされすぎるバットマンが拝めない」。原作の『ジャスティス・リーグ』で登場する強力なヒーロー・グリーンランタンは重要なポジションだが、いまだに映画版に出るのか出ないのか発表されていない。

 原作では「飛行能力はないのか?」「怪力とかは?」「ちょっとまてよ。コウモリの仮装しているただの男か?」と、スーパーパワーを持たないバットマンをこき下ろすシーンがある。

 めちゃくちゃなスーパーパワーを持つ怪人たちが勢揃いする同作品では、めちゃくちゃにただ強いだけの中年バットマンだけが浮いている。そこをあえてディスるグリーンランタンが拝めない映画化となれば、アメコミ史に残る損失と言ってもいい。

 かなり個人的な意見になってしまったが、いずれにせよぜひ見てほしい。アメコミに詳しくない人を誘うなら『DC版アベンジャーズ』と紹介したほうが入りやすいだろう。

『ジャスティス・リーグ』が発表されたのは、なんと1960年。『アベンジャーズ』が登場したのは1963年なので、『アベンジャーズ』は『ジャスティス・リーグ』に対抗して作られたチームだといえる。ちなみに、『アベンジャーズ』のメンバーのチグハグ感が強いのは、『ジャスティス・リーグ』の成功を受けたマーベルが焦って急遽作り上げたために、寄せ集め感が強くなったといわれている。

 全米では、今年11月17日公開予定。国内では、同じく今冬に公開が予定されている。
(文=大野なおと)

おたぽる

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